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「自分は悪くない」と主張する上司には、サポートする視点が必要

「自分は悪くない!」と声高に主張する人は、「もしかして間違ってたらどうしよう?」という不安を抱えている。責任を背負いたくなく、かつ、自分を否定されることを最も嫌う。

そういう人に対しては、間違いを指摘するのではなく、至らないところをサポートする視点を持てると、関係が良くなることが多い。

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「自分にだけ当たりがキツイ人がいて困っている」というあなたのために、連載形式で記事を書き綴っています。

前回の記事はこちら。

上司が自分にだけキツく当たってくるという話はよく伺います。

何してもダメ出ししてきたり、自分のやり方を押し付けてきたり…。部下の立場からすると困りものですよね。

上司という立場にいるということは、それなりに会社に認められてそのポジションに上がったということなのですが

上司自身も「このやり方でいいのかな?」「部下に問題があれば自分のせい」という不安やプレッシャーを抱えていることが少なくないのです。

特に、上司が「自分は正しい」&「自分は悪くない!」という言動を繰り返している時は要注意。

私たちが、正しさをことさらに主張したくなる時ってどんな時なのでしょうか?

自分の言動に自信があって安心している時は、それほど声高に主張しなくても良いと思いませんか?

つまり、「自分は悪くない!」「自分のやり方に従いなさい!」とわざわざ主張しているということは、その裏では

「本当のところは、自分が悪いんじゃないか? 間違ってるんじゃないか?」といった不安を抱えていることが多いんです。

やり方を押し付けてくる人は、コントローラータイプなのですが、自分の思い通りに部下をコントロールしたいということは、やはり不安の表れなんですよね。

自由にさせちゃったら、どうなるかわからないし、それによって生じた責任は持ちたくないというような気持ちがあるということです。

そんなふうに「自分は悪くない!」と主張する人が最も恐れていること。

それは、自分を否定されることです。

例えば、部下が上司の指示に対して即座に
「私はそうは思いません。そのやり方は良くないと思います」なんて言ったとしたら、上司は「自分を否定された」と受け取ってしまうこともあるでしょう。

こういうタイプの人は、自分を否定されることにすごく敏感なので、地雷を踏まないようにした方がいいんですよね。

それもちょっとしたポイントに気を付けるだけで、心証が随分変わることが多いのです。

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部下という立場にいると、上司を理想化してしまうことがありますよね。

「上司は仕事ができ、かつ人間性も優れていてほしい」という願望を無意識で持っている人はとても多いです。

これって、親に対する感覚と似ているんですね。

子どもの頃、親は全てを知っている存在で、親の言うことは全部正しいと感じていた時期があったと思います。

でも大人になっていくにつれて、親は完璧ではなかったと気付いていきますよね。

上司はいわゆる権威の象徴です。
そして親も権威の象徴なので、親に対する感覚がそのまま上司に投影されてしまうことがあるんです。

「上司のくせに」と思うことがあったとしたら、
それは「上司とはこうあるべきだ」という思い込みから来ているのかもしれません。

※ちなみに、いつも上司とぶつかってしまう人は、親との関係性を見直していくのがおすすめ。これについては、また後日書きたいと思います。

上司も間違うことはあります。

上司の不出来なところを指摘して正そうとするのではなく
サポートする視点を持てると、関係性に変化がみられることが多いです。

自分を否定されることが嫌いなタイプの人は、基本的に自分の言うことをよく聞いてくれる人が好きですから。

上司の言ったことについては、まず「そうですね」と一言、肯定しておくだけでも印象が違います。

この手のタイプの上司は
「この人は、自分を否定する人か否か」で部下を見ているところがあるので、最初の関門をクリアできれば、後はわりと自由に動けるようになったりするんですね。

でも、最初に反抗的な態度を取ってしまったり、
「そうじゃないと思います」「そのやり方はちょっと…」と言ってしまったりすると、目を付けられてしまうことも。

一度目を付けられると、
理不尽がエスカレートしていくことがあるので要注意ですね。

ちなみに、
「じゃあ、上司を否定しないために何でもお伺いを立てよう!」とすると、「自分で考えろ!」と上司から怒られてしまうことがあります😢

これはなぜかというと、
言葉通りに、考えなさすぎる部下に対して上司が諭す意味もありますが、
もう一つ、上司にも答えがわかっていないというケースもあります。

だから、痛いところを突かれたような気がして怒っちゃうんですね。

もし後者であれば、
「私は今回の件、〇〇と考えていまして、△△した方がいいと思うのですが、やってみてよろしいですか?」と、自分の考えを述べて安心させてあげると良いですね。

すると、「わかった、やってみなさい」となるかもしれません。

ここまで読んで、「うわー、こんな人、めんどくさー😢」って思いましたか?

思いますよね? ええ、それが普通の反応かと思います(;^ω^)

人間関係ってめんどくさいこといっぱいありますよね。

もし上司が不安な気持ちに素直になっていたら、こんなややこしいことにはなってないかもしれません。

でも、自分自身も、不安な気持ちを認められないことや、構ってほしいのに「私はそんなこと思ってませんよ~」と平気なフリをしたり、褒められたいのに素直になれないことなど、ありますよね?

人間は自分で物事を複雑にするところがあるよな~と私は思っています。

相手の心理を理解した上で、賢くふるまうことができると、自分もラクになりますしね。

今日のコラムがお役に立てましたら幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございます!
読んでくださる方がいることが、とても励みになります💖

それではまた^^

心理は本当に面白い! 人間関係を味方に付け、大切なパートナーと親密に。人生全体の”質”を上げていきたいあなたのお役に立てたらうれしいです^^