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小1からの探究学習〜理想と現実②〜

①のつづき

低学年の探究学習は個人差が激しい


探究学習は授業2コマ分ぶっ通しでやるため、途中で集中力が切れて、友達とおしゃべりしたり、どこか遊びに行ったりしてしまう子もちらほらいる。

探究のワークは本にアクセスの良い図書スペース近くで行われることが多いが、上の写真のエリアでゴロゴロくつろぎだしたり、友達とふざけ合う子もいたりする。

動画で調べるつもりが、出てきたおもしろそうな関連動画を次々と見てしまい、いつの間にか自分のゴールを見失うなどもあるあるだ。

プリントなくした〜、靴がどこか行った〜、など、学習どころじゃない状態になってる子も珍しくない。(自由人タイプの子は特に)

そのため、学習以前の問題で困っている子どもに声をかけてフォロー(というかお世話)するだけでも、保護者ボランティアの存在は先生にとってありがたいと言われる。



正直なところ、どんどん積極的に探究を進めて有意義に過ごしてる子と、フラフラ遊んで時間を無駄にしてるようにしか見えない子との差が激しい。

あと、ほとんどの先生はこの学校に来てから探究学習の指導を初めてやっているので、仕方ないけれど試行錯誤なことも多く、その子が当たっている先生の導き力による差も結構あるように見受けられる。


だがこの学校では、フラフラ遊んでるように見える子どもを先生が厳しく注意したり、強引に机の前に座らせるようなことは基本的にない。

探究学習をメインで指導する先生が、
「遊んでいたりぼーっとしているように見える子も、実は頭の中では色々考えたりしているの。
ある時パッとひらめいてスイッチが入り、そこからガーッと探究に取り組むこともあるのよね。
だから、別に遊んでてもほっといていいのよ〜。」
と、かなり大らかというか、ドンと構えている。

かなりベテランで、他の私立でも探究学習を長年指導されてきた方なので、きっと先生なりの成功体験もあって、こういうスタイルに落ち着いたんだろうなぁと思うものの。

保護者から見ると、
本当に子どもに考えがないのか、実は思考を巡らせているのか外から見てもわからない。
全然真面目に取り組んでないというか、ほぼ遊んでるだけで時間が過ぎてる子もいるけど大丈夫?
と不安に思うことも少なくない。

「私立小を辞めるということ」の記事の最後らへんにも書いたが、この探究学習に対する評価は、保護者によって案外分かれるところだ。



私が、最初に入学前の説明会で探究学習について聞いた時は。

自分で課題を見つけて、皆の前で頻繁に発表する機会があるなんて素晴らしい!これぞ今の時代に合った理想の教育じゃん!と心動かされたのだが。

実際に中に入って見てると、低学年の探究学習は想像以上に難しいというか、思ってたのと違う感はいろいろある。


また個人的な気づきとしては、うちの長女は今のところ、あまり探究学習が好き/得意なタイプではないらしく。

探究は好きなことをやれるので、「探究の授業が好き!」という生徒が多い、と先生は言うが。

娘の場合はどうやら、ある程度やることが決められていて目標設定が明確な、教科学習の方が得意そうである。

探究でテーマを好きに決めていいよと言われても、自由すぎて逆に迷うし、皆の前で発表するのも恥ずかしいと、発表会前日からいつも若干憂鬱そうだ。


学校の理想は、探究学習を通して自律した学習者を育てることのようだが、今のところ我が娘はわりとやらされ感満載というか。

残念ながら、まだそこまで意欲的・積極的に取り組んでる様子はうかがえない。

娘はまだピンとくるテーマに出会えてないからだろうと、私も子連れであちこち行き、いろんな体験を経て興味の種をまいてるつもりたが、なかなかこれが親の思うようには芽が出ないから、子育てって難しい。
(まぁ数年後、数十年後に花開くこともあるかもしれないけど)


個人的には、探究学習をこんな低学年からやるのは無駄が多いというか、効率が悪すぎるのでは、と感じていて。

低学年のうちは、プロジェクトの授業で「調べる→まとめる→発表する」の型を学び、探究は3年生くらいから始めれば十分なのでは?と最近は思っているのだか…。

それについて先生に質問したり、他の保護者の意見を聞いたりして、私なりに考察したことは次の記事に書こうと思う。

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