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「できるよ!」「大丈夫だよ♡」どっちが大事?

①「大丈夫だよ♡」
②「あなたなら、できる!」

子供への声かけ、どちらが多いですか?
どちらもよく使っていますか?

【学びのメモ】

自己肯定感と自己効力感

一見同じ様な二つの言葉。
違いを認識するだけで、意識が変わりました。
学んだこと、感じたことをノートに書き留めておきたいと思います。

①自己肯定感=受け入れること
失敗も成功も、過程も全て含めて認めること。Self-Esteem

②自己効力感=出来る、能力があると信じること
所謂「自信」と呼ばれるもの。Self-Efficacy

親なら誰だって、自分の子には自信を持って
人生を切り開いていってほしいものですよね。

自己肯定感と自己効力感。
個人的には片方だけに偏らないバランスが大切だと思っています

ひとりひとりを観察した上での取り組み。そして声掛けはどうすれば良いのでしょう。

自己効力感が高くて自己肯定感の低い子

ほんの一つの例です。長いので良ければ飛ばして下さいね。
わたしは長女です。三人兄弟で、下2人は年が離れています。小さな妹達の面倒を見ながら、常に「お姉ちゃんだから」「出来るから」「お手本だ」「お姉ちゃんなら出来る」「本番に強い」などと葉っぱをかけられながら育ちました。
英語だってピアノだって、大したことはないのに「すごく努力してきた。出来る」などと言われ、内心「そんなことないのにな〜」「下手なのにな〜」「よくさぼってるし」と思っていました。

出来ない自分は認められないのだ。こんな弱気なところは見せてはいけない。いつのまにか勝手にそう思いこみ、自信がなくても出来るふりさえし始めます。当然出来ない事は積み重なり、「わたしったらだめだわ…」と人知れず落ち込む。段々と、大人に打ち明けられないことも増えていきました。そのくせ根拠のない自信はある、という不思議な仕様に。本番に強いというのはそういう事だったのかもしれません。

ですから、高校に入った頃でしょうか。うろ覚えですが何かの本で「あなたはありのままのあなたで良いんだよ。」という一文を目にしたときは衝撃が走ったのを覚えています。その後言葉でも伝えていただける機会にも恵まれ、氷がまろやかに溶けていくような気持ちになったのでした。
どこかで、出来ない自分を、自分自身にも認めて貰いたいという願望があったのでしょうね。現在は認めすぎて、甘いくらいかもしれません笑。

自己肯定感を高める絵本と声掛け

声かけは観察しながら

我が家には失敗に対して、極端に嫌悪感を示す娘がいます。

それも以前と比べるとかなり穏やかになってきました。

(我が家の例)

「間違っても大丈夫だよ。そのおかげでまたひとつ、成長しているんだね。」
「ていねいに練習をしているんだね」

「ここはこういう風になってるんだね!」
「どんな時でも、いつも味方だよ―」 

「泥だらけでも、おならしてても好きだよ~」
「ペトロスキー先生(✳︎)なら良かったねって言ってくれるね」
「It's okay」
「I'll be right here」
「You're doing just fine」
「I love you just the way you are」
「Don't worry〜♫ Be happy〜♫」(歌う)

毎日こんな言葉や態度で伝えるのに加え、自己肯定感を高めるような絵本を意識的に選んで読んできました。10冊に1冊は紛れさせています。

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ほんの一部ですが。絵本だと、別の言い方や角度からアプローチしてくれるところが良いですね。

英語絵本のストレートなところが好きです。

そっくりそのまま真似しちゃえば、声かけのマンネリ感も打破。

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色々な意見があるとは思います。
けれどわたしは、先ずはベースとなる自己肯定感を高めたいと思って子育てしています。

ありのままの自分を受け入れて貰える、という安心感と信頼関係を基盤にする。その上でよ~く観察をしながら、自己効力感を高める声かけや働きかけを積み重ねていく。すると、自然な自信にも繋がっていくのだと考えています。

自己効力感はどうやって?

カナダ人心理学者、アルバート・バンデューラにより提唱された「自己効力感」。自分はできる、という意識をしっかり持った子になるには母親はどんなことを意識したらよいのでしょうか。

5つのポイントがあるそうです。
子供との関わりに照らし合わせてみました。

① 達成経験:どんな小さなことでも、できた!という経験を少しずつ、積み重ねていく。褒めるというより、達成したら、「やったー!」と一緒になって喜びます。(実際嬉しいです)

② 代理体験:身近な誰かの「できた!」というロールモデルを見る。
出来ないことの多い未熟な母親ですが、それを隠さずに、チャレンジしている姿を子供に見せるようにしています。「親の背中を見せる」と言いますか。簡単なことだとビンの蓋を開ける、高い場所にある物を取る、難しい折り紙を折る、新しいレシピに挑戦する、プランクをする、とかでも良いんです。
お友達が練習をがんばって、出来る様になっているところを一緒に応援するのも良いですよね。

③言語的説得:できる、ということを言葉で伝える。
よく言うようにしているのは「できても出来なくても、良いんだよ。やってみよう。きっと良いことあるよ〜」表情や様子を見て「◯◯ならできるよ!」「もう出来てるね」「Trying is good for you.」「You can do it! You know you can make it.」
子どもを信じ、時と場合を見て、ちゃんと心から思っている時に言うようにしています。

④生理的情緒的高揚:体と心の状態を安定させてあげる。
心理的情緒は、上記の自己肯定感のところにも繋がると思います。信頼関係と基盤がしっかりしていれば大丈夫!毎日体を動かせるようにし、食事は「体は食べたもので出来ている」を意識しています。

⑤想像的体験:イメージする力。自分ができた!というところを想像する。
寝る前などに、その事が出来るようになっている姿を、なるべく具体的に語る。まるで絵本を読んでいるかのように、物語にしてしまうのも楽しいです。

この学びでは、自己肯定感と自己効力感について纏めてみました。

なかなか全てをこなすのは難しいですが、頭の片隅に置いています。子育てにおいて何かを選択する必要があるときに、ひとつの道しるべとなるように。

✳︎ペトロスキー先生:ペトロスキー富夫 物理学博士

東京理科大学で博士号を取得後、イリヤ・プリゴジン(ノーベル化学賞受賞)に師事。東京大学など多くの大学や研究所で、客員教授・特認教授を歴任。専門分野のみならず、様々な分野に渡り後進の育成に努めている。1995年、物理および化学ソルベー国際会議メトロポール100周年特別記念賞を受賞。

2018年に初めて受講した先生の講座で感銘を受け、その後の子育てや世界観が変わりました。

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