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イギリスのマーケティング~プライド月間~

6月は企業のロゴがレインボーカラーに代わる月。正直私は日本ではあまり見たことがなく、初めてイギリスで目にしたときは、なんで6月にレインボー カラーになるんだろう、と不思議に思っていました。でもこれ、立派なマーケティングの一つ。6月はPride month (プライド月間)として、様々な会社がLGBTQ+コミュニティをサポートする意思表示としてデジタル上でのロゴを虹色に変えています。企業のSNSアカウントやウェブサイトを覗くと変わっているのが確認できます。

会社のレインボーロゴ

日系の会社でもレインボーカラーになっているのを見つけました。(みずほ、三井住友はありましたが三菱は変わらず)。

プライド月間とは

そもそもプライド月間とは何なのでしょうか?
プライド月間とは、イギリスだけでなく、世界中でLGBTQ+を支持する様々なイベントが行われる月です。
ちなみにLGBTQ+のLはレズビアン、Gはゲイ、Bはバイセクシャル、Tはトランスジェンダー、Qはクィア、+マークはその他すべての性的アイデンティティを意味します。

  • レズビアン - 自身を女性と認識し、性的指向が女性

  • ゲイ - 自身を男性と認識し、性的指向が男性

  • バイセクシャル - 性的指向が男女両方

  • トランスジェンダー -心と身体の性が一致しない人

  • クィア - クエスチョニングとも。自分の性、性的指向を決めていない人

今年はプライド月間50周年を記念して特別なイベントが行われるのだとか。(参照BBC

プライド月間の始まりは1969年6月28日にアメリカのニューヨークで起こったストーンウォールの反乱に起因しています。1960年代は、同性愛者は精神病であるとされ、社会から迫害されていた時代。この日、ニューヨークにあるStonewall Innというゲイバーに踏み込んだ警察に対して、性的少数者活動家や近隣の住民たちが立ち向かい、負傷者を出しながらも1週間ほど抵抗運動を続け、性的少数者の権利を主張する運動が世界に広まっていくきっかけとなりました。

この出来事を象徴として、6月がLGBTQ+コミュニティを祝うプライド月間になりました。
ちなみになぜレインボーカラーがLGBTQ+を象徴するのかというと、自身もゲイでドラッグクイーンであるアーティストのギルバート・ベイカーによって考案されたからだそう。

イギリス会社のLGBTQ+に対する取り組み

イギリスの会社では、プライド月間だからセールをする、キャンペーンをする、ということはあまり見受けられませんが、社内でLGBTQ+に対する理解を深めようという動きが多くあるように思います。

私が以前勤めていた&現在勤めている英系の会社でも、LGBTQ+に関するセミナーが行われており、LGBTQコミュニティを支えるためのサークル(というよりは委員会のようなもの)も活動しています。

今月、地元のドラッグクイーンを呼んでのソーシャルイベントも開催されました。

ソーシャルイベント

SDGsも掲げられ、持続可能な社会を築いていこうという動きがある今。性的マイノリティの人も生きやすいと感じられる世の中、多様性が認められる世の中も持続可能には欠かせないと思います。LGBTQ+への理解を深めるのも、まずは大事な一歩、ですよね。

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