不登校シリーズ③不登校の「過ごし方」
不登校になって、どのような生活を送るのか?
どのような生活を送ることを、心掛けたらいいのか?
食事や睡眠、家族との会話。
そういったものが、適切な形で生活の中に組み込まれているかどうか?が大切だと思います。
(1)生活を整える
不登校の子どもの中には、少しずつ寝る時間が遅くなり、朝起きる時間が遅くなり、日中寝ている時間が増えて、次第に昼夜逆転の生活になってしまう子もいます。生活リズムが乱れてしまうと、心のバランスも乱れてしまって、将来を悲観する気持ちが強くなったり、より自分に自信が持てなくなったり、自暴自棄になって、ネガティヴな感情を抱きやすくなるように思います。
身近で子どもの生活がそのように生活に変化していくのを見ている家族は、精神的に非常に辛いです。親も辛くなってしまって、子どものことを批判したり、なじったり、してしまいがちになる。家庭内に、ネガティヴな感情が充満しやすくなるように思います。
そのように生活の乱れが心の乱れを引き起こすことのないよう、不登校になったとしても、日中何をして過ごすか?ということを、大人が一緒に考えてあげることが大切です。家の家事を手伝ったり、勉強したり、何でもいいのですが、子ども自身が前向きに取り組めるようなことが良いと思います。そして、日中の活動に対して、しっかりと、プラスの評価を与えてあげることが大切です。
不登校でいる間も、子どもは生活の中で様々なことを感じ、学び、成長していくことが可能です。学校では学べないようなことを、今は集中して学ぶ時期なのだ、と大人がその状況を前向きに捉えてあげることが、子どもにとっての勇気や希望になるように思います。不登校の期間を、特別な学びの時間にするため、生活を整える手助けをし、子どもが前向きに取り組める日中活動を用意してあげて下さい。
(2)家族関係を整える
仮に、昼夜逆転の生活となってしまったとしても、もちろんまた元の生活には戻ることはできます。ですので、そういった場合は、とにかく日常の中で、何気ない会話を楽しむことを心掛けていただけると良いと思います。全く悲観的な気持ちにならないというのは難しいと思いますが、周囲の大人が、子どもと同じくらい、もしくは子ども以上に、悲観的になり過ぎないということは大切だと思います。
昼夜逆転の生活になってしまったとしたら、それは、子ども自身が心身ともに疲れ果てた状態であるということの現れであるように思います。ある意味、毎朝決められた時間に起きて、身支度を整えて、家以外の場所で家族以外の人と過ごし、夕方帰宅して、お風呂にゆっくりつかり、決められた時間に寝る、という当たり前と思われる生活も、実はたくさんのエネルギーを消耗しているのです。
いつも、私たちは当たり前の生活を維持するために、たくさんのエネルギーを消耗させて、頑張っているのです。不登校の子どもの昼夜逆転の生活には、〝頑張って過ごす普通の生活を少しストップさせて休ませて欲しい〟という、メッセージがあるように感じます。
では、休ませて欲しいというメッセージを発している子どもに、家族はどのように寄り添えばいいのでしょうか?もし、自分が子どもの立場なら、家族にはどのように接して欲しいですか?
もし私が不登校の子どもなら、、、腫れ物に触るような接し方をしないで欲しいです。心配してもいいけど、心配しすぎないで欲しいです。学校に行って欲しいと思うのはいいけど、期待し過ぎないで欲しいです。そんな風に私は考えるので、もし自分の子どもが不登校になったら、それらのことに気を付けて生活したいと思います。
生活が乱れれば、必然的に家の中で家族とだけ過ごす時間が増えます。家族関係が、子どもの現状、将来に与える影響は大きくなると言えます。そんな時だからこそ、家族関係をより良好な状態にするチャンスであると、捉えるべきです。家族関係を整え、家族関係をより良くすることができれば、後々不登校という出来事を振り返った時に、〝家族は~と言って励ましてくれたな〟〝家族が~してくれたことが支えになったな〟と、プラスの経験が思い起こされることでしょう。
不登校である間も、笑顔で楽しく過ごすことはできます。そのように過ごすことは、悪いことではないと思います。不登校を、笑顔で楽しく過ごしながら乗り越えるために、生活を整えること、家族関係を整えることに、気を配っていただきたいです。不登校にならざるを得ない状況があるのだとしたら、その不登校をどう過ごすかを考え、今後の人生にとって少しでもプラスとなるような時間を過ごして欲しいと思います。
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