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ずっと大好きな街「大名」

福岡に通った

天神デビューから間もなくして(天神デビューに関しては過去記事をご覧頂けると嬉しいです。)福岡市にも度々遊びに行く様になった。天神で一番大きな通りから東に移動すると、全国的にも有名な中州がある。とても怖かったので(今でも好きではない)西に移動してみた。
天神のビル群とは違い、小さな服屋さんや喫茶店などが立ち並んでいた。長渕剛さんや武田鉄矢さんが青春を過ごした「照和」という喫茶店?ライブハウス?も、このエリアにある。そこから、ちょっと北へ行くと「親不孝通り」がある。何とも親不孝なネーミングの街だが、とても好きになった。

暮れなずむ町

昼過ぎから遊びに出て、ウロウロするうちに夕方になった。なかなか暮れそうで暮れない。夜から営業するお店が、そろそろ看板の灯を入れ始める。その光と建物の影のコントラストが、何とも胸を締め付けた。寂しいような哀しいような、感傷的な気分になった。
なずむとは「泥む」と書く。物事が進まない様を表している。何とも情緒的な美しい響きの日本語だと思う。中年以上の方々はピンときたと思うが、あの名曲「贈る言葉」が生まれた正にその場所で、歌い出しそのままの光景を見たのだった。
感慨に耽っていると、お腹が鳴った。

豚骨ラーメン

わたしの出身地である別府市も、豚骨ラーメンが主流だっので小さな頃から親しんでいた。だから、あの匂いには敏感であった。美味しそうな匂い。当時は今の様な洗練された味ではなく、原始的なド豚骨ラーメン店が多かった気がする。
数ある飲食店から、それぞれ良い匂いがして、益々お腹が空いてきた。その空いたお腹を抱えて、あるラーメン店に並ぶ事にした。今と違って、スマホはない。暇潰しの道具もなく、ただひたすら我慢して並んだ。辺りを見回すと、人が並んでない他の飲食店はあったが、ラーメンに心を決めていた。
衝撃的に美味しかった。我慢して並んだ甲斐がある。自分の鼻の良さを自画自賛した。また来たかったので、帰り際にもう一度看板を確認した。
「一風堂」と書いてあった。

※ この時は、一風堂が世界的に有名になるとは思ってもみなかった。ちなみに上の写真は「将丸」今一番好きな店である。

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