山陰土着系女優の丸裸稽古日誌2023年6月4日

8月と10月に朗読の公演のお仕事をいただいた。正式な発表がまだなので、詳しくは書けないが、それに向けて、しっかり稽古をしていく。
 
今まで、真剣に、役者の身体のこと、声のことなど考えたことがなかった。もっと楽に声が出せたら、もっと体が動かせたら、とは思っていたが、そこまで、必死になって真剣に考えたことがなかった。
 
今回いただいた公演、どちらとも、1人での舞台なのだ。ごまかしは一切効かない。音楽なんかでいい雰囲気にすることもしない。私という、役者の声と体だけで、作品にしなければならない。
 
他に甘えることはできた。でも、自分がそうしたくなかった。というか、今の自分が、どれくらいの力を持っているのか、お仕事をくださった方に知ってもらいたかった。
 
鴻上尚史さんの書かれた「発声と身体のレッスン」という本に沿って、書かれている通りに、できるだけ毎日少しずつやっている。
 
4月からスタートし、サボった日の方が多いが、レッスンの内容は、もう本を見なくても頭に入っている。チェックリストを作って、順番にやってチェックをしている。
 
特に私は、肺活量?息が続かないということがわかった。30秒間、自然に息を吐き続けることができるのが理想のようだが、私は、12秒しか続かない。決して力を入れてはいけなくて、リラックスした状態でいつもの呼吸のままで、測る。何度やっても12秒。実は初めの頃は、8秒だった。少しずつ記録は伸びている。
 
これが、なんと、あることをすると26秒に到達する。それは、うつ伏せになること。腹式呼吸が基本だけど、うつ伏せになって背中や胴全体に空気を入れ込むと、信じられないくらいに息が続く。だけど、この感覚を忘れないようにと、立ち上がってみると、また12秒。どうしても、身体に力が入ってしまう。それではダメ。力を抜くと12秒。なかなかこの壁は越えられない。 
 
あと、声は、やはり、喉を鳴らす癖がある。鼻、唇、頭、胸、そして喉、この5つをうまく震わせて声を出す。どこにも力を入れてはいけない。今日、入念に、いつもより多くレッスンしたせいか、ちょっと、喉を使いすぎた感じがする。司法試験の勉強でも声出してるからかな?こんなんで喉が痛くなるのだから、まだまだ舞台に立つ役者の身体ではない。でもそれに気づけただけ、かなり上出来。
 
稽古を始めるまでは、億劫だけど、始めてしまうと、気持ちいいことだらけ。基本がリラックスだから!これまで島根で舞台の稽古をしていたときは、発声の具体的なやり方やその理由を理解せずやっていたので、力みまくっていたけれど。力を抜くことが1番大事だと本で学んだので。リラックス。これが1番。何においても大事な技術だと思うので、しっかり、ゆっくり、身につけたい。

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