被害妄想

画像1 アマガエルのアマさんが、睡蓮の葉っぱの上でお昼寝中です。 お日様がポカポカでとっても気持ちが良さそうだよ。
画像2 それを見て、羨ましくなったトノサマガエルのトノさんも、睡蓮の葉っぱの上に乗っかりました。 ところが、 身体が大きいトノさんを乗せた睡蓮は、少し沈んで池のお水が入って来てしまいました。
画像3 「どうせボクはデブなんだ。どうしていつもボクだけ、こんな仕打ちをされなきゃいけないんだ。酷いや酷いや!!!」 トノさんは、悔しくてジタバタ暴れました。 そして、睡蓮の葉っぱには、ますます水が入ってしまいます。アマさんも、ビックリして飛び起きました。 「トノさんどうしたの?」 「うるさい、笑うなら笑え!」
画像4 アマさんはお昼寝していただけなのに、トノさんに怒鳴られてしまいました。 アマさんは、トノさんの葉っぱが水たまりになっているのを見て、トノさんが怒っている意味を理解しました。
画像5 「ねえねえトノさん、そんなに暴れたら余計に水たまりが増えちゃうよ。」 アマさんの言葉を聞いて、トノさんは動きを止めました。 「それもそうだね。」
画像6 「ボクは身体が小さいから、きっとお水が入って来ないんだよ。」 アマさんは、もう一度葉っぱの上にコロンと寝転びました。 「ん? そういう事か!」 トノさんはひらめきました。
画像7 そして、さっきのよりもうんと大きな睡蓮の葉っぱを見つけて、その上に寝転びました。 「わあ、気持ちがいいなあ。」 「うん、とっても気持ちがいいね。」 トノさんとアマさんは、並んで睡蓮の葉っぱに寝転んで、嬉しそうに笑い合いました。