あんぴぃ

モンゴルの大地を馬で駆け抜けた15年前から、結婚前にバックパックをしょって世界一周女ひ…

あんぴぃ

モンゴルの大地を馬で駆け抜けた15年前から、結婚前にバックパックをしょって世界一周女ひとり旅した10年前、最近の旅まで。そのときの思いや風景を徒然なるままに再編しています。ここ数年は、子育てという未知なる旅中。 ソーシャルワーカー/医療福祉職/旅とスタバとひとり時間が何より好き。

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  • 旅日記

    世界一周した記録などを徒然なるままにのせていきます。

最近の記事

祖母の雑記帳

長女が3歳になった年の5月、私の祖母が94歳で亡くなった。 実家に帰ったとき、形見として祖母の雑記帳をもらった。 亡くなったあと、祖母の部屋を片付けに行くという母に、「もし見つけたら持ってきて」と頼んでいたものだ。 ページをめくってみると、本当に色々なことが「雑記」されている。 2、3歳の頃の私のつぶやき 家族旅行の日記 気に入った歌の歌詞 植物の観察記録 お料理のレシピ 戦争への思いと憎しみ‥ 小さい頃から慣れ親しんだ祖母の筆跡はあたたかく、雑記帳のセピア

    • 世界一周つれづれ旅日記Vol.5 イタリアに一週間いるならソレントに泊まろう

      断崖絶壁に張り付くようにカラフルなイタリアの街、「ソレント」。 南イタリアでどこに泊まろうか迷ったら、ソレントがおすすめ。有名スポットへのアクセスが良いので、旅の拠点として利便性がよい。 青の洞窟が見れる(はずだった)カプリ島と、 火山の噴火で、火山灰に埋まってしまったポンペイ遺跡と、 リゾート地アマルフィとポジターノへ行ってきた。 私が泊まったのは、8人部屋のドミトリー。 朝起きて目があったら、隣のオーストラリア人のおばちゃんが、「オハヨウゴザイマス」だって。 でかい

      • 自分が好きなこと、大切なことに、ちゃんと心動かされていたい

        27歳のとき、私は、お下がりの大きなバックパックを背負って、世界一周ひとり旅に出た。 その中で、日本にいるとすぐカチコチになってしまう私の頭を、ゆるめてくれる思い出が、アテネにはある。 すでに何カ国か回り、その年の9月、ギリシャの首都アテネに到着した。 そして、何となく嫌な予感がしていたのだが、到着早々それが的中した。 予約したホテルの窓口で、 「あなたの予約は入っていないし、それに、今日は満室だよ」と言われたのだ。 受付の人が、英語が堪能でない私に分かるよう、ゆっく

        • 世界一周つれづれ日記vol.4 空港で荷物を失ったが何とかなった話

          新しい国で、私の荷物がない。私の身体はローマに無事到着したが、私の荷物が見当たらない。 空港の荷物受け取り場所での待ちぼうけは、不安だ。待てど暮らせど私の荷物は流れてこず、むなしく黒のレールが回転しているだけだった。 私は、うわさの「ロストバゲージ」というものにあったようだった。 必死に空港カウンターで助けを求めるも、英語も分からない、もちろんイタリア語も分からない、私の訴えはイタリア人の心には届かず・・・ 新しい国に到着する時間は、昼間の明るい時間になるようにフライト

        祖母の雑記帳

        • 世界一周つれづれ旅日記Vol.5 イタリアに一週間いるならソレントに泊まろう

        • 自分が好きなこと、大切なことに、ちゃんと心動かされていたい

        • 世界一周つれづれ日記vol.4 空港で荷物を失ったが何とかなった話

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        • 旅日記
          7本

        記事

          世界一周つれづれ旅日記vol.3 〜迷子にならないバスの乗り方

          世界一周2カ国目は、フィンランド。 タイで出会った日本人みんなには、口をそろえて「飛ぶねぇ~!」と言われ、さすがにアジア人はほとんど見かけなかったフィンランド航空で、やって来ましたフィンランド! さっきまでタイで汗だくだったのに、一気に寒すぎるヘルシンキに、トイレに行きまくる。 空港から市内までは、バスで行くことにした。 初めて降り立った新しい国でいきなりバス、というのは、旅慣れていない私には、ちょっと緊張した。列車と違って、どこ行っちゃうかわかんない。 そして、道を

          世界一周つれづれ旅日記vol.3 〜迷子にならないバスの乗り方

          世界一周つれづれ旅日記vol.2 〜おかまちゃんに優しい国、タイ  タイの田舎でのんびりできるゲストハウス

          タイでは、バンコクで素敵なおじさんと仲良くなり、 象さんと水浴びしたり、 アユタヤの遺跡でコウモリの糞の臭さにうごめいたりしながら、 なかなかいい一週間を過ごした。 どうやらタイ人にも、私は危なっかしく見えるのか、タイ人の優しい国民性か、地図を広げていると、「大丈夫?どこに行きたいの?」「それなら、こっちだよ。案内してあげる。」と、見知らぬ人々が助けてくれる。 相変わらず英語はしゃべれないけれど、 タイ語の、 コープンカー  ありがとう サワディーカー こんにちは

          世界一周つれづれ旅日記vol.2 〜おかまちゃんに優しい国、タイ  タイの田舎でのんびりできるゲストハウス

          世界一周つれづれ日記vol.1 女ひとり旅に出発する日の頭の中&1カ国目タイ

          27歳  結婚前に仕事をやめて、2ヶ月間の世界一周女ひとり旅に出発した。 海外に一人で行くのは初めてで、 そもそもひとり旅なんて、正直初めてで、 初めてのひとり旅が、2ヶ月の世界一周で、 楽しいのか、さびしいのか、自分がどんなふうに感じるのか、そんなことも分からずに、ただ「行きたい!」という思いを抱いていたら、そのチャンスを得たので、旅に出ることになった。 そして、おさがりのボロいバックパックを背負って、出発した。 世界一周初日。 いよいよ、世界一周出発。ワクワクド

          世界一周つれづれ日記vol.1 女ひとり旅に出発する日の頭の中&1カ国目タイ

          「旅がもし人生に似ているのなら」

          沢木耕太郎の「深夜特急」 旅人の中では、言わずと知れたバイブルだ。 ただ深夜特急を読みながら旅をするなんて、ベタすぎるかなぁ・・・と思っていたのだけど、ローマの宿の本棚に、この間行った国と、ちょうど次に行く予定の国について書かれた「深夜特急5」があったので、読んでみることにした。 ひとり旅というのは、本当に気の向くままに過ごせるところがいい。 「旅がもし人生に似ているのなら」 本の中に、そんな一節があった。 旅に出る前だったら、なんだそれうさんくさい、と思っただろう

          「旅がもし人生に似ているのなら」

          “人として死ねる場所”をつくることと、“生きる”を感じること

          次女が産まれる1年半前、私の祖母が94歳で亡くなった。 大往生であったが、幼い頃からずっと一緒だった祖母の死はとても悲しく、想像以上に空虚な気持ちをしばらく引きずった。 しかしそんなことで、私の大切な祖母の命の終わりと、翌年産まれた次女という新しい命の誕生は、命の大切さというところで、私の中で何となくつながることになった。 私にとって祖母とは、 無条件に愛してくれて、可愛がってくれて、親にはできないわがままを許してくれて、 美味しいごはんや昔の知恵を知っていて、 親が使

          “人として死ねる場所”をつくることと、“生きる”を感じること