見出し画像

カナダ上陸の記録 〜犬と渡航するには〜

2020年8月 カナダに愛犬と共に引っ越してきました。犬連れの渡航に関しての情報はたくさんネットに有りとても参考になります。ここでは実際に一緒に渡航するのにあたり、ネットでは事前に得られなかった情報を記録しておきます。

我が家はちょうど一歳半になる犬がいたので、一緒に移住する準備も必要でした。海外引越しの専門業者でペットの手続きも一緒にしてくれる場合があり、渡航先によっては業者に頼んだ方が簡単な場合もあるようです。カナダは比較的犬と入国しやすい国だということがわかったので、今回は自分で調べてやりました。

まず、カナダ側。カナダ政府の動物輸入のサイトで、どの国から何歳の犬で飼い主と同時に入国か、などの質問に答えるとどんな書類が入国に必要かすぐわかります。我が家の場合、個人のペット、日本からの入国、生後8ヶ月以上、飼い主と同時に入国ということで、必要書類は狂犬病注射の証明書か獣医師による証書が必要とわかりました。カナダでは個人の飼い犬にマイクロチップ装着義務はありません(2021年2月現在)。

日本からの出国に必要な手続きはこちらのサイトで確認しました。7日前までには出国予定の空港に検疫の予約連絡をすることになっています。不明な点は空港の動物検疫所の方がとても丁寧にメールでも電話でも教えてくださいました。書類は先にメールで送ると不備がないか確認してくれました。マイクロチップは日本に犬連れで帰国する予定がある場合には必要となります。我が家は未装着でカナダに入国しました。

まず、我が家がお世話になっていた獣医の先生に各書類(健康証明書や予防接種や狂犬病予防注射証明書など)の英語版を頼むとすぐにやってくれて自宅に郵送してくれました。狂犬病予防注射だけでなく、毎年受ける予防接種の内容と薬の内容も英語で用意してくれました。この英語書類は後々カナダでも必要だったので助かりました。トリミングサロンやペットホテルなどで予防接種の確認があるので最低でも1年は日本での証明を保管しておくことをお勧めします。なお、カナダで追加で必要だった予防接種はボーダテラ(Bordatella)でした。

ちょっとそれますが、自治体に犬の登録をする際に、避妊・去勢済みの犬は登録料の割引があります。されている場合はそのレシートや診断書など証明になるものを保管しておくことをお勧めします。これはもちろん事前に知らず、特に英語の書類は用意しませんでしたが、レシートと診察の記録があったので自分で英語でメモ書きし使用しましたが問題ありませんでした。

同時にペット連れの飛行機に関しても調べました。その頃ちょうどコロナの影響でエアカナダのフライトがどんどん減らされ、直行便の日本ーカナダ便は成田ーバンクーバー間のみの週3フライトだけでした。

エアカナダにしようと思った理由は、エアカナダは小型犬なら一緒に人間と同じ客室に同乗可能だったので、ペットフレンドリーでいいなあと思った記憶があったのです。残念ながら我が家の犬は規定サイズのキャリーバッグには少し大きそうだったので貨物室での預かりをお願いすることにしました。犬を預かれる頭数が決まっており、人間のフライトを予約したらすぐにカスタマーサービスに電話をし、犬の輸送を予約しました。すると、なんと、夏の期間(10月まで適応)は暑いので”気温が29°C を超える日はペットをお預かりすることができない”(エアカナダサイトにも記載あり)と言うのです。真夏の日本、残暑もあり、夕方出発でも29度を超える日なんてしょっちゅうです。そしてそれが決定されるのは当日、、、

家族全員日本を発つ日に犬だけが搭乗拒否されたら、どうするんでしょう?これはもう渡航日に関して考え直す必要があり、一旦キャンセルにするしかありませんでした。そして世の中はコロナのパンデミック真っ最中。カナダに到着したら2週間1歩も敷地外に出れないアパート型ホテル隔離も決まっていたので、自分なりに出した苦肉の策(ある意味いい案)は、私は後から行くということでした。秋に涼しくなってから犬と一緒に渡航、犬は隔離なしなので私だけホテルに隔離、それもいいのではと思えました。子供は学校も始まるし先にパパと行ってもらって。お弁当なんてどうにかなるでしょ。と、まだ私の頭の中だけで考えながら、一応ANAにも電話してみると、ANAは機内に一緒に乗ることはできないが(小さいサイズでも)、空調が調節されているカーゴにペットを乗せるので特に夏の渡航に関する決まりはありませんでした!(*短頭犬種に関してはやはり夏場は預かってくれません。また、エアカナダは短頭犬種は夏場でなくても貨物室では預かってくれません)

その時のANA便は週2,3便のみ午後9:55という夜遅いフライトで羽田ーバンクーバー間が就航中だったので結局それで予約しました。結論から言えば夜の出発なのでさらに気温が下がり暑さもマシ、貨物室は空調が調整されている、夜なので飛行機に乗ったらフライト中は寝てくれるだろうと思い、そしてANAの方達の対応が素晴らしく、安心して預けることができました。こちらにして正解でした。犬預かり金はこちらの方が高かったですが。。。

飛行機手配以降、出発の日に向けて準備したことをメモしておきます。

1、ケージのドアを閉めたまま寝る練習。普段からケージに入ったり、そこで寝たりすることもありましたが、自由に出入りできたので夜は閉めて寝るというのを何日かしました。最初は出たがることもありましたがそのうち慣れてくれました。

2、ケージを分解して羽田空港に送る。(綺麗にしてダンボールで梱包。その際に使ったレンチは忘れずに空港に持参。ダンボールをすぐ開けられるように小さなハサミなども持参、そのハサミは見送りの家族に託した)スーツケースと共に送ったのですが、その時期の羽田空港はコロナの影響で宅配カウンターも閉鎖中、引き受け中止、日数がいつもよりかかる、などあり色々と早めに確認、集荷依頼などが必要でした。唯一空港までの取り扱いのあった会社で頼みました。

3、空港で出発前に遊べるように一時預かりを予約。当日は空港の動物検疫所で出発前の検査があったので予約して早めに到着しました。でも出発は夜9:55。ということは検疫後、出発までの待ち時間が長いということ。でも羽田空港にあるペットホテルが一時預かりもしてくれ、ドッグランもあるということがわかりそちらを予約しておきました。空港内でペットと一緒に待てるところはないので、本当に助かりました。頼んだらそこでご飯も食べさせてくれました。

なお、コロナの影響で第2ターミナルでの出発・到着は全て第3ターミナルからと変更されていました。ペット一時預かりは第2ターミナルの駐車場だったので検疫所のあとは犬をキャリーバッグに入れてターミナル間の連絡バスにて移動しました。これも時間がかかるので余裕を見て移動しました。

約9時間後に到着し、ガラガラの空港内でしたが入国審査で隔離のことなどの確認などで時間が多少かかり、その後犬の入国書類を持ってカスタムにて提出したりした後などスーツケースを無事回収。さらに大荷物をピックアップする別の場所まで行ったら我が家の犬のケージがポツーンと置いてありました。係員もいないし、本当に担当者が飛行機から犬のケージを降ろしてベビーカーなどと一緒に置いていった、という感じでした。

再会した時はホッとしました。最初はじっとしてケージ内に伏せたままでしたが外に出て開けたら尻尾振って喜んで出てきてくれました。機内で寝ていたのか、震えていたのかわかりませんが何事もなく元気で渡航できてよかったです。

あとは新しい土地に早く慣れて楽しんで生活してもらう事を願うばかりです。🐶



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?