限界突破!!これがボリュームトレーニングだ
プロスポーツトレーナーの瀧本です。
瀧本修のプロフィール
私が80年後半から99年までに初動負荷(ワールドウイング/小山氏)で培った経験をもとに教科書では学べない、より実践的な野球仕様のウエイトトレーニング方法を中高生向けに紹介しています。
現在は関東の高校、クラブチームを中心に指導中です。
高校野球で求められるフィジカルは、野球仕様の筋力アップであり、夏の大会に耐えうる体力が必要です。
私自身の学生時代やトレーナーとしての経験で、ウエイトトレーニング(以下は筋トレ)で筋力も付き、身体も大きくなると自分自身の自信に繋がり、また本分の野球の練習にも意欲が湧きます。
そこで、私がお勧めするトレーニング理論は、筋力といよりも筋持久力を優先された瀧本式「ボリューム理論」です。
ボリューム理論のイメージ…
筋持久力系のトレーニングを更に発展させて普段使っていない筋肉を運動量によって覚醒させ、筋肥大させることを目的としたトレーニング理論と考えても良いでしょう。
●ボリューム筋トレの導入時期…
本格的なボリューム筋トレは筋肥大が目的ですのでオフシーズンの期間に実践しすることをオススメします。
●ボリュームトレーニング方法
強度×レップ数×セット数の3つの要素の
総重量が最大ボリュームになるように設定することが重要です。
ボリュームトレーニング(以下ボリューム筋トレ)は、短期的な効果を求めるというよりも中長期的に、半年後の体力や筋力の獲得を狙ったトレーニング方法と考えています。
使っていない筋肉を覚醒
普段実践している様々なトレーニングメニューは、自分自身が動きやすい癖で筋肉を優先的に動かし、身体を鍛えています。
そこが、筋肉の付きやすさや野球の上手さに関連してきます。
瀧本式ボリューム筋トレは、一般的に行われるボリューム筋トレのセット数よりも遥かに過度なセット数で実践し、普段使われない筋肉をセット数と時間を掛け覚醒させることを目的にしたボリューム筋トレを行ないます。
ボリューム筋トレは強度×レップ×セット数の3つの要素の総重量が最大ボリューム
になる考え方で筋トレを進めて行きます。
ですので、重量はやや抑え、運動量で使われていない筋肉を覚醒させます。
ですので、半年後、1年後、どの様に身体が変わっているかを予測し、楽しみながら筋トレを実践していきます。
特に筋力の伸びが停滞している選手や身体が大きくなり難い選手には良いと思います。
1.最大ボリュームと最大筋力
①最大ボリュームの目安は
体重㌧を100%
②実践重量の目安は
最大筋力の比率%(50〜60%)
2.ボリューム筋トレの設定方法
ボリューム(総運動量)の目安は体重kgを体重⇒㌧に変換します。
①.体重65kg⇒体重㌧⇒65㌧→65.000kg
体重㌧を強化したい各部位の目標値の割合に設定し重量を決めます。
②.部位ボリュームの目安
上半身は体重㌧/40%Vol
下半身は体重㌧/60%Vol
この割合から⬇
③.筋トレ種目へ比率を割当
種目数の数によって種目の比率は変わります。ここでは上半身の2種目と下半身の2種目にして説明していきます。
自重の筋トレ…腕立て伏せや腹筋、背筋は重量換算が曖昧なのですが指導者の考え方で加算しても良いと思います。
例えば、腕立て伏せは体重の1/4kgを1セットとかという感じです。
主種目ヘの割り当て
体重㌧の比率%
上半身
·ベンチプレス⇒10〜20%Vol
·ベントローイング⇒10〜15%Vol
下半身
·スクワット⇒30〜40%Vol
·フォワードランジ⇒20〜30%Vol
※左右で1回とします。
補助種目⇒15〜30%
·肩ショルダープレス、サイドレイズ
·腕アームカール、ライイングFプレス
·脚サイドランジなど
※比率は実践的なメニューの章で紹介しています
④.重量の強度&レップス数とセット数計
■強度…最大筋力の50%〜60%の重量
■レップス数…10回
■セット数…レップス数を1単位
■一種目…20セット以上30セット以内
2.ボリューム筋トレの流れ
①最大筋力(1RM)を測定
⬇
②最大筋力の60%を算出
⬇
③20セットの実践ボリュームを算出
⬇
④部位ボリュームから比率を算出
⬇
⑤種目の比率からセット数を算出
⬇
実践しながら重量を調整
下記で詳しく説明致します。
①最大筋力を導きだす
高校2年生秋時点で体重65kg、しっかり筋トレを行ってきた選手のイメージです。
もう1段階の筋力アップを目的に行います。
■上半身はベンチプレス⇒65kg×10回
最大筋力は⇒81kg
■下半身はスクワット ⇒130kg×10回
最大筋力は⇒162kg
この最大筋力を元にボリューム筋トレの重量設定をおこないます。
※下記のRM表はあくまでも参考
重量設定とボリュームを算出
②重量設定
※最大筋力はは81kgとします。
最大筋力81kgの60%は48.6kg
81kg×0.6=48.6kg
実際の重量設定は47.5kg or 50kg
60%設定なので50kgで実践します。
■重量は50kgを10回で1セット
70%以上の設定の場合は2.5kg単位で切り捨てます。48.6kgであれは47.5kg
③.部位ボリュームからセットの算出
部位ボリュームの目標比率は15%
65㌧×15%⇒9.750kgVol
1セットが50kgを10回で500kg
部位ボリューム目標値が9.750kgvol
9.750kgvol÷500kgは19.5セット
実際のセット数は20セットです。
1セット500kgを20セットで10.000kg
④実践ボリューム比率を算出
実践した種目の総重量10.000kgvolを
体重㌧で割ると算出できます。
10.000kgvol÷65.000kg=15.3%
⑤種目からセット数を算出
◯ベンチプレス
重量の比率目標
体重65㌧の15%±Vol=9.75㌧
重量とセット数の部位ボリューム
50kg×10回×20セット=10.000kgvol
実践ボリュームから比率を算出
10.000kgVol÷体重65㌧
⇒15.3%Vol
◯スクワット
重量の設定
体重65㌧の30%±Vol=19.5㌧
重量とセット数
80kg×10回×25セット
総ボリューム
20.000kgVol÷体重65㌧
⇒30.7%Vol
任意に決めた部位の部位ボリューム比率を元に、重量とセット数を割り振って実践します。
実践している途中でレップス数が出来ないようで有れば重量を下げて調整してください。
●指導者が求める筋力
ベンチプレス⇒体重kgを10回
目標としては…高校3年生の6月頃までには体重を10回できる筋力を付けたいというのが、指導者側が選手に求める筋力のイメージです。
長年の指導者としての経験的な数値でしょうが、トレーナーとしても的を得た数値だと感じています。
最大筋力52kgが100kgへ
例えば…
身長175cm/体重65kgの選手
高校3年生になる頃には体重も15kg増え、80kg前後になると理想です。
高校1年生の段階では体重の80%⇒52kgがおおよその最大筋力とします。
高校3年生の6月には体重が80kgになってるとして、体重kgを10回挙げられると最大筋力は100kg近くになります。
●一般的な筋トレの部位比率を把握
本格的なボリューム筋トレを実践する前に、一般的に実践している筋トレの部位ボリュームの比率を把握します。
筋トレのボリューム例
例えば…高校1年生秋/ベンチプレス
体重65kg 最大筋力70kg(1RM)
1RMの40%30kg×10回
60%40kg×10回
80%55kg×10回
70%50kg×10回
60%40kg×10回
50%35kg×10回
以上6セット
総重量2500kg/vol
体重㌧比率/3.84%
スクワットは
ベンチプレスの倍近くなります。
総重量5000kg/vol
体重比率/7.69%
これだけでも十分に筋力は付きますが、監督が求める野球仕様のフィジカルには、もう少し筋トレのボリュームが必要と思います。
オフシーズンは最低でも3倍以上のボリュームが必要です。
●高校3年生までのボリューム推移
高校1年生4月から3年生6月頃までの筋トレのボリュームの推移を把握しましょう。
ボリューム筋トレの総重量は体重㌧が目標になります。ここでは、体重を65kgとしてベンチプレスを算出しています。先ずは、一般的な筋トレのボリュームを把握します。
①一般的な筋トレの部位ボリューム推移
体重65kg/ベンチプレス
実際には体重も増えますが、ここでは体重kgは変えないで比率を算出します。
1年生4月
部位重量1.500kg/Vol
体重比率/2.76%
1年生5月
部位重量1.875kg/Vol
体重比率/2.88%
1年生6月
部位重量1.950kg/Vol
体重比率/3.00%
1年生7月
部位重量1.800.kg/vol
体重比率/2.76%
1年生12月最大筋力60kg⇒50kg×10回
部位重量2.150.kg/vol
体重比率/3.23%
2年生4月最大筋力70kg⇒60kg×10回
部位重量2.500kg/vol
体重比率/3.84%
3年生4月最大筋力90kg⇒70kg×12回
部位重量3.250kg/vol
体重比率/5.00%
②.重量設定の詳細
1年生ははじめから正確な最大筋力の算出は不正確なので体重kgを基準に重量設定していきます。
1年生4月
体重の30%から始めます。
65kg/体重×30%=20kg
20kg×15回×5セット=
1.500kg/Vol
1年生5月
体重の40%に重量アップ
65kg/体重×40%=26kg
25kg×15回×5セット=
1875kg/Vol
1年生6月
体重の50%に重量アップ
65kg/体重×50%=32.5kg
32.5kg×12回×5セット=
1950kg/Vol
1年生7月からは…ピラミッド法
最大筋力を測定しメニューを作成します。重量の設定方法は、ピラミッド法で実践していきます。レップス数が一定になる様に重量を変えて行きます。
ピラミッド方法
1.2セットは
ウォーミングアップになります。
3セット以降が
筋力アップになります。
3.4セット目は
最大筋力の80%~70%の重量を設定します。レップス数は10回±
5.6.セット目は
重量は減らしレップス数を10回±に維持できる様にしていきます。
※インターバルは1セットを2分が良いです。
1年生7月
最大筋力/50kg(1RM)
1RMの40%20kg×10回
60%30kg×10回
80%40kg×10回
70%35kg×10回
60%30kg×10回
50%25kg×10回
部位重量1800.kg/vol
1年生12月
最大筋力/60kg(1RM)
1RMの40%25kg×10回
60%35kg×10回
80%50kg×10回
70%40kg×10回
60%35kg×10回
50%30kg×10回
部位重量2150kg/vol
2年生4月
最大筋力/70kg(1RM)
1RMの40%30kg×10回
60%40kg×10回
80%55kg×10回
70%50kg×10回
60%40kg×10回
50%35kg×10回
部位重量2500kg/vol
3年生4月
最大筋力90kg
1RMの40%35kg×10回
60%55kg×10回
80%70kg×10回
70%65kg×10回
60%55kg×10回
50%45kg×10回
部位重量32500kg/vol
●筋トレ種目の重量と部位ボリューム例
1年生のオフシーズン12月頃を想定した重量設定と部位ボリュームです。
大筋肉群の4種目を特に強化したいので、基本的に補助種目は軽めに設定しています。
ベンチプレス
35kg×10回×6セット =2100kg/vol
部位比率⇒3.2%vol
ベントローイング
17.5kg×10回×6セット=1050kg/vol
部位比率⇒1.6%vol
スクワット
70kg×10回×6セット =4200kg/vol
部位比率⇒6.4%vol
フォワードランジ
40kg×20回×6セット =2400kg/vol
部位比率⇒3.7%vol
4種目の総重量
総重量9.750kgVol
体重㌧65000kgの総比率15.0%vol
補助種目
重量等は参考ですので目安にしてくさい。
サイドランジ
20kg×20回×4セット=1600Vol
部位比率⇒2.4%vol
ショルダープレスバック
15kg×15回×4セット=900Vol
部位比率⇒1.4%vol
サイドレイズ
3kg×15回×4セット=180Vol
部位比率⇒0.3%vol
アームカール
15kg×15回×4セット=900Vol
部位比率⇒1.4%vol
ライイング·フレンチ·プレス
15kg×15回×4セット=900Vol
部位比率⇒1.4%vol
補助種目の総重量4480Vol
比率6.89%vol
メイン種目と補助種目を合わせた総重量
9750kgVol+4480kgVol
全体の総重量14.980kgVol
補助種目をいれると
総ボリューム比率23%volになります。
●筋力を獲得するプロセス
筋力を付けるには、初心者から上級者まで共通のプロセスが「筋持久力⇒筋肥大⇒筋力」の繰り返しで身体が大きく変わります。
筋持久力⇒筋肥大⇒筋力の説明
筋持久力とは…
繰り返しの負荷を何回続けられるかというある特定の筋肉の持久力のことです。
筋肥大とは…
筋肉は筋線維という細い筋細胞が何千本も束になりできていますが、この筋線維が肥大し、体積が増加することを筋肥大といいます。
筋力とは…
筋肉の発揮できる能力のことですが、1回で持ち上げることの出来る最大重量によって筋力は計られます(最大筋力/1RM)。
筋力は筋肉繊維の断面積に比例するので、筋トレの総運動量を無理やりにでも増やし筋繊維を覚醒させ、筋肥大させるコトが重要です。ここでボリューム理論の考え方を取り入れた方法が有効と考えます。
●ボリューム筋トレの実践
ボリューム筋トレを実践するの前にどのぐらいの重量設定とセット数を行えば良いかを把握しましょう。
先ずは、2種目でボリューム筋トレの重量とセット数を見てみましょう。
例えば…高校1年生秋/体重65kg
ベンチプレスの最大筋力⇒70kg
スクワットの最大筋力⇒140kg
1.体重㌧⇒65tを振り分け
①.重量配分
上半身は体重㌧の40%⇒26t
下半身は体重㌧の60%⇒39t
②.2種目に振り分けてみる
メインの種目は
上半身はベンチプレス
下半身はスクワット
③.重量の設定方法
最大筋力の60%でレップス数10回
の設定で実践したいと思います。
重量設定
ベンチプレスの最大筋力は70kg×60%
⇒約40kg
スクワットの最大筋力は140kg×60%
⇒約80kg
メインの2種目だけでは実際にはフルバージョンをしないのですが、全体のイメージを把握するコトも目的にしますので総セット数を見てみます。
④.総セット数を算出
最大筋力の60%を10回
ベンチプレスは40kg×10回=400kg
⇒26t÷400kg=65セット
スクワットは80kg×10回=800kg
⇒39t÷800kg=49セット
2種目の総セット数は
114セット
⑤.1セット2分が目標
レップス時間と休憩時間(インターバル)を合わせたセット時間は…
1セットを2分以内行えると理想です。
セット数を進める中で3分かかる場合があっても平均時間は、1セット2分以内に実践します。
1セット➡2分以内⇒228分/3時間48分
●ボリューム筋トレのバージョン
フォームが重要
高校1年生の春からウエイトトレーニングを始めたばかりの選手に本格的なボリューム筋トレの実践は薦められません。
最低でもトレーニング種目のフォームがある程度でき、体重の半分の重量が扱えると良いです。
①フォームボリューム筋トレ
設定重量は体重の20〜30%
レップス数15回
セット数20セット
体重65kgの選手の場合
65kgの20%➡15kg
65kgの30%➡20kg
フォームを早く習得させたい場合、設定の重量が思いとフォームが崩れ、崩れたフォームを習得してしまいます。ですので、早い段階でフォームを習得し、夏の大会が終わった新チームあたりから本格的な筋トレを行うと良いでしょう。
もちろんチーム内に筋トレを教えられるコーチや学生コーチ(上級生)がいれば6月頃から取り入れても良いです。
②ポイントボリューム筋トレ
フルバージョンのボリューム筋トレは流石にキツイと感じると思います。
先ずは、通常のメニューとは別日にベンチプレス&ベントローイング&スクワット&フォワードランジのいずれか、または2種目を30セット/60分で実践出来る様に挑戦します。
例えば…ベンチプレス
最大筋力の60%×10回×30セット
最大筋力が70kgであれば40kgです。
40kg×10回×30セット=12.000kg/60分
65㌧/18.4%Vol
一度実践してみると分かりますが、後半になって来ると胸の筋肉がパンプアップ(血流が大きくなる)してやってる感、充実感が出て来ます。
③プラスボリューム筋トレ
通常の筋トレメニューのセット数が6セットで有ればプラス4セット(10セット)追加してみても良いでしょう。
更にプラス出来るようで有ればプラス5セット(15セット)で様子をみても良いです。
プラスセットの重量は50%〜60%で行ない必ず10回出来る重量でおこないます。
④瞬発力ボリューム筋トレ
シーズン前やシーズン中に実践する場合は、野球の練習に集中しますので、インターバルも1分以内に短くし、瞬発力を引き出す重量の設定が良いです。
10セット以内で90%±⇒5回±出来る重量で実践します。4セット目以降が瞬発力系のボリューム筋トレです。
ウォームアップを事前に行ってください。
最大筋力がベンチプレス85kgとします
セット数 比率 重量 回数
1セット 40% 40kg 15 600
2セット 60% 50kg 10 500
3セット 80% 65kg 5± 325
4セット 90% 75kg 5± 375
5セット 80% 65kg 5± 325
6セット 70% 60kg 5± 300
7セット 60 % 50kg 5± 250
8セット 50% 40kg 5± 200
9セット 50% 40kg 5± 200
10セット 50% 40kg 5± 200
3775Vol
終盤は、重量は軽く感じますが、思っている以上に瞬発系の筋疲労があるので、回数が出来ないようで有れば重量を減らしてください。
個別対応が理想
ボリューム筋トレのバージョンはチーム全体で行わなくても、選手個人の状況によって対応できると理想的なメニューになります。
●オフシーズンのボリュームの目安
週ごとの設定を下記では提案させて頂いていますが、身体の疲労度によって調整してください。
12月
※()は1年生とします。
上半身 下半身
7.0%〜10% 14%〜16%
20% 40%
40%(30%) 50%(40%)
50%(30%) 60%(50%)
1月
50%(30%) 60%(50%)
50%(30%) 60%(50%)
50%(30%) 60%(50%)
40%(20%) 50%(40%)
2月
30%(20%) 40%(30%)
20%(15%) 30%(25%)
10% 20%
10% 20%
3月
シーズンインしますので、チームの状況に合わせた通常メニューを行ってください。
●体重㌧比率の早見表
体重 65㌧ 70㌧ 75㌧ 80㌧ 85㌧ 90㌧
比率 (0.00㌧)
5% 3.25 3.50 3.75 4.00 4.25 4.50
10% 6.50 7.00 7.50 8.00 8.50 9.00
20% 13.0 14.0 15.0 16.0 17.0 18.0
30% 19.5 21.0 22.5 24.0 25.5 27.0
40% 26.0 28.0 30.0 32.0 34.0 36.0
50% 32.5 35.0 37.5 40.0 42.5 45.0
60% 39.0 42.0 45.0 48.0 51.0 54.0
●各種目の比率
上半身
ベンチプレス⇒10〜20%Vol
ベントローイング⇒10〜15%Vol
下半身
スクワット⇒30〜40%Vol
フォワードランジ⇒20〜30%Vol
※左右で1回とします。
種目数が増える場合は、上半身や下半身の比率は変えないで、種目の比率を変えてください。
補助種目
上半身⇒5〜10%Vol
下半身⇒10〜20%Vol
ダンベル系の種目は左右の重さを足した重量で計算してください。
●ボリューム筋トレの重量設定方法
筋トレ種目への割当を参考に実際のメニューに当てはめてみましょう⬇
重量設定例⇒高校1年生/体重65kg
ベンチプレスの目標ボリューム10%
最大筋力/60kg(1RM)
比率% 重量 回数 合計
1セット40%⇒25kg×10回=250
2セット60%⇒35kg×10回=350
3セット80%⇒45kg×10回=450
4セット70%⇒40kg×10回=400
5セット60%⇒35kg×10回=350
6セット50%⇒30kg×10回=300
7セット50%⇒30kg×10回=300
8セット50%⇒30kg×10回=300
9セット50%⇒30kg×10回=300
10セット50%⇒30kg×10回=300
総重量3.300kgvol
体重㌧比率/5.0%
後5%増やしたい⇒
セット数を追加します。
30kg×11セット=3.300kgVol
22セットで66.000kgVol
体重㌧比率/10.1%
この様な方法で目標設定の比率が設定できます。細やかな重量設定は、実際にやってみないと実感がつかめないと思いますが、先ずはチャレンジしてみましょう。
他の種目も同じ様な感じで設定していきます。
ベントローイングは⇒
目標ボリューム5.25%
ベンチプレスの半分の重量
スクワットは⇒
目標ボリューム21%
ベンチプレスの倍の重量
フォワードランジは⇒
目標ボリューム12.6%
スクワットの6割の重量
補助種目は⇒5種目
目標ボリューム13.78%
通常で6.89%なので倍のセット数
体重㌧比率
ベンチプレス 10.5%
ベントローイング 5.25%
スクワット 21%
フォワードランジ 12.6%
補助種目 13.78%
合計63.13%
体重が65kgですので達していない1.87㌧は、ベンチプレス、スクワットのセット数を増やすコトで調整していきます。
ベンチプレス➡30kgを3セットをプラス
300kg×3セット⇒900kg
スクワット➡60kgを3セットをプラス
600kg×3セット⇒1.800kg
合計⇒900kg+1800kg➡2.700kgVol
これで2.7㌧プラスされ65.83㌧
この様に調整し、ボリューム筋トレの重量を設定していきます。
上記重量設定を参考にオフシーズンのボリューム筋トレを実践してみてください。
高校1年生の設定でやや低く目の比率ですが、2年生であれば十分実践できる重量設定と考えています。
後は、体力に応じて調整を必ず行ってください。毎週出来なくても各週でも実践出来れば必ず効果は現れます。
効果を実感する時期
ハードなボリュームトレーニングの成果は、私の経験的な実感では3ヶ月前後を想定しています。
体重も筋肥大の時期に合わせて体重も増えますので個人差はありますが、5.6月頃に一気に増えると予想しています。
4.強敵は集中力&疲労
ボリューム筋トレの最大の強敵は、集中力の欠場と筋疲労と戦うことです。
ボリューム筋トレは、プログラムが進むにつれて学年差、個人差が明確に現れます。
ですので、選手としっかりコミュニケーションを取り、体力差を考慮する必要があるでしょう。
後は、ともかく高タンパク質にした食事と睡眠は特に意識しておこないましょう。
5.メンタルトレーニングにも…
先ずは、ボリューム筋トレを一度実践してみよう。
最初の選手の反応はえぇ~↷↷マジで……って感じです。
いざ実践してみるとゲームをクリアしたような充実感も得られ強くなりそう〜という感覚も目覚めます。
それを狙っていますが…
6.最後は根性
実際に私自身がボリューム筋トレを実践してきて、指導していて改めて感じることは圧倒的な量をこなす根性が必要です。
約4時間、筋トレを続ける体力も必要ですがメンタル的なコトも鍛えられます。
そして、これで筋肉が付くと信じてやり切る気持ちしかありません。
以上
プロトレーナー瀧本修
質問、お問合せは下記メールでお願い致します。
osmtakimoto@gmai.com
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