I want diss everything.
よくDisるという言葉を聞く。
これはDis-respectのことであり、貶すという意味になる。
Disるについては、日本人お得意の和製英語かと思ったのだが、
DisやDissというスペルで英語のスラングとして成立しているようだ。
これはお勉強になりました。
これは企画に関する話である。
宣伝会議主催の販促コンペと呼ばれる企画コンペがある。
誰もが知っている有名企業が、販促のアイデアを募り、
老若男女問わず企画書10枚以内で戦うガチンコバトルだ。
僭越ながらというか、当然ながら、
昨年ミスターセンクスは協賛企業賞をいただくことができた。
4000作品の中で受賞者は40作品程度であったので、
1%の男になったのだ。
自らをミスターセンクスと呼ぶようになったのはこのできことがキッカケなのだが
それはまた別の記事で書きたいと思う。
企画とDisがどう繋がるかということだが、
相手が喜んでくれるような企画にDisはつきものだと先日閃いた。
有名企業なので、販促を行いたい対象の製品は多分にもれず有名である。
以前はコカコーラの販促アイデアなども募集されていたほどだ。
つまりその製品に関しては、
すでに販売促進の方法が考え尽くされていると仮定したほうが良い。
なぜならある程度の販売促進がなされなければ、
ここまで有名な製品にはなり得なかったはずなのだ。
すでに有名なこの製品を、企業はもっと売りたいと言っている。
企業とはなんと強欲で欲張りな生き物なのだろう。
そこで登場するのがDisる技術だ。
今までその企業や、その企業と契約してきた大手代理店が考えてきたものを
一度けちょんけちょんに貶してあげるのだ。
そうすることで課題を再定義することができる。
製品のイメージやターゲット、
こういった方向性で販促をしていきたいといった与件資料は事前に公開される。
しかしこの与件に沿って企画を考えてはいけない。
今は40代の女性がメインターゲットだが、
今後は若年層の男性にも手にとってほしい。
こういった与件資料があったとする。
ここで若年層の男性に販促を行う企画を考えたらいけない。
なぜか。
与件資料に書いてあることは、すでに先方がイメージできていることだ。
その点で言えば、あなたが考える企画はその範疇でしか輝けない。
ミスターセンクスは与件資料さえもDisる。
一度自社製品に持ったイメージを外してもらい、
斬新かつ新たなアプローチ法をご提案差し上げるのだ。
このセンクスメソッドは万人受けではないと思う。
貶されたら怒り出す人もたくさんいるはずだ。
いったんDisりますけど、大丈夫です。
この後にビックリするアイデア書いてありますから!
と丁重にやってのけることを忘れてはならないのだ。
世の中にセンクスが溢れるためにこのアプローチ手法は必須のものだ。
貶された後に褒められると、感謝の心が溢れてくる心理学を応用している。
貶す<褒めるの方程式が成り立った時、
センクスの気持ちは桜の花が一気に咲き誇るように爆発するのだ。
センクスメソッドを利用した企画を今年も1作品応募した。
結果は楽しみなものであるが、
センクスメソッドにより編み出された10枚の企画書が世の中に放出されたこと自体が何者にも変えられない喜びなのである。
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