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【社会人のための“教育ってそうなってるのか!”講座】身のまわりの「ナゾ」から始める探究学習

探究学習をサポートできるカードゲームを開発しています。
タイトルは「偏愛トピック研究所」。
今日は、なぜ作ろうと思ったのか、背景をお話しさせてください。
 *いま、クラウドファンディングにも挑戦中!

このカードゲームを作ろうと思ったのは、
「問いを立てる」って、むずかしいなー、と思ったからです。

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高校の「総合的な学習の時間」が「総合的な探究の時間」へ。
この学習指導要領の改訂について知ったときに、
素朴な疑問としてこう感じてしまいました。

 「これって、進学校向けの施策?」

先進的な事例を紹介する書籍も増えてきましたが、
いい事例は、大学の付属中学・高校だったり、
SSH(スーパーサイエンスハイスクール)や
SGH(スーパーグローバルハイスクール)といった、
研究指定校のような学校のものが多いです。
段階的な取り組みはされているものの、
1人1つ、問いを立てて研究し論文にまとめる、
というのがオーソドックスな活動のようです。

でも・・・

言葉を選ばずに言うなら、
勉強ができる学校はできるけど、そうじゃない学校は、
学習指導要領に書かれた内容が、できるようには思えなかった。


また、先進事例をいくつか見てみたところ、
「問いを立てる」というところに、
最も時間をかけている(=時間がかかる)ということも
わかってきました。
先進事例の学校でも、ここはむずかしいのですね。

いろいろな高校でPBLの現場を見てきていますが、
いわゆる「偏差値」が低くなればなるほど、
勉強領域に対しての自己評価も低くなる傾向があります。
「どうせできないから」という空気が漂う。
正解を出さないといけないから、
正解ではないなら、発言をしないでおこう。
この空気感が「問いを立てる」発想を
阻むことは想像にかたくありません。

でも、「問い」って、
身の回りにあるちょっとした「?」や、
自分の経験・こだわりから始まるもののはず。
そこに偏差値は全く関係ないはず。
もちろん研究していくには
意義があるものを選んでいく必要はありますが、
最初から意義のある問いを立てなくてもよくて、
ちょっとした疑問や謎を、
言葉にして言ってみることから始めたらいいのでは?

というわけで、
カードゲームでやりたいのは、
まずは、世の中のいろいろな「謎」を探して
「問い」という形で言葉にする練習をしてみよう!
という部分だったりしています。

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100種類の領域カードと、
20種類の問いを立てるヒント「課題Word」の
組み合わせで問いを考える。
「研究所」という舞台でのゲームなので、
どの「問い」が選ばれるかは、
インタビューし合うことでその人の「好み」を探る・・・

他の誰でもない、自分だけの「問い」に
楽しみながら気づけたらいいなー。
とことん、自分の「偏愛」にこだわれたら、
おもしろいと思うんですよー。


*クラウドファンディングに挑戦中!
 (カードゲーム「その後」のワークブックも開発中。)
 ご支援よろしくお願いします!


松倉由紀
キャリア教育コーディネーター・教育研修プランナー。1975年長野県上田市生まれ。静岡大学人文学部卒業。地元での就職に失敗(4か月めで退職届!)ののち、大手通信教育会社、人材派遣会社、コンサルティングファームを経て現職。キャリア教育の領域で教育プログラム開発と「しくみ作り」をする「企画屋」であり「風呂敷たたみ屋」。
2016年4月個人事業主から法人成り(株)ax-factory(https://ax-factory.wixsite.com/corporate)を設立。2020年京都造形芸術大学通信教育部(グラフィックデザイン)を卒業。デザインで学びをおもしろくします。
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