海外の教育を盲目的に賞賛するのではなくて【社会人のための“教育ってそうなってるのか!”講座】
このメルマガをお届けするころには帰国していますが、
4/10−17、イギリスで
キャリア教育の取り組みの視察をさせてもらいました。
(リージェンツパークのカフェでこの原稿を書いてます)
ETIC.さんのコーディネートのもと
以下のようなところを訪問させてもらいました。
それぞれの詳細は、
また機会をつくってシェアする時間をと思いますが、
ここでは、まずは感じたことをお伝えしたいと思います。
今回の視察に関しては、
ギャツビーベンチマークの日本版開発が視野にあります。
昨年、視察に行ったアスクネットのチームが、
日本版に取り組みたいと
提言されたところからプロジェクトがスタートしました。
この動き、私としては懐疑的な部分がかなりありました。
なぜなら、あった方がいいかもしれないけれど、
ベンチマーク(基準)は道具でしかないので、
その道具を活用して、
どんな社会をつくりたいかがセットでなければ、
自己満足の世界になってしまうからです。
描くべきは、私たちの未来。
誰かの、ではなく、私たちの。
ゆえに、
英国で行われている内容やその仕組みを
そのまま理解するだけではなく、
日本で、もっというなら、自分の目の前で、
次の一歩をどうつくるかを見出せるか、を
ずっと考えながら過ごしていました。
そうした視点では、
現実的な課題はいろいろ見えてきて、
ここから先は
丁寧かつ腹黒い作戦が必要だなと思いました。
そしてもう一点、
「海外の視察」は、
とても難易度の高い活動だなとも感じました。
いいもの・すごいものを見る・触れるだけではダメで、
その国の歴史的背景、文化的背景、産業構造、制度など
施策の背景も含めた理解が必要で、
それと同時に、
自国についても同じような背景理解が必要になる。
私はどれくらい日本のことを知っていたんだろうか。
そんなところを、つきつけられた気がします。
「海外の教育はすごい」
・・・なんて、盲目的に賞賛するだけでは、
具体的な施策にはつながらないです。
日本の良さをきちんと活かすことも大事。
ここから先、
何をどうしていくかを考えるにあたっては、
今回の視察メンバーだけではなく、
いろいろな人と共有し、
相互に関わりながら動いていく、
丁寧なコミュニケーションと協働が
ポイントになるのではないかと考えています。
というわけで、
視察報告会も企画したいと思いますので、
ぜひ巻き込まれていただけるとうれしいです。
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