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ピッチデックについて①

Axelage株式会社 - axelage.co.jp

ピッチデックとは

ピッチデックとは、主に資金調達の際に投資家にこちらの紹介と成長ストーリーを説明するための資料です。
多くはパワーポイントで作成されるものであり、10ページから数十ページまで、分量は様々です。
また、投資家面談のときに説明する資料(DD資料にもなる)とピッチイベントの際にプレゼンする資料は、粒度が異なるので分けるべきです。
投資家面談は通常1時間であるため、20-30分は説明時間が取れ、パワーポイントも20枚程度になり(正確にはAppendixも含め数十枚あるが説明で触れるのは20枚程度)、絶対事後に送付するため、初めて見る人が説明無しでも理解できるように字が多くなりがちです。
ピッチイベントでは長くてもプレゼン時間は10分程度なので、パワーポイントも10枚以内になり、聴衆に資料を見るよりもプレゼンを聞いてほしいため、資料の字は少なくインパクト重視になりがちです。
Axelageでは、資金調達に関する助言の一環で、ピッチデックの作成支援(作成代行からレビュー・コメントのみまで)も行っております。
では、今週から典型的なピッチデックの内容について、少し説明していきます。


カバーすべきポイント

最初に資料全体にわたって、どんなポイントが担保されるように作るべきかを話します。
VCの方々や、CFOを経験しているメンバーとディスカッションしているうちに、投資家がスタートアップに投資を決める際には、これらの二つのバランスを重要視しているように考えます。これらは両輪であり、どちらかが欠けても成長可能性のバランスを崩すものです。

  1. 方向性の正しさ×誰がやるのか → 事業の方向性の正しさだけでなく、誰がやるのか?も重視されます。「誰」と言うのは、もちろん経営陣になりますが、経営陣のケイパビリティ(能力・キャリア・バックグラウンド)がその事業に挑戦するにあたって説得力があることはもちろん、経営陣の誠実さ・人間的魅力・タフさ・事業に対する想いの強さ・ペインに関する過去の経験なども重視されます。

  2. 製品・サービスの出来×マネタイズモデル → 製品・サービス、それを支えるアイデア・技術のすばらしさを確保できていても、主に大学発ベンチャーなど、マネタイズモデルがしっかり考えられていないスタートアップは多いものです。

  3. 競争優位性×参入障壁 → 競合に対する競争優位性が築けていること、反対にそれが持続可能(Sustainable)であることが問われます。特許、ノウハウ、先行者メリット、属人的スキルなどが挙げられます。

  4. 短期×長期 → 短期的な売上確保だけではスモールビジネスになってしまうため、長期的なスケール可能性が問われます。

  5. 攻め×守り → 主に経営陣のキャラクターですが、攻めキャラと守りキャラがバランスよくいることが望ましいです。または、長期的な絵を描く人(CEO)と地に足を付けて現実的な方針を練る人(COO)のバランスが重要です。

ピッチデックのコンテンツ

さて、ピッチデックには以下のコンテンツを入れておく必要があります。
来週から数回に分けて説明していきます。

  • 起業に至った背景・スタートアップが解決したい課題

  • スタートアップが提示する解決策

  • 市場規模

  • 競合分析・競争優位性

  • トラクション

  • チームメンバー

  • ビジネスモデル

  • 長期計画

  • 資金調達

最後に

Axelage株式会社は、世の中の多種多様な領域で興る新規事業を支援することによって、時代を加速させるようなイノベーションを促進します。上記も含めお気軽にご相談ください。

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