思わぬ副作用で猫背が直った
小学生のときからずっと猫背だった。元から外で遊ぶよりは家で本を読むタイプだったしそうなったのは必然的なものだと思う。
中学に入りインターネットと出会った。さらに座る時間が長くなり、姿勢は相変わらず猫背のまま。
高校ではPSPで遊ぶようになった。ゲームの中では身体を反らせて大剣を振り回すアバターを操作するときの僕の背中は丸かった。
大学受験では1日中机にかじりつく毎日。家に帰って読む小説が唯一の楽しみだった。結果が出ない毎日に背中が小さく丸くなる。
無事合格した大学。授業やレポート、そして休日はインターネット。相変わらず背中には優しくない日々。
正直猫背を気にしていたかというと、別にそういうものだと思っていた。最初から猫背だから当たり前なのかなと。
社会人になり、今度はデスクワークが増えた。同期と会話しているときに
「ほら僕姿勢悪いから」
つい出た言葉。
「たしかに」
やはり同期にも猫背と思われていたのか。いきなり気になってきた。
かと言ってこれぐらいで行動するような真っ直ぐさは持っていない。
そんなとき、先輩からマラソンに誘われた。前から興味があった僕は一つ返事で参加を決めた。
さて、マラソンについて調べてみると「いい姿勢」で走ることが重要らしい。とりあえずやってみた。まさかの足よりも腹筋に筋肉痛がきた。膝の関節を痛めた。筋肉は裏切らないかもしれないけど関節はすぐ裏切ることを学んだ。
それでも続けているとだんだんちょうどいい加減がわかってくる。続けていくうちに痛めずに気持ちよく走れるようになってきた。
ある会社の帰り、歩いていてふと気づいた。背中が自然と伸びているではないか。まるで定規が背中にひっついているあの状態。気付いたらいい姿勢をキープしたまま歩けるようになっていた。
ランニングして姿勢が良くなるとは。何となくで始めてみたけど予想外のうれしい副作用だ。他にも走ると肩こりがなくなったり疲れづらくなったりとメリットはたくさん。「健康になりたい」って考えてる人はマラソン、ありだと思います。
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