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社員の貢献はどう計る? (21/365)

Twitterの買収劇でイーロンマスクが大ナタを振るってますね。日本流に言う「リストラ」の局面でいつも思うことがあるので少し書いてみます。

そもそも社員の「貢献」は何によって計られているのでしょうか?アメリカのように転職によってキャリアアップする社会では、人材の「市場価値」が存在します。

一方、日本のように雇用の流動性が低い社会では、どの会社に「就社」したかによって収入が決まります。その会社の業績と給与体系に沿って行くだけです。自分の「市場価値」を意識している人は少ないです。

結果として、日本の現状は物価も上がらないが、給料も上がらないということになっています。

なんかモヤモヤしますよね。会社に勤めていると、役に立っている人とそうでもない人の差が結構あることに気づいてしまいます。でも給料はそんなにかわらないのが現状です。

2000年頃から、日本でも能力査定なるものが導入された企業が多いのですが、大半は形式的なもので、ボーナスがわずかに変動する程度のものです。

それでも雇用が安定しているうちはよかったのでしょうが、昨今は日本企業も大規模な人員整理(日本ではリストラと呼ばれることが多い)を行うことが増えました。実は、整理対象の社員の人選も不透明で納得性が低いのが現状です。

そもそも、社員の「貢献」を何によって計るのでしょうか?それが根本問題に思えてきます。

  • チームの目標達成に貢献した。 そのチームの目標は会社の業績にどう連動していますか?

  • 大きな受注獲得で売り上げに直接貢献した。 では、経理など間接部門の貢献はどう計りますか?

  • 投資によって大きなゲインを得た。 その原資は誰が稼ぎ出したのですか?

  • 重要技術を他社にライセンスした。 その技術は誰が開発しましたか?

会社は、機能ごとに部門に分かれて配置された社員の集合体ですから、各社員の利益への貢献度を精緻に計算することは、できたらすごいけど、ほぼ不可能に思えます。

高度経済成長期、会社の成長≒社員の成長、給料は一律右肩上がりの時代はある意味シンプルでわかりやすかったのですが、現状では、形式的な能力査定に基づいて、少しだけ差をつける程度にとどまっています。

ハイリスク、ハイリターンの原則によれば、リスクをとって挑戦した者が大きなリワードを受けることができるのは納得性があります。そういう意味では、

  • 起業家はリスクを取って富を得る。 リスク取ってるのは投資家だけじゃない?

  • 大企業の経営者は経営責任をとってるから高給。 雇われ経営者の経営責任って何?

素朴な疑問ですが、役員報酬の算出根拠はなんなのでしょうか?

経営者であれ、会社員であれ、起業家であれ、個人事業主であれ、生み出した価値が正当に報われる社会であって欲しいなと願います。

しかし、現状は、立ち位置や、ちょっとしたリテラシーの違いで大きな差が出ている。どちらかというと搾取が横行していると感じています。

私は長い間研究開発に身を置いたこともあり、特に優秀なエンジニアの冷遇が気になっています。

我ながら大きすぎる問いを立ててしまいました。結論はまだまだ先になりそうです。しばらく付き合っていくつもりです。

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。



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