イルミナティって、光なのか?
光と色を紐解くことは、生命と魔術の根源を紐解くことになる。
タイトルのilluminate。
これ、直訳すると「光」になるのだけど、語源を追うとどうもおかしい。
色の不思議は奥深く、人によってかなり色の見え方に個人差があり、その色への感受性は、その人の内的世界の豊かさとかなり関連性が高いという研究もある。
昔私は町のメガネ店で働いていたことがあるのだけど、レンズの仕組みというものを知っていろいろ考えさせられた。視力というものは、とにかくくっきりはっきり、視力検査でハイスコアを叩き出せれば叩き出せるほうが良いと思い込まされてきたけれど、レンズによって強く矯正をかけることでひきかえになるものは、実はその人の内的世界ではないか、という話がある。ジェイコブ・リバーマンが書いた光の医学という本に詳しいので、興味がある方はぜひ。
で、光と色の話だ。
色への感受性というものと、かたちへの感受性(反応力)はわりと反比例するのでは、と思う事がある。
素朴な生き物は、とにかくかたちに反応するものが多い。
昆虫は、光に群がるものが多いけれど、彼らはほとんど、光によって浮かび上がる物の輪郭(エッジ)に反応している、というわりと最近の研究を、上野の科学館で見た記憶がある。
ここで激しく疑問なのが、「照らす」「灯りを灯す」「啓蒙する」といった意味があるilluminate という単語。
これ、接頭辞il-がついており、普通に考えて、luminate でない って意味になる。luminateは、同様に灯りを灯すという意味で、illuminateの古語だと言われてる。
なんで現代、luminateを使うのをやめて、ilをくっつけたんだかね?
その答えは、ガチで燃焼している「火」を使わず、電気エネルギーで光る、構造色の光が増えたからではないか?と推測。
illuminateって、普通に考えて光っていません、って訳なはず。
このちょっと不思議な言葉の感覚は、
わたしたちの善悪、モラルというものの根幹をゆるがす。
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