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淡路島で輝くU30 〜キャリアウーマンの田舎暮らし〜

東京暮らし20代女性の変わった移住


なさ(愛称)
は南あわじ市で暮らしている20代の女性だ。
神奈川県出身で、服飾を大学で学びフリーランスとして東京で活躍していた。
バリバリのキャリアウーマンだった彼女は、私でも名前を知っているような有名俳優さんの着替えを担当したこともあったのだという。

そんな彼女は現在、色々な顔を持っている。
ある時は地元から愛される喫茶店でエプロンを巻き、はたまた農家さんのお手伝いで土を触り、更にはアロママッサージを行なっている時もある。

淡路島で誕生日を祝われるなさ

ゆったりするはずが意外と休みも少ないと笑う彼女からは、充実している様子を感じた。

移住を考えたきっかけ


順調にキャリアを歩んでいた彼女が淡路島にやってきたのには理由があった。
舞台衣装担当としてコンサートや芝居に同行していたのだが、肉体的にかなりしんどかったのだという。

長い時には、朝の5時まで片付けなどの作業が続くこともあったのだ。
人から感謝され仕事にやりがいを感じていたが、体は疲れてしまっていたそうだ。
また、一つの講演には多くの人が関わりを持っていることから、人間関係で精神的にも疲れを感じる時もあったと言う。

そんなある日、東京の友人と大阪で呑む機会があった。
彼は淡路島に遊びに行った帰りで、淡路島の良さを感じたばかり。
ホヤホヤの熱量をぶつけられたなさには、休みをとって淡路島に一度行くという今までになかった選択肢が生まれた。

真ん中右 なさを誘った友人 真ん中左 筆者

それから友人は淡路島に移住し、なさも本格的に遊びに行くことを決めた。
車がないと生きていけないと聞いていたので、淡路島に行くために運転免許を取得し、車も調達したそうだ。
思わず「マジで!?」と聞き返してしまった。
しかし、それくらいの行動力があるから今があるのだろうとも思う。

少し興味があった農業ができる環境も確保し、なさの淡路島での生活が始まった。

新しい仕事・新しい生活


なさは現在、立派な一軒家に暮らしている。
この家はなさの友達が元々暮らしていた家で、引っ越しのタイミングで譲り受けたものだ。
家賃はなんと5,000円で、自分でDIYをしてすてきな家になっている。

「ガムシャラに頑張る!」バイタリティのある彼女には多くの頼まれごとがやってくる。人がいいため色々引き受けていると気付けば「畑、マッサージ、カフェ」のハードな生活になったのだ。

そんな中でも淡路島には夜がある。都会と違い、夜にはみんな時間があることが多い。友人と飲みに行ったり、散歩することで息抜きをしているそうだ。

なさは東京での仕事も、淡路島での仕事もどちらも充実していて好きだそうだ。
そんな仕事に対する前向きなスタンスも移住において重要な要素なのだと思わされた。

実家のような場所が沢山ある暮らし


淡路島での生活のいいところを聞くと、実家のような場所が沢山あることだと言う。
落ち込んでいる時、嫌なことがあった時、暖かく癒してくれる存在を手にした。
中でも「メリッサ・サカべ」は最高で、凄く気に入っているそうだ。

なさとメリッサの酒部さん

メリッサ・サカべは私が紹介したカフェなのだが、彼女は持ち前の明るさですぐに馴染み、今では私よりもメリッサ界隈の情報を知っていて、私が知らない話を教えてくれる。

「街を歩いているだけで知り合いに会い、今まで関わってこなかったおばあちゃんの友達が沢山できた。」と楽しそうに話す姿は居心地良く暮らしている様子が伝わってくる。

田舎の景色やまったりと過ごすライフスタイルより何より、人との関わりが淡路島の良いところだと話してくれた。
全くもって私も同意だし、なさの人間性を読み取れる回答に思えた。

メッセージ


今後の展望について質問をすると、意外な答えが返ってきた。
それは「何も考えていない」と言うものだった。
しっかりしている彼女が何も考えていないと言う裏には、現在の生活への愛着が感じられた。とりあえず今は楽しく生きていたい。そんな思いが伝わってきた。

とりあえずと言っても日々新しい仕事の中で成長できる環境にある事も一因なのかもしれない。

20代、さらに女性となると移住へのハードルは高いように感じるかもしれない。
しかし、「興味があるなら気軽に来てみて欲しい」と言うなさの言葉には深い考えはないように思えた。

自分が体験してよかったから体験しにおいで。」そんな風に私には聞こえた。
更に、メリッサ・サカべに来てくれればなさは会いに行くと言う。

淡路島には珍しい20代女子1人移住は魅力的な選択肢なのかもしれない。
そして、なさがその道の前例を作ったことで次の人へバトンが渡されるかもしれない。

※リンク
農家:あさだ農園 

マッサージ:凛香
https://www.instagram.com/rinka_kanpoaroma/

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