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『現役移住者が見た』地方自治体が抱える課題と移住の実態

「ふるさと回帰フェア」という東京国際フォーラムで行われたイベントに参加した。東京出身の私が淡路島のPRというのはなんだか面白い。

昨年も参加したのだが、今回は新しい発見が多くあった。一つ目は淡路島の認知が上がっていたことだ。昨年は移住相談希望者が少なく暇を持て余した。

しかし、今年は多くの相談者が来ていた。「行ったことがなく知り合いがいない」という認知していなかったから淡路島を選んだ私にとって、この変化は驚きだった。

パソナの本社移転やコロナ禍での観光業の発展などが理由だとは思うが、メディアに取り上げられる事の増えた淡路島はもはや人気な地域になってきている。

確かに関西にも四国にもアクセスが良く車で移動が可能、四方八方海に囲まれた島という好条件を考えれば納得ではある。

もう一つ今回のイベントで気がついたことは、若い世代の移住希望者が増えていたことだ。昨年は比較的年齢層が高かったが、今年は多くの若者がいた。南あわじのブースにも20代の2人組がきて、親近感が湧いた。

移住相談を受ける中で、一番ネックになるのが物件の問題だ。都会のように不動産サイトを見れば簡単に多くの物件が見つかるわけではない。

スーモでさえペット可の物件など一軒も出てこないというのが南あわじ市の実態だ。そこを解消すべく、地域に入り込んでいる私が間に入れるようなサービスを作っていくつもりだが、現段階では移住のモチベーションが高い人もタイミングを逃す状況にあるのが事実だ。

移住希望者がいないなら、魅力をPRすることが必要だが、需要がある程度ある今は供給を増やす必要がある。私が行っているあわぢ暮らしというYouTubeにも移住に関する問い合わせが来る。質問に答えるたびに最終の住居の提供の必要性を感じる。

このように地域の課題が自分ごとになっている自分をたまに客観視する。いつがきっかけでどのように今のような境地に至ったのか明確なタイミングはわからない。ただ、自分の移住後の3年間が楽しかったからこそ愛着が生まれ、よくしたいという思いになっているのは確実だ。

今回のイベントで様々な自治体を見たが、どこも似たような課題を抱えている。既存の枠にとらわれない尖った発想が必要なのかもしれない。東京からの移住者で、市役所職員でもないただの事業主だからこそできることがあると思っている。

自分達が楽しみながらやりたい事を挑戦していく。そして地方創生という文脈だからこそ出会える人がいる。おもろい人と繋がり、想像できない未来を描いていきたい。

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