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高校の修学旅行の引率(国内編)〜先生の裏側大公開!〜

(この記事には一部プロモーションが含まれます)

修学旅行は多くの高校生にとって貴重な体験の一つです。しかし、その裏側には引率を担当する先生方の大変な努力と準備があります。本記事では、
・修学旅行の引率の先生は何しているのか気になる方
・修学旅行の先生ならではの持ち物を知りたい方
・教員の仕事に興味があり、修学旅行の引率の仕事内容を知りたい方

に役立つような修学旅行の引率に関する事前準備のポイントを解説します。

私は淡路島で学校の教員をしており、何度か泊りの行事の引率をしたことがあるのですが、教員の仕事の中でも結構大変だったなあ〜という思い出があります。事前にイメージをしておけば、このビックイベントも乗り切れると思いますので、早速見ていきましょう!


1.生徒と一緒に活動する時に大変なことって?

1-1.消灯時間後は巡回

生徒の安全を確保するために、消灯時間後の巡回は欠かせません。部屋ごとに確認し、生徒たちが安心して休める環境を整えましょう!

生徒の消灯時間が22時だとすると、その時間に各部屋を見回ります。その後、22時半〜23時くらいに教員の打ち合わせを行います。
それが終わってから交代で入浴、生徒が寝静まるまで待機、見回りをし、寝るのは深夜1、2時を過ぎてしまいます。


1-2.朝は生徒より早起き

生徒の起床時間が6時なら、教員は5時には起きなければならないので、合計の睡眠時間は3〜4時間くらいです。

1-3.日中の仕事は点呼

修学旅行中は常に生徒の安全を最優先に考える必要があります。日中の行動では、定期的な点呼を行い、生徒たちの滞在場所を把握しましょう。

・バス移動であれば、バスの中での点呼
・公共交通機関であれば、集合場所での点呼

必ず、全員がいることを確認してください。生徒が家を出てから帰宅するまで、安全に帰すのが教員の一番の仕事です。


1-4.班活動中は休憩ではない

高校生ともなると、ある程度グループでの活動は大丈夫かと思いますが、そのまま放置してはいけません。ここで、修学旅行の活動を生かすチャンスです!

撮影した写真は、以下のところで大活躍します。
・文集に活用
・授業参観、保護者会のスライドに活用
・学校のHPに掲載

保護者としては、その場には行けないので、実際に我が子がどのように活動しているのかとても知りたいです。保護者会などのスライドで見ると安心するんですよね。教員としても、写真があれば、保護者会でいちいち喋らなくてもいいですよね。

生徒たちが班行動している時は、チェックポイントに立ったり、見回ったりしつつも比較的自由に動くことができます。テーマパークや体験活動の場所に行ったときは、教員も生徒と一緒に楽しめるという特典が付いてきました!とあるテーマパークのジェットコースターに乗った時は、私も生徒と一緒に絶叫しました。


1-5.バス移動中は何をする

少し息をつけるのがこの場面といえます。常に気を張り詰めているので、少し休憩してもいいですね。ちょっとの仮眠タイム!!

基本は修学旅行の活動内容を頭に入れておくと思うのですが、バスの中で次の活動のチェックをするというのもできます。
また、修学旅行を終えてからの校内反省会に向けて、改善点などをリストアップしておくのもよいでしょう。

2.準備で大変なことって?

2-1.持ち物が多い

学校の外に出るわけですから、いろいろと準備が必要です。何かあった時に対応できるように次のものを用意しておくとよいでしょう!

・生徒名簿(保護者の連絡先もセット)
・緊急連絡先(引率する教員同士の連絡先を登録しておくと、いざというときに便利)
・携帯
・カメラ(今はスマホで何でも撮れますが、最近は肖像権についても厳しいので、カメラで撮るのが無難です。充電を忘れずに!)
・救急セット(バス用、手持ち用)
・筆記用具
・メッシュポーチ(行き帰りのバスや電車内での、集金・チケット類の配布時に何かと便利です。私は一応、クラスの班数分は持って行くようにしていました。メッシュポーチに班ごとに番号を振っておくとすぐに渡せます。)
・折り畳み傘(雨晴兼用のものだと便利です。)


2-2.事前準備が多い

修学旅行の一番大変なところは、この事前準備です。以下の4つが主なものになります。

・しおり作り
・各クラスでのグループ決め(班活動、バス席、部屋割り)
・旅行会社や宿泊施設、体験施設との連絡・調整
・引率担当者との打ち合わせ

①しおり作り
 旅の日程表(生徒用・教員用)、班のメンバー、係の仕事内容、注意事項などについて記載します。生徒が作成し、必要なところは教員が行いましょう。

②各クラスでのグループ決め
 班活動、バスの座席、部屋割りなど決めることが多いです。大体、女子がもめることが多いのですが、主役は彼らなので、自主性を高めるためにも、生徒が決められるようにするといいですね。ただし、「仲間外れが出たらこちらで決める」など、ある程度の制約は必要です。

③旅行会社や宿泊施設、体験施設との連絡・調整
 当日の行動をイメージし、雨・晴れ両方のバージョンを考えておきましょう。いくつか案を出してもらい、生徒が飽きないような内容にするのもポイントです。学習ができて、体験的な活動があるといいですよね。また、子どもの健康面やアレルギー等で配慮するべきことを事前に伝えておくのも必須です。

④引率担当者との打ち合わせ
 日にちが近づいてくると、引率担当者で日程表の確認、子どもの健康面やアレルギー等で配慮するべきことの情報共有をします。数日間、生徒を預かるので、安全第一に帰って来れるよう、周知することが大切です。

2-3.服装はどうする

これ、初めて引率した時、一番気になったところでした。学校の雰囲気、意向により様々で、スーツ、動きやすい服装のどちらかです。一緒に引率する方に聞いてみるのが一番です。

気をつけたいのは、朝晩の気温差です。なるべく脱ぎ着しやすい服装を心掛けましょう。
また、スーツの場合でも、一日中歩き回るので、履き慣れていない革靴やヒールは疲れてしまうというのも念頭に置いておいてください。

私の経験上、動きやすい服装が多かったです。デニム、スカートは避けた方がよいでしょう。日焼けしたくない方は、日焼け対策の帽子も必須です。


3.気を付けるポイント

3-1.修学旅行の引率を乗り切るポイント

以下のポイントに気を付けると、修学旅行の引率をよりスムーズに進めることができます。

①仕事は優先順位をつけて行い、教材研究は休日にまとめて行う。
 平日の放課後の業務は、修学旅行の準備に全力投球するため、時間を有効に使いましょう。

②宿泊学習の事前準備は、学年の教員全員でチームで行う。
 予め役割分担をし、一人の人に仕事が偏らないようにしましょう。

③当日の日程は、しおりを見なくてもいいように全て頭に入れる。
 自分の担当の役割や生徒の活動内容を把握しておきます。

④しおりはミニサイズにして携帯する。
 バックから取り出しやすいサイズに縮小したバージョンで作ると便利です。

⑤宿泊学習当日は、生徒の様子をよく観察する。
 いつもと違う場所に行くので、急な体調不良や友達同士のトラブルも予想されます。

⑥宿泊学習1週間前から体調管理に注意し、早く寝る。
 私は2〜3日前になると、生ものは避けるようにし、加熱したものを食べて備えていました。

⑦教員の打ち合わせは前倒しにして終えるようにする。
 生徒の消灯時間後ではなく、その前に前倒して行ったり、時間内に必ず終えるようにし、次の日のパフォーマンスになるべく響かないようにしましょう。


3-2.心配りポイント

ここまでやらなくてもいいかもしれないですが、ちょっと嬉しい心配りについてお伝えします。

・引率する先生方へのおやつセット
 ちょっとしたものをメインの学年の先生方から引率していただく先生方に用意すると喜ばれるかもしれないです。

・バスの運転手さん、添乗員さん、旅行会社さん、カメラマンさん
 初日の朝、バスに乗る時にお茶を1本渡すと喜ばれるかもしれません。

いかがでしたでしょうか。
修学旅行は教員の仕事の中でも1番体が疲れます。とても大変ですが、朝から晩まで生徒と接する時間が長いため、普段見ることができない面まで見れる良い機会ですね。事前に色々と心配事は多いかもしれませんが、事前準備をしっかり行い、引率に備えましょう!

追記:私の住んでいる淡路島には、高校生の修学旅行として、観光客が増えているなあと感じています。「うずの丘大鳴門橋記念館」の玉ねぎのUFOキャッチャーは、高校生がとても楽しくやっていたので、皆さんもぜひやってみてくださいね!キャッチできると大量の玉ねぎをもらえるので、持ち帰りの時は気をつけてください。 巨大な”たまねぎ”のオブジェ「おっ玉葱」も大人気のフォトスポットです。 大鳴門橋と鳴門海峡をバックに、『おっ玉葱』と一緒に記念撮影をすれば、映えること間違いなしです。ぜひ、淡路島に来た時は、訪れてみてください!
淡路島での修学旅行についてはこちらをご覧ください!


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