見出し画像

切り取られていない世界を見てみよう awai 風のたより 93

メキシコ トゥルムからのたより


こんにちは。
awaiの佐藤草(さとうそう)です。

月満ちるとき、いかがお過ごしですか?
わたしは日本がGWのあいだに5ヶ月を過ごしたニカラグアからコスタリカに移動し、さらにメキシコにやってきました。

国をまたいで移動するときにいつも感じるのが「お金の価値」は社会とわたしたちの意識がつくっているのだということ。

現在の為替だと、日本円で1,000円は、ニカラグアだと約275コルドバ、コスタリカだと約5,200コロン、メキシコだと約160ペソ。(米ドル表示がされていることもあり、さらにピーターさんはユーロで計算したりするので、わたしの頭の中はもうごっちゃごちゃです)

コスタリカのコロンでお金を引き出したときはニカラグアのときよりもだいぶお金持ちになった感覚がありましたが、実際に使おうとすると今度はお金の価値が下がって超インフレになった感覚がやってきました。

持っているお金のゼロの数が増えたり減ったりすることに一気一憂するけれど、大切なのはそのお金を何に使うかであり結局のところそれは時間をどう使うか、どんな時間を過ごすかなのだなあと、国をまたいで移動する中でそんなことを考えていました。

こちらはニカラグアの紙幣。楽器や海亀の他に鳥やお花なども描かれています。
コスタリカの紙幣にも動物がたくさん。紙幣にも「その国らしさ」が現れますね。

メキシコでの最初の滞在先はプラヤ・デル・カルメンという町。

美しいカリブの海を見たいとやってきて、早速ビーチに行ってみたところ…なんと大量の海藻が波打ち際に打ち上げられています。

少し沖を見るとそこには写真で見るようなエメラルドブルーの海が見えるのですが、泳げる範囲はとても海に入ろうと思うような状況ではありません。

「これは季節性のものなのだろうか、それとも普段からこんな感じなのだろうか、一体何が起こっているのだろう」と思い、案内所にいる人に聞いてみると、「この時期には海藻が流れてくるのだ」ということ。

わたしがあまりに悲しそうな顔をしていたのか、教えてくれた人も「Sorrry...」と、とても申し訳なさそうな顔をしています。


あなたも、写真で見て素敵だなと思った場所が、実際に行ってみると写真とは全然違ってガッカリした、ということはないでしょうか?

写真というのは景色の一部を切り取るもの。
特にSNS上では「素敵なわたし」を演出するため、もしくはプロモーションのために「素敵な景色」が切り取られているということが多くあります。

何かを切り取るということは、同時に見えなくなるものがあるということ。

それは写真という仕組み上起こることであって、そのこと自体が悪いことではありません。

しかし、わたしたちは気づけば切り取られた景色があたたかもその場所の全体であるかのように思い込んでしまいます。
切り取られた誰かの暮らしの一部が、あたかもその人の暮らしの全てであるかのように思い込んでしまいます。

そして、今ここではない場所に憧れたり、他者の暮らしを羨んだりして。

わたしたちが写真を通して見ることができるのはその場所のほんの一部であって一面にすぎません。
わたしたちが写真を通して見ることができる暮らしは、誰かの暮らしのほんの一部であって一面にすぎません。

世界を旅して実感するのは、「いつもわたしたちは切り取られた景色を見ている」ということ。
そして切り取られなかった部分も含めた、全体を見ることでこれまでとは違った「世界」が見えてきます。

かく言うわたしが写真や言葉でお伝えしているのもそれぞれの国や町のほんの一面にすぎません。
ぜひ自分でいろいろな場所を訪れて、自分の目で「切り取られていない世界」を見てみてください。

「カリブの青い海だー!」と近づいてみると…
海藻がいっぱい!匂いも強く、とても泳げたものではありません。

*カリブ海沿岸に起こっていることについて日本語ではこちらのブログにわかりやすくまとめられていました。案内所の人も「ブラジルから流れてくる」と言っていましたが、わたしたちの暮らしが影響を与えていると思うと決してひと事ではないと感じます。

お知らせ

●awai Lagunaがはじまります!

2022年6月から「いのちの解放」と「ともにいのちを生きる」をテーマにした、あらたな取り組みを始めます。

あたらしい場の名前は「awai Laguna(あわいラグナ)。

「ラグナ」とはスペイン語で「湖」という意味ですが、その他にも砂州やサンゴ礁によって外海から隔てられた水深の浅い水域のことも表しています。

海と陸のあいだの境界線が揺らぎ多様な生き物が生きる場所のように、さまざまないのちがともに生きる場所になるようにという想いからこの取り組みをawai Lagunaと名付けました。

「ひとり」も「ともに」も大切にしながら、自分自身の好奇心をもとに探究をし、有機的な関わりが自然に生まれていくような場をつくることに取り組んでみたいという方、ぜひご一緒しませんか?

これまでawaiの活動がなんとなく気になっていたけれど参加する機会がなかったという方も大歓迎です!

<スケジュール>
詳細の公開・参加お申し込み受付開始:5月18日(水)頃を予定
参加ご相談会:5月28日(土)JST 9:00-9:30
オープン時参加お申し込みの締め切り:5月29日(日)

参加方法のご案内・ご参加:5月30日(月)より

オープニングイベント:6月3日(金)JST 21:00-22:00  *オンラインにて

*awai Lagunaはさまざまな探究(実験や実践)を自分で・ともに行うことのできる月額会費制のコミュニティです。
*これまで行ってきた共同探究会やリフレクションジャーナルの取り組みもawai Lagunaの取り組みに移行します。
*ご参加は応募・選考制となっております。

まずは詳細について改めて近日中にご案内をいたします。
ご関心がある方ぜひ、オープニングイベントのご予定を空けておいてくださいませ♪

あたらしい取り組みでもご一緒できることを楽しみにしています!

プラヤ・デル・カルメンは中心地から少し離れると、壁にカラフルな絵が描かれた場所がたくさんありました。

最後まで読んでくださってありがとうございます。

あなたは今、どんな景色を見ていますか?どんなことを感じていますか?

このマガジンは自由にシェアください。
あなたの大切な人にも小さな贈りものが届けられると嬉しいです。


今日も、世界の美しさに感謝を込めて。

このページをご覧くださってありがとうございます。あなたの心の底にあるものと何かつながることがあれば嬉しいです。言葉と言葉にならないものたちに静かに向き合い続けるために、贈りものは心と体を整えることに役立てさせていただきます。