宇宙の仕組みと幸せのカラクリ

ヨガのクラスを終え、その足で馴染みのカフェに向かい、朝食をとった。カフェと言っても「カフェ」という言葉から多くの人が想像するであろう西洋的なおしゃれな場所ではなく、地元の人が使うこじんまりとした食堂のような場所だ。いつも夫婦らしい二人が迎えてくれる。そんな店を英語ではMom Pop Shop と呼ぶと知ったのは二週間ほど前だっただろうか。口の中で弾む音が心地良くて、それ以来その店に行くときには「Mom Pop Shop, Mom Pop Shop」と口ずさんでいる。

この家で過ごす最後の日だけれど特別な予定はない。

いつもと違うことと言えば、町のはずれにある大きなスーパーに買い物に行くことと、位置を変更した家具を元に戻すことくらいだろうか。

明日の移動はタクシーで1時間弱ほどなのでだいたいのことは明日やろうと思えばできる。

仕事に関連してやりたいことはいろいろとあるけれど、せっかくなので庭のハンモックに揺られマンゴーの木で遊ぶリスを眺めて過ごしたい。

もともとコーチングについては集客というものをほとんどしていないが、今後共同探究会等についてもできるだけ告知や準備にかける時間を少なくしようという考えが強くなってきている。

準備は必要だが、一番大切なのは自分自身がととのって心地いい状態でいることだ。それ以外のことには時間を使う必要はほとんどないと言っても過言ではないだろう。

自分自身が関心が深く今深めたいと思うことを共同探究のテーマにすればたくさんの参加者がいなくとも問題はない。できれば多くを無料かギフト制にして、何か宇宙からのギフトがめぐってきた人はその一部を届けたいときに届けられるようにしたい。

こうして書きながら、この考え、もしくは想いはどこから湧いてきたんだろうという問いもやってきた。コスタリカに滞在しているあたりから「ともにいのちを生きる」というテーマが湧いてきている。

「ともにいのちを生きる」ということがわたしの人生のテーマだとするとそれ以外のことはあまり重要ではなくなってきたのだろうか。まだ言葉にはなっていないけれど宇宙の仕組みのようなものにもうつながっている感覚があって、あとは想いのつながったことを楽しくやっていけばいいだけだという気がしている。

そう思うようになったのはニカラグアの人たちの暮らしを見て、ということも大きいだろう。

多くのことをせず、急がず、にこやかにゆったりと暮らしている。

数日前、ニカラグア湖のほとりに散歩に行った帰り道、大きめのベッドが一つ入るくらいの小さな小屋を見た。小屋の前には数人の大人と子どもがロッキングチェアに揺られていたが、その様子を見てパートナーが「あの部屋に彼らがみんな一緒に住んでいるんだよ」と言った。

最初は信じられなかったが通りすがりにちらりと小屋の中を覗くと確かにそこにばベッドと簡易なキッチンのようなものが据えられていた。

小さな小屋にみんなで肩を寄せて眠る。そんな暮らしは窮屈ではないだろうかと思うけれど、家の前でロッキングチェアに揺られていた人たちはみなにこやかだった。

もちろん不便なことはあるだろう。

でも、誰かの暮らしと比べても仕方がないことを彼らはきっと知っているのだ。

質素に暮らせばいいということではない。

好きなものがあればそれを思いっきり楽しめばいい。

そんな中でも足るを知るということ。誰かの決めた成功や幸せの基準を満たそうとするのではなく、自分自身の心の声を聴くこと。

そうしていられればきっとわたしたちは十分に満たされ、幸せなのではないかと思う。2022.2.1 Mon 10:51 Nicaragua Granada