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どうやって旅しているの?どんな風に暮らしているの?暮らすように旅するコーチのニューノーマルでのトルコの暮らし

2021年3月31日、約2年半暮らしたオランダを離れトルコにやってきました。

「これまでとは違う世界の中でどんな旅と暮らしになるのだろう?」

と私自身、未知の領域に飛び込みましたが、無事に楽しく暮らして2ヶ月半が経ちました。

「どうやって旅をしているんですか?」
「どんな風に暮らしているのですか?」

というご質問をよくいただくので、今日はトルコでのリアルな暮らしをご紹介したいと思います。

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*2019年にできたばかりのÇamlıca Mosqu。観光地はこれまでに比べると随分空いているのではと思います。

そもそも何でトルコなの?どうして旅を始めたの?


「どうしてトルコなんですか?」

というのは、これまで聞かれたことが一番多い質問かもしれません。

「3月末のタイミングでオランダから入国しやすい国だったから」

というのが正直な答えです。

オランダを離れることを決めた当初の一番の候補地はバリでした。

「あったかくて、のんびりしていて、パワースポットのような場所」

すでに5年以上、アジアをはじめ色々な場所でデジタルノマドライフを送ってきたオランダ人のパートナーのお気に入りの場所ということで、二人で行く初めての旅の行き先としてぜひバリに行ってみたいと思っていました。

しかし、3月初旬の時点でバリは入国制限があり、バリ行きを断念。


次に候補に上がっていたのはモーリシャスでした。

「日本からの時差が5時間くらいのところだと仕事もしやすくていいなあ」

とタイムゾーンの入った世界地図を眺めていたときに目に止まったのがモーリシャス。(モーリシャスはマダガスカルの西側の小さな島です)

調べてみると、海がキレイで美しい場所だと分かり、さらに入国制限がなかったことから、一気に「行きたい場所」に躍り出ました。

しかし3月中旬にモーリシャスでコロナの感染者が出たことからモーリシャスが入国受け入れを停止してしまいました。

小さな島ということで、入国ができるようになってもいつまた突然国を閉じるか分からないリスクが大きいため、モーリシャス行きを断念。

その時点で行き先を再検討し、パートナーの友達が滞在しているクロアチアとトルコが候補になり、「トルコのイズミルは海が近くて、そこにいる友達は普通に暮らしているようだ」ということで、トルコに行くことに決めました。

ではなぜ私たちはオランダを離れようと思ったのか。

一番大きな理由は2月にパートナーがコロナに罹患したということでした。

約2週間ほど寝込み、彼はその間に受けた検査は陽性(しかし、病状がよほど悪くならない限り家で休むようにと主治医から指示があり)、その間、私も微熱が出ていました。

私も検査を受けたものの、待てど暮らせど検査結果は来ませんでした。(そんなことってある!?と思うけど、オランダではそんなこともあるんですね)

病状が回復し、体力も戻ってきた2月の終わり、オランダはまだしばらく寒さが続くだろうけれど、あたたかい場所に行きたいねということでオランダを離れることを決めました。

オランダを離れることを決めた日のことはこちら▼

何をどんな順番に進めた?オランダ出発前にしたこと


トルコ入国のためにはPCR検査を受ける必要があったため、次のようなスケジュールで滞在先やフライトの予約を進めていきました。

トルコ入国までの流れ
3月中旬頃:トルコ行きを決定、フライトを確認、滞在先探しを開始、無料で受けられる検査を受け、陰性を確認、有料検査を予約
3月17日頃:トルコでの滞在先とフライトを予約
3月29日:有料のPCR検査を受け、陰性を確認、トルコ入国に必要なHESコードを取得
3月31日:飛行機でトルコへ(トルコでは待機期間等はなし)

意外と簡単なのね。と思われるかもしれません。

そうなんです。きちんと決まりに従って必要なことをすれば、観光や中期滞在が目的でも他の国に入ることは可能です。

ちなみに、オランダでのPCR検査は100ユーロ(1万3千円)ほど。
オランダのスキポール空港からイズミルへのフライトは片道(イスタンブールでの乗り換えありで)30ユーロ(5,000円)くらいだった気がします。

荷物は、大きいスーツケースと機内持ち込みができる小さいスーツケースの2つにまとめました。

大きいスーツケースには去年のクリスマスに父にもらった(買ってねとお金が送られてきた)ウクレレと、お気に入りの枕も入っています。

パートナーは大きなスーツケース一つと小ぶりのリュックサックが一つ。大きなスーツケースにはヨガマット2枚も入っています。

荷物を厳選してきたつもりですが、もっと減らせたかなあという気もしています。

トルコではどんな場所に滞在しているの?


トルコではairbnbを使って、1ヶ月ずつ、一つの場所に滞在しています。

4月の滞在先はこちら▼

入り口入ってすぐのキッチンと、バルコニーからのエーゲ海の眺めが素敵な一軒家。3階建ての各階にトイレやバスがあるのが便利でした。平日は近くの幹線道路の車の音と近くの学校から聞こえてくる歌声がちょっと気になる場所でした。

5月の滞在先はこちら▼

「もっと静かな場所がいいなあ」と選んだおうちは、本当にとっても静かで快適でした。居心地のいいバルコニーでいつも食事をしていました。海に囲まれたエリアだったので、海辺のお散歩もよくしていました。

現在の滞在先はこちら▼

来てみるとアーティストの方がオーナーだったこの家。(オーナーさんたちは今ギリシャの小さな島に滞在しています)写真以上に素敵な場所で、どの部屋もお気に入り。イスタンブールのアジア側が見えるバルコニーでお茶を飲んだりごはんを食べたりしています。

アートが好きな方や気持ちのいい場所に滞在したい方にはとってもおすすめです!周りには小さなカフェやレストランがたくさんあってお散歩も楽しいエリアです。

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*ジャスミンの香りが心地いいバルコニー。間食の定番はバナナです。

現在は旅行者が少ないせいか、普段であれば借りることが難しいであろう人気の場所も今は割引価格などでお手頃に借りることができます。

ホテルに1ヶ月滞在してかかる費用を考えると、1ヶ月広いおうちを借りるのはとってもお得だし、「我が家」の感覚で暮らせるので心地いいです。

コーチという仕事柄、静かでプライバシーを確保できる環境や十分なスペースが必要ですが、滞在先選びのポイント等はまた別途ご紹介したいと思います。

トルコではどんな風に毎日過ごしているの?


欧州に渡った5年前からオンラインで仕事をしていたこともあり、基本的にはこれまでとほとんど暮らしは変わりません。

日本時間の16時頃からは企業やチームの仲間とのミーティング、18時以降はコーチングセッションということが多いです。

これまで暮らしていたオランダは日本からの時差が、冬時間では-8時間(サマータイムは-7時間)あったことからオランダ時間の朝の8時頃からミーティングが始まっていました。

特に日の出の時刻が遅く朝の暗い冬は辛かったですが、トルコは日本からの時差が-6時間のため、ミーティングは朝10時頃からとなり、朝の時間をゆったり過ごすことができています。

私はロングスリーパーで、朝もなるべくゆっくり寝ていたい派ですが、6時頃に目が覚めて、うっすら明るくなる空を見ながらボーッとしていることもあります。

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*バルコニーからの朝の景色。建物の向こうに見えるのはイスタンブールのアジア側の丘。

セッションは1日2件まで、1週間で10時間までと上限を決めているので、それにミーティングや勉強会(少人数でのライブセッション)を加えても、オフィシャルに仕事をしているのは週に最大20時間くらい。

ただそれ以外の時間もプロジェクトや勉強会に関わることをしていたり、何より自分をととのえることが大切な仕事なので、ライフスタイル自体が仕事になっているという感じです。

日本時間の22時か23時(トルコ時間の16時か17時)にはセッションが終わるので、その後は近くのカフェに行ってお茶をしたり、少し足を伸ばしてイスタンブールの街を散策・観光するということもよくあります。

決まった予定がない日は午前中から出かけ、見晴らしのいいカフェなどでのんびりとトルコ式の朝食を食べて過ごしています。

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*トルコの伝統的な朝食を楽しめるビュッフェとプライスレスな景色でひとり80トルコリラほど(1,000円くらい)!モリモリ盛ったお皿で机をいっぱいにするのがトルコスタイルのようです。

今は日没時刻が20時半より遅いため、18時すぎ頃からゆっくりと夕食をとり、暗くなった後はパートナーと一緒に英語で映画やドラマを観ることが多いです。

また、月末月初をはさんだ1週間は移動と休暇の週にしており、仕事の予定は入れず、新しいおうちで環境をととのえたり、日帰り旅行に出かけたりしています。

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*5月末に出かけたポカ(ポカイア)は海がとっても綺麗な場所でした。


トルコでの生活費はどのくらい?


トルコに来てまず驚いたのが物価が安いこと。

4月、5月に滞在していたイズミルは地方都市(と言っても人口400万人くらいの大都市ですが)だったということもあり、朝食にパン2つと紅茶を楽しんで1ユーロくらい(130円くらい)でした。

美味しいトルコ料理の店で二人でたらふく食べても100リラ(千円ちょっとくらい)ほど。(ビックリな価格と美味しさに、毎日そこで夕飯を食べていたらあっという間に顔も体もまるまっていきました)

さらに滞在中もトルコリラの為替相場がどんどんと下がっていき、4月のはじめに1ユーロが約9.2トルコリラだったところが、6月のはじめには1ユーロが10.1トルコリラに。(トルコにはオランダの銀行のATMがあるため、そこからトルコリラで引き出しをしています)

約1割の変化って、小さいようでとても大きい。

イスタンブールはイズミルよりも物価が高くて、3割から5割増しという感覚ですが、それでもカフェでラテとケーキを頼んで一人400円くらい。

2人で、外食もそこそこして、かかっている生活費は今のところ1ヶ月あたり7,000トルコリラくらい、日本円で約9万円くらいです。

パートナーはオランダでは生活費が高いからオランダには戻りたくないと言っているけれど、その気持ちがよく分かります。(何よりも、家の広さが全然違う…)

今のところ一番高かった買い物はMac Book Air。不注意で破損してしまい、泣く泣く買い換えましたが、これは特段割安な感はありませんでした涙

一方、もう一つ、予定外の出費だったのは歯医者さんでしたが、こちらは日本の10分の1ほどの驚きの価格で良い治療を受けることができ、「トルコで良かったー!」と思いました。

歯医者さんの話もまた別途ご紹介したいと思います。

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*これで100トルコリラ(1,300円)くらい!毎日メニューが変わるので、食べ飽きませんでした。


トルコでは外出制限などはある?


3月末に入国したとき、トルコは週末のみロックダウン(外出制限)をしていました。金曜の夜から月曜の朝まではお祈りに出かけるのも禁止。

旅行者は制限の対象外となっていましたが、週末に海沿いを散歩していると警察に「旅行者が自由に行動していることを地元の人は好まないから、街中を歩いてくれ」と言わることもありました。

街中に入ると普段と変わらないくらいの人手でビックリ!「ロックダウンとは???」とはてなを抱えながらも地元のルールに従っていました。

4月の下旬からはラマダン(断食)と厳しいロックダウンが重なり、学校は休みになり、平日でも近くのスーパー等のみに買い物に行っていいということになりました。

5月に滞在したおうちはバルコニーが本当に気持ちがいい場所だったので、外出があまりできなくても問題なく、買い物がてら近所を散歩し、あとはおうちで静かに過ごしていました。

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*パワースポットのようなバルコニーは本当に居心地がいい場所でした。

5月の下旬にラマダンとロックダウンが終わってからはまた街や海沿いが人で溢れ、再び「ロックダウンとは???」と思いながら、地元の人たちと同様、夕方には海辺に行きのんびりする毎日を過ごしていました。

6月にイスタンブールに移ってからは、平日と土曜は通常通りということで、街中や観光地は結構な人手です。日曜はロックダウンですが空いているカフェも多く、「いつもよりちょっと静か」という感じです。

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外ではマスクをつけることが必要ですが、なぜか日曜にはマスクをつけていない人が多いです。(人が少ないから?)

現在トルコではHESコードというものが導入されています。HESコードを取得するためには個人情報を登録する必要があり、お店など入るときにはHESコードの読み取りをされることがあります。

交通機関に乗るためのカードにもHESコードを同期させる必要があり、さらにHESコードのアプリをONにしておくと、滞在している場所がリアルタイムに情報として収集されるようです。

そんなこんなで、おそらく「コロナ前」とは全く同じとは言えないものの、ニューノーマルでの暮らしを人々が受け入れ、できる形で日々を過ごしているというのがトルコ(イスタンブールとイズミル)の今なのではと思います。

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*大きなモスクの近くの橋では毎日たくさんの人が釣りをしています。

目を開いて、世界を見よう


トルコでの暮らしや現在のトルコの様子をご紹介してきましたがいかがでしたか?

私自身、日本にいるときは「ニュース」でしか他の国の様子を知ることはありませんでした。

そして、ニュースになるくらいだから何か大変なことが起きたときで、それによって他の国イメージができていたように思います。

もちろん、私たちが直接見ることのできることは限られています。

目にしている世界が全てではないし、トルコでも他の国でも、実際にもっと大変な現実がそこにあることは事実でしょう。

それでも、やっぱり、私たちが知ることのできる情報は限られていて、それは世界の一面に過ぎないと思うのです。

知らなくても生きていくことはできるけれど、知らないことで、無意識のうちに「こんなものだ」という思い込みもできていきます。

私たちが「難しい」と思っていることは意外とそうではないかもしれない。
「いつかやってみたい」と思うことが、今できるかもしれない。

海の向こうまで足を伸ばさずとも、今ある暮らしの中でも、もっともっと「やってきたかったこと」を実現することができるかもしれません。

今見ている世界から一歩踏み出すかどうかは自分次第。

まずは、目を開いて、今日の世界を、目の前にあるものを、ひとを、もっと見つめることから始めてみませんか?


イスタンブールの写真はこちらでもご紹介しています▼

トルコにビザなしで滞在できるのは90日までなので、今月末にはトルコを離れます。

また別の国から、そのときどきの暮らしの様子をお届けできればと思います。


おまけ

イスタンブールの様子を知ることができる映画はこちら▼

*amazon videoでも視聴することができます。特に猫好きの方にはおすすめです!


*ここでご紹介したトルコ(イズミル・イスタンブール)の様子は2021年4月から6月のものです。渡航を検討される際は最新の情報をご確認ください。







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