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クイーン和訳「バイシクル・レース」⑤ただの自転車の歌じゃない!天才フレディが込めた本当の意味とは〜最終回~"Bicycle Race" by Queen

はじめに

フレディ・マーキュリー作詞作曲の「バイシクル・レース」の和訳をしています。

今回は最後のところと、まとめです。

詩(verse)2ーB

You say smile, I say please(cheese)
Cartier, I say please
Income tax, I say Jesus
I don't want to be a candidate
For Vietnam or Watergate
Coz all I wanna do is


あなたは「笑って」と言います、私はやめてくれ(チーズ)と言います
カルティエ、お願いします
所得税、私は「ジーザス」と言います
ベトナム志願兵になりたくない
ウォーターゲートもまっぴら
私がやりたいのは


また掛け合いです。

スマイルは、クイーンの前身バンドの名前。

写真を撮るとき、「笑って」といいます。

返答は、歌詞カードは、プリーズですが、聞こえるのは「チーズ」です。

これは写真を撮るときの掛け声です。

プリーズだと聞いていてあまり写真のイメージがわかないからチーズに変更したのかも。

「笑って」⇔「プリーズ」とは、記者やパパラッチが有名人のフレディ達を撮影しようとして、「お願いだ、やめてくれ」いい加減にして、という意味だっと思われます。


次が、you sayなしでいきなり「カルティエ」。宝石のですね。

フレディのお気に入りですね。ティファニーの方は同アルバムの「レット・ミー・エンターテイン・ユー」に、「僕らは日本語でも歌う(Japanese)」と韻を踏んで出てきます。ティファニーで朝食を。

返答はもちろん「プリーズ」。ください。


プリーズ、チーズは、「ィーズ」で韻を踏みます。


次もいきなり、income tax(所得税)。カルティエは語尾が上がり、これは語尾が下がります。このアルバムからものすごい税金対策に備えて、フランスやスイスのスタジオでレコーディングしています。

返答は「ジーザス」。罵り(ののしり)言葉です。


僕はベトナム戦争にも志願したくないし、ウォーターゲート事件があるような政界の候補者にもなりたくない。だって僕がが欲しいものは。。。

ここからサビにつながります。


ベトナム戦争は1965年から73年にアメリカは関わっています。

仕事などに志願する人は、a candidate (for)を使います。


また、政界の候補者も、この名詞を使います。

ウォーターゲート事件はアメリカ最大の政治スキャンダル。

当時の共和党のニクソン大統領が、1973年に民主党のウォーターゲート・ビルに盗聴器を仕掛けているのにかかわっていたという疑惑で、辞任したということ。

ニクソンさんといえば、1960年に、ジョンFケネディと戦って、テレビのせい(ルックスのせい)で負けたという逸話があります。ケネディさんは「キラー・クイーン」の方で歌われていて、ロシアのフルシチョフとともに東西冷戦、1962年のキューバ危機を表しています。

こういう政治・時事・戦争ネタがちょいちょい入ります。


candidateとWatergateで「ェイト」で韻を踏みます。


一貫してアメリカ文化を否定した態度をとっています。


ここの部分は、1-Bと構造が一緒ですね。


最後は、サビの繰り返しで、「僕の自転車に乗りたい、好きなところへ行きたい」、で終わります。


では、全体のまとめです。

まとめ

"Bicycle race"
written by Freddie mercury

Bicycle bicycle bicycle
I want to ride my
bicycle bicycle bicycle
I want to ride my bicycle
I want to ride my bike
I want to ride my bicycle
I want to ride it where I like

You say black, I say white
You say bark, you(I) say bite
You say shark, I say hey man
Jaws was never my scene
And I don't like Star Wars

You say Rolls, I say Royce
You say God, give me a choice
You say Lord, I say Christ
I don't believe in Peter Pan,
Frankenstein or Superman
All I wanna do is

Bicycle bicycle bicycle
I want to ride my
Bicycle bicycle bicycle
I want to ride my bicycle
I want to ride my bike
I want to ride my bicycle
I want to ride my

Bicycle races are coming your way
So forget all your duties oh yeah
Fat bottomed girls, they'll be riding today
So look out for those beauties oh yeah
On your marks
Get set
Go

Bicycle race, bicycle race, bicycle race
Bicycle bicycle bicycle
I want to ride my
Bicycle bicycle bicycle
Bicycle bicycle
(I want a) bicycle race

You say coke, I say Caine
You say John, I say Wayne
Hot dog, I say cool it man
I don't want to be the President of America

You say smile, I say please(cheese)
Cartier, I say please
Income tax, I say Jesus
I don't want to be a candidate
For Vietnam or Watergate
Coz all I wanna do is

Bicycle(yeah) bicycle(hey) bicycle
I want to ride my
Bicycle bicycle(come on) bicycle
I want to ride my bicycle
I want to ride my bike
I want to ride my bicycle
I want to ride it where I like


自転車、自転車、自転車
自転車に乗りたい、自転車、自転車
自転車に乗りたい
自転車で好きなところまで行きたい

あなたは黒と言います、私は白と言います
あなたは吠えろと言う、私(あなた)は噛むと言う
あなたはサメと言います、私はちょっと待ってと言います
ジョーズは私の好みではありませんでした
そして、私はスターウォーズが好きではありません

あなたはロールスと言います、私はロイスと言います
あなたは神よと言います 僕にも選ばしてくれ
あなたは主と言います、私はクライスト(キリスト)と言います
私はピーターパンを信じていません
フランケンシュタインやスーパーマンも
私がしたいのは

自転車、自転車、自転車
自転車に乗りたい、自転車、自転車
自転車に乗りたい

レースがやってくる
だからあなたの義務をすべて忘れてください
ファットボトムドガールズ、彼女らは今日乗るでしょう
だからそれらの美女を見に行こう

位置について
よーい
ドン

自転車レース、自転車レース、自転車レース
自転車、自転車、自転車
自転車に乗りたい、自転車、自転車、自転車
(欲しい)自転車レース

あなたはコーク(コーラ)と言います、私は「ケイン」と言います
あなたはジョンと言います、私はウェインと言います
ホットドッグ、私は落ち着けと言います
アメリカの大統領になりたくない

あなたは「笑って」と言います、私はやめてくれ(チーズ)と言います
カルティエ、お願いします
所得税、私は「ジーザス」と言います
ベトナム志願兵になりたくない
ウォーターゲートもまっぴら
私がやりたいのは

自転車、自転車、自転車
自転車に乗りたい、自転車、自転車
自転車に乗りたい
自転車で好きなところまで行きたい


総括:

音的には、サビで、音階がちょっとずつ上がっていくのは、バッハのトッカータとフーガ、パッヘルベルのカノンのよう。数学的美しさを感じます。音感などがないと、歌うのや演奏するのがとても大変だと思われます。

ギター(ベース?)は、最後のさびで、ドレミファソラシドと聞こえます(私には音感はありません)。


さびの

I want to ride my bicycle
I want to ride my bike

は、toがtwo(トゥー)に聞こえます。wannaに略していません。

bicycleは、biが2つという意味。バイ・リンガルとか、ビエンナーレとか、2の意味です。モノ・サイクル(mono)は一輪車、トライ・サイクル(tri)は三輪車。

 want to ride my bicycleは、

one two ~ ~ five -sik-o

と聞こえます。

one(1)は、[wAn](ワン)と発音し、want[wAn, won, wan](ワント、ウォント)と似ています。

toははっきり発音すると[tu]。two(2)と同じ。かなりはっきり発音しています。(はっきりしないと脱力した「タ」、あるいは前とくっついてワナwannaになります)。

bicycleは、[bai-si-kl]で、five[faiv]-six[siks]と似ています。

siksは途中で、sik-oになります。


音階はドレミファソラシドの7音階を順番に。言葉は123456。4拍子(?)x2。


規則性を感じます。

因みに次の「(I) want to ride my bike」は、12345まで。bikeとfiveが同じ母音。three fourはなく、raidとmaiでfiveと同じ母音。


とにかく、トゥー(=2?)の発音がやたらに強調されています。


このさびには自由になりたい願いが込められています。

自転車に乗るとを感じます。曲の「ボラプ」にもでてくる風です。

光のスピードで、個人用なので、一人でどこまでも行けます。

同アルバムの「ドント・ストップ・ミー・ナウ」にも通じている気がします。

止めないで。


あとは時間配分的に1分直前の、2回目のさびの「バイシ~クル」は声がヨーデルのようになります。自転車レースがスイスも通ることと、次の3拍子部分(Bicycle races are coming your way)に続く優雅さを表現しているのではないでしょうか。


言葉に込めた意味まとめ

また、サウンドに比べ、歌詞はリスナーからすればただのしゃれた言葉遊びという気がしますが、少なくとも彼の中では意味がありそうです。

たぶん込められているのは、

1.映画やアメリカ文化について

2.宗教

3.人種について

など。


1.まず、映画は、black-and-white movie(イギリスはfilm)で白黒映画から始まる。ジョーズ、スター・ウォーズ、スーパーマンなどの当時の流行り物から、ジョン・ウェインの古き良きアメリカ、SFの元祖であるフランケンシュタインやファンタジーのピーターパン(ディズニー)などのアメリカ映画。ハリウッドのマイケル・ケインやピーターパンやフランケンはもともとイギリス産。コーラやホット・ドッグ(やチーズ)はアメリカ文化とともに、裏の意味があり、cocaineや、元イギリスの舞台で75年にハリウッドでヒットした「ロッキー・ホラー・ショー(SF2本立て)」への賛美。

政治ではベトナム戦争を批判し、政治も(ウォーターゲートやジム・カーター元大統領)批判する。

ティファニーは米NY発だが、カルティエはパリ発。これは賛美している。イギリスの誇るロールスロイスも。愛国心なのか。

お金にも触れ、sharkやRolls-Royce、印税など、個人的歴史が語られる。

raceそのものが、馬などお金を賭けるものでもある。自転車レースなど、人生をかけるものもある。クイーンも一位を目指してレースをしている(2年後に全米を制し達成される)。


2.宗教

ゴッド、ロードに、受け答えのクライスト、ジーザスなど、みだりに使っちゃいけない言葉が目白押し。特に後者は罵り言葉でもある。「ゴッド」の答えが「選ばしてくれ」は意味深だ。

「ピーターパン(の存在を?)を信仰しない」も真の意味はよく分からない。スーパーマン(超人)への言及が目的ではないかと推理した。

このように、宗教に言及することが多い。Lord、Gods、God’sと歌うことも多いし、「ボラプ」は他宗教のビスミラにママ・ミアまで出てくる。オフ・レコでもoh my godや罵り言葉などはよく使うが。彼の宗教は最後までだれも(彼しか)わからない。


3.人種について

タイトルのレース自身に、「人種」という意味がある。

blackとwhiteから始まる。


他にも、男と女という人種もある。

当時男性しか競技しない自転車レースには女性が乗っている。

「ロッキー・ホラー・ショー」は、異星人が性を自由に変えている。

まさに超人(スーパーマン)。

そういえば歌われているものは全て男性的なもの。考えすぎかもしれないが、ディズニー長編アニメは女性が主人公が多いのにあえてのピーターパン。

詩(verse部分)の声もアドレナリンの出ている男性風。

それを否定し、変調部分で優雅に、全ての義務を忘れて、美女をの美しさに浸ろうという。

美女を眺めるのは男性目線ともいえるが、この曲唯一の女性の登場部分。(あとはカルティエにはプリーズといっている。)


2つの声がせめぎ合うのは、レースしているからだろうか。

2つというのがポイントのようだ。

世間で優勢の声とは真逆のことを言い(たまに肯定する)、最終的には両方がいい、と言っているよう。


2つのせめぎ合う価値観を併せ持つ人種(たち)。これが君の前までやってきている。


義務を忘れよう。私たちの性的役割や、人種(白黒)、宗教(聖俗)にとらわれない、自由な世界。


せわしない否定ばかりから、優雅なオ~イェ~の肯定に変わる。


用意ドンは、自由へのレース。そこに勝ち負けはない。笑いさざめくふざけた裸の女神たちのレース。


楽しそうな追いかけっこを表すギター・ソロ。


こんな意味が込められていると思う。


彼はある種性別を超えてしまった感がある。

国籍も超えているが、女性目線というのをいつも感じる。


放縦なドント・ストップ・ミー・ナウですら、必ず女性目線が入る。

スーパー・ソニック・マン(超音速人間)だけじゃなく、あなたに潜むスーパー・ソニック・ウーマンも引き出すし、レーシング・カーのたとえはなんとゴディバ婦人(馬に乗った裸のレディー)だし。

電話すればいつでもパーティーに呼んでくれる。

世界をひっくり返して、恍惚に浮かぶ。重力を無視した光速の流れ星(スター)。


両A面のメイ氏の「ファット・ボトムド・ガールズ」も、ロッキングな世界を回すのは女性という。


人種、信条(race, colour or creed)、性別などを超えて、みんなで一つになろうという感じがする。


まだまだ見つけられないだけで色んな意味が込められているかもしれない。


そんなわけで、理屈無しで子供のころから好きな歌の紹介でした。


Chinwonder2さんの動画、Queen - Bicycle Race - Official Music Video (Censored Version) (High Quality)です。

今は公式動画は18禁扱いではありませんが、検閲が厳しかった時のビデオです。したがって裸が修正されていて、見やすい動画です。時間も1分と2分ピッタリがわかりやすいです。


お読みくださりありがとうございます。




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