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彦根・長浜への旅 (x NIKKOR Z 40mm f/2)

NIKKOR Z 40mm f/2

2021年10月に発売された単焦点レンズ。買い求めやすい価格帯で、軽量コンパクト、機動性が高い。ようやく手に入れたので、家族旅行がてら使用してみた。35mmよりは狭く、50mmよりは広い。この40mmというスナップに絶妙な画角とF2の明るさ。屋内、屋外で思いつくままに撮ってみた。

作例

  • 2022/12/28~12/29に撮影

  • 絞り開放、ISOは100 or 200に固定し、露出を合わせた

  • RAWから書き出し。但し、レタッチなし

  • 組み合わせたボディはZ6

冬紅葉

彦根城・鐘の丸で見た冬紅葉。浅い被写界深度とシングルポイントAFで、どんな背景ボケになるのか試してみた。F1.2やF1.4の大口径レンズとは比べようがないけれど、輪郭は残しつつ、玉ボケが冬の光りを演出する。近距離からの撮影だが、しっかり被写体が浮かび上がった。

三重櫓の梁

彦根城・西の丸にある三重櫓(重要文化財)。こうした歴史的建築物では、フラッシュを使った撮影は厳禁。こういう時、F2の明るさが役に立つ。ISO 800まで上げ、手持ちギリギリの1/13秒で撮った。実際の屋内は暗い。入射光を乗せて、木材のディテールを描写できた。しかし見事な梁木です。

近江ちゃんぽん

JR彦根駅前で、ふらりと入った店が当たりだった。あっさりしたスープにたっぷり野菜が美味しい。近江ちゃんぽん、また食べたいです。F2だと被写界深度がとても浅くなる。野菜と木耳にピントを合わせたけど、器の手前と奥がなだらかにボケている。黄金スープ同様、優しいボケ味がいい。

白飛びしない明るさになるようシャッター速度(SS)を調節して露出を合わせる。露出 (exposure) とは、画像センサーを露光させる時間のこと。シャッター速度 (shutter speed) とも言う。マニュアルモードで撮ると、絞り x シャッター速度 x ISO感度の相関性を会得しやすい。

南天(長浜城歴史博物館)

ここから長浜での撮影分。これ完全に意地悪テスト。木漏れ日にレンズを正対させて撮った。見ての通り、フレア気味ではあるものの、ゴーストは出ず。フードも減光フィルターも非装着。これは立派だった。寒風が吹く雪混じりの琵琶湖畔で、冬の光りを浴びて輝く南天が美しかった。

96CAFE (クロカフェ) さんの店内

長浜城から黒壁スクエアに徒歩で移動。超適当に入ったお店が、とても雰囲気のある造作だった。これはISO100で、1/25秒にして、そっと撮った。ミラーレスはシャッター音が小さいので、周りに迷惑を掛けずに済む。どうだろう。手前の梁木の解像感明暗差と奥行きのなだらかなボケ感。

黒壁ロール

96CAFE さんの名物で、生地には食用の竹炭が入っているそう。素直に美味しかったです。ピントを合わせたケーキのスポンジ部分以外、手前も奥もボケている。完全に背景と溶け込む程じゃなく、輪郭を残しつつ、なだらかにボケる感じ。F2の単焦点レンズらしい描写性だと思う。

黒壁ガラス館の2Fから

元々は銀行として明治時代に建てられた木造洋館。今はガラス工芸品の店舗として使われている。吹き抜けの2Fから撮ったカット。欄干の取手だけにピントを合わせたら、背景はすべてボケて、照明が玉ボケになった。単焦点ならではのヌケの良さ。被写体を強調したい時、明るい単玉は手放せない。

まとめ

Z 40mm f/2は、求めやすい価格ゾーン。但し、Sラインのような描写性能やビルド・クオリティは望めない。俗に言う「撒き餌レンズ」。純正フードさえ付いていない。けれど、リーズナブルにF2の明るさが欲しい人、身軽にスナップしたい人、単焦点ならではの抜けの良さを求める人にはオススメの入門レンズです。ご参考になれば幸いです。

※ 冒頭の琵琶湖畔のカットは別レンズで撮影(Z 17-28mm f/2.8)

注意

掲載した写真は、特に断りのない限り、すべて私が撮影したものです。目的の如何を問わず、無断使用、二次利用を禁じます。よろしくお願い致します。

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