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バーチャル文化祭 特別講座 レポート③!

11月10日から12日まで、AOIKE高等学校xAVOSのコラボレーション企画、バーチャル文化祭が開催されました!
その中で行われた、特別講座③「学校では教えてくれない政治と宗教の話をしよう!ドイツから生中継」をレポートします!
こちらの講座はドイツ在住のEmikoさんに、ドイツで起きていることを教えていただきました。

当日の模様はyoutubeでもご覧いただけます。
ロシアとウクライナの戦争や、エネルギー問題、難民の受け入れなど、ドイツで起こっていることを伺いました!
ぜひnoteと併せてご視聴ください。


今年の2月から戦争が始まり、ドイツは地理的に日本より近くで戦争を見ていますが、ドイツ国内ではどのような感じになってる?

戦争が始まってすぐの頃は毎日話題になっていた。
ドイツはポーランド挟んですぐなので、この戦争がヨーロッパに拡大したらどうしようとインドに逃げようとしている人もいたが、最近はエネルギー問題の注目度が高く、戦争の話はあまりしなくなった。

エネルギー問題については?

ドイツはロシアから天然ガスをひいていて、ガスエネルギーの半分くらいをロシアに頼っていた。燃料が枯渇してしまう、という問題と、価格の高騰という問題の2つがある。ドイツの冬はとても寒いので、冬に備えるため、夏くらいからドイツ全土で省エネ対策が打ち出された。
ドイツ全土電車乗り放題の9€チケットで、車ではなく電車で移動する人が増えてガソリンの消費が抑えられたり、工場や生産ラインに対して、再生可能エネルギーをすすめる企業などに対しての優遇など、により今年の冬が凌げる燃料は担保できた。
また、一般家庭に提供されるガスの燃料費が10月から値上げされる予定であったが、値上げ分は政府は支払うことになった(使用量の上限はあり)。
商店や工場の稼働時間を減らす、お湯を出せる時間を決める、計画停電などが検討されているようだ。

エネルギー問題で市民生活にも影響が出ているが、世論としては戦争は終わってほしい?ウクライナには勝つまで頑張ってほしい?

体感では早く戦争は終わってほしいし、ナンセンスだ。
ウクライナからの難民も受け入れてるし、生活に影響が出ていて誰にもいいことがない。

ウクライナからの難民については?

ベルリンの中央駅駅前に、難民の受け入れセンターがある。
2月、3月はポーランドを経由して5万から10万の難民が入ってきていた。
難民受け入れセンターでは、住むところをマッチングしてくれたり、次のアクションを指示したり、電車を手配したり、難民をサポートしている。
難民の方々が入ってくることで、治安の悪化や生活への影響は懸念されてはいるが、基本的には受け入れには寛容で、さまざまなボランティアがサポートしている。

ロシアに対する不満以外に、アメリカやNATOに対しての不満もある?

そもそもアメリカの印象は良くない。
ドイツは第二次世界大戦時に監視社会だったので、個人情報にはセンシティブな面があるが、その個人情報を扱っているAmazonやGoogle、Facebookなどの企業にもいいイメージがない。
煮え切らないNATOの動きにも反発心を持っている人もいると思う。

ウクライナの人をサポートすると戦争は長引く気もするが、早く終わってほしいのか、勝つまで頑張ってほしいのか?

美術館や博物館にウクライナの旗を立てるのは、ドイツはウクライナ派、というメッセージの表れだと思う。一般人の感覚としては戦争は早く終わってほしい。難民がたくさん入ってくるので、国レベルでの戦争の終結より、目の前の難民をサポートしたい気持ちが強い。


Emikoさん、貴重なお話しありがとうございました!
答えづらい質問もあったかと思いますが、なかなか聞けない話が聞けて面白かったです。日本にいると遠い国での出来事に感じますが、ドイツでは実際に難民も入ってくるし、地理的にも近く、エネルギー問題も出てきていて、生活に直結した話になりますね。今年の冬は乗り切れても、来年はどうなるんでしょうか。日本でも電力が逼迫していて節電が呼びかけられています。冬は暖かい部屋でアイスを食べて過ごしたいですが、そうもいかなくなるのでしょうかね、、、。

ウクライナからの難民の方々や、ウクライナに残っている方々が1日でも早く元の生活に戻れるように願っています。


今回講義をしてくださった、Emikoさんへのバーチャルインタビューはこちらからどうぞ!

<丸田 絵美子さんプロフィール>
1981年、熊本県生まれ。
2005年、早稲田大学法学部卒業。
一浪、中国留学、フリーターを経て3年遅れでベンチャー企業へ就職。
東京で10年、ドイツで5年、オンラインコミュニティ事業に携わる。
2021年、お金のために働き消費するだけの日常に限界を感じ「農的暮らし」を学ぶため退職&帰国。
高知県四万十町の山奥にある廃校に寝泊まりし、毎日自然に囲まれながら畑仕事や好きなことだけをして癒される。
2022年、再びドイツへ。
「面白いこと、楽しいことをやる」をモットーにフリーランスとして活動中。 足ツボの自宅サロン運営。
YouTube配信や電子書籍出版、サルサダンス指導など趣味の活動経験も幅広い。
将来の目標は世界のどこかで自給自足生活。

絵美子さんはこちらの電子書籍にも寄稿されています。
とても素敵な内容なのでぜひ読んでみてください(無料です)。
絵美子さんのお話は6巻に収録されています。


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