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脳動静脈奇形の治療体験談⑥~異変~

どうも、ざいあんです!

今回は通院をするようになってから発生した『異変』について記します。長くなるので今回も目次を付けます。

異変・・・それは過去経験がなかった『重度のてんかん発作※1』です。
2回あったので、それぞれ記します。
※1:脳にある神経細胞の異常な電気活動により引き起こされる発作のこと


1.1回目の異変

(1)発作内容

カテーテル検査が終わり、治療方針を行う診察との間に1回目の異変がありました。

ちなみに『脳動静脈奇形』による『てんかん発作』と診断されてからは『抗てんかん薬※2』を服用はしていました。多い時は週に1度まで増えていた『失語症』も、服用するようになってからは少なくなっていました。だから、てんかん発作の心配もそれほどする必要はない、そう考えて過ごしていました。
※2:てんかん発作を抑える強い薬、副作用等もあり(私の場合は頭痛と倦怠感)

会社から家までの帰りの電車にて(脳疾患を患った旨を報告したので定時上がり)、急に『失語症』の症状が発生しました。「いつもの発作」と思っていたのですが、時間の経過と共に症状が悪化し、電車が自宅の最寄り駅に着く時には、めまい意識が朦朧とする視界の右側が見えなくなる、という症状の発生しました。
失語症」の状態なので家族への連絡も出来ませんし、周りの人へ症状を伝えることも出来ません、だけどこのまま放っておけば危険(この時は「もしかして脳出血したのではないか」と思ってました)、そう感覚的に思った私は「まず家まで帰ろう」と考えました。
恐る恐る車に気を付けながらなんとか自宅に辿り着いた私は、迎え入れてくれた妻に向かって自分が危険な状態にあることを伝えようと何を話しているかわからないままに妻に語りかけました。後で妻に聞いたところ、「おカネがヤバい」と言っていたそうなのですが(笑)、流石は長年一緒に暮らしてきた妻、咄嗟に私に『てんかん発作』があったことを察して「119」で救急車を呼んでくれました。

(2)診察内容

救急車には『脳動静脈奇形』にて通院している病院があることを伝え、いつも通っている病院に連れて行ってもらいました。

救急科の先生では状況もわからなかったようで、夜勤をしていた脳神経外科の先生を呼び出して診察してもらうことが出来ました。
結局、脳出血は特段しておらず、『てんかん発作』が重度であった、ということでした。電車に乗っていると、様々な雑音(いろんな人の話し声や電車が動いたり揺れたりする音)や視覚の移り変わりが多いことで、脳に掛かる負担が大きくなって発生したのではないか、とのことでした。

とはいえ、脳出血をしている訳ではないので、「今後同じ症状が発生しても休んでいれば大丈夫」と教えてもらいました。

その日以来、処方されていた『抗てんかん薬』を倍に増やすことになりました。

2.2回目の異変

(1)発作内容

治療方針を決め手術の日程を決めた後に2回目の異変がありました。

この時も会社の帰り道で発生しました。
自宅の最寄り駅に到着した時、めまいと共に駅内の文字が読めなくなりました。僕は「またてんかん発作だな」と感覚的に理解をしました。前と同じように、めまい意識が朦朧とする、という症状は表れたものの、「家まで帰って休めば大丈夫」と考えた僕は、急ぎ足で家に向かいました。

その帰り道、僕は家の近所の道路で気絶をしました。
僕が道端で血だらけ(歩き途中での気絶の為、受け身なしにコンクリートに顔を打ち付けたことによるもの)で倒れているのを見て、周囲には人だかりが出来ていました。その中の一人が救急車を呼んでくれていました。

問題はその後、目覚めた僕は気絶した記憶がなく、血だらけになっている認識もないので、救急車が来る前に家に向かってふらつきながらも走って行きました。家に着きはしたものの、意識が朦朧としていた為、家の鍵を使うことが出来ず立ち尽くしていたところで救急隊員が駆け付けてくれました。

(2)診察内容

「帰りが遅い」と異変を感じた妻が現場まで駆けつけてくれました。何故救急隊員が周りにいるかわからずパニックを起こしている私の代わりに、妻が救急隊員に対し私が抱える『脳動静脈奇形』の説明をしてくれた為、通っていた病院に運んでもらうことが出来ました。

とはいえ、今回、顔は複数個所に大きな擦り傷があり負傷が激しかったので救急科への入院となりました。
外傷の手当が落ち着き、次の日の朝に、脳神経外科の先生の診察を受けることが出来ました。

「『脳動静脈奇形』は先天性の病気であるが、最近明らかに症状が悪化している。もしかしたら血流が変化している可能性もあるので放置しておくのは危険かもしれない」と先生から説明がありました。

その診察を受け、手術日程を少し前倒しすることになりました。

3.最後に

上記の発作にあたり、感じたのは、私自身「てんかん発作」を甘くみていた、ということです。「抗てんかん薬」を飲んでいるから大丈夫、そう思っていたのが間違いでした。
また、ストレスや疲れも影響しているのでは、と感じています。2回目の異変のあった日、会社で落ち込んでしまう出来事がありました。また、久しぶりの出社で体力を要することも同日にありました。そのようなことが重なったことも理由ではないか、と後々考えると感じます。

ぜひ、何か感じたことがあればコメント頂けると嬉しいです!

次回はやっと、入院してからの記録を投稿したいと思います。
入院生活も、当初想定していた以上にしんどい経験でした。
こうした記録を『note』で共有しよう、そう考えたのも入院生活があったからです。

それではまた!

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