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新卒でmikanの1人目社員になった話


自己紹介

英単語アプリmikanでプロダクトオーナー(以下PO)をやっている、飯田です。

POって何ですか、という解釈は人それぞれなのですが、「プロダクトの成長に責任を持つ人」が個人的にはしっくりきています。

iOSの開発をメイン業務としつつ、ユーザーインタビューの設計・実施、英単語コンテンツの製作、カスタマーサポートのフローの整備、SQLでの分析、出版社様との提携のための営業、採用など、プロダクトの運営に必要で、足りていない部分は何でもやっています。

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経歴としては、大学4年生になる2017年から休学しフルタイムで働き始め、インターンやフリーランスとして10社ほどお手伝いしたあと、2018年秋からmikanを手伝い始め、2019年春にmikanに正社員入社しました。

お分かりのとおり、mikanに「2回」入る意思決定をしている、という変わった経歴があります。

そこまでどのような道を辿り、どういう考えで2回入る意思決定をし、ここに行き着いたのか、振り返ってみます。


意思決定の基となる3つの価値観

1. 人間関係が最重要
友達が多い方ではないのですが、小・中・高・大の各フェーズ毎に、今でも仲が良くしている友達がいます。

サッカー部やクラス、サークルと出会う場所はバラバラですが、その時に一生懸命取り組んでいた時の仲間と、社会人になってからも定期的に会うような仲です。

高校・大学の友達と今も付き合いがあるのは普通かもしれませんが、小中の時の友達ともまだ連絡をとりあう仲なのは少し珍しいかもしれません。

小学校の時の友達とは去年も家族ぐるみでラグビーW杯を一緒に観たり、中学校の時の友達とは今でも半年に一度会ったりしています。
「狭く深く」の人間関係を好む性格です。

また、家族の影響も大きいです。
家族はかなり仲が良く、部活や受験でしんどい時も支えてくれたおかげで、様々な苦難を乗り越えられました。家庭での良好な関係が、僕の頑張る源でした。

学校でも家庭でも、こんな育ち方をしたので、
人生を通して「温かい・お互いに支え合う」人間関係を築いていきたいし、人間関係が良好だからこそ頑張ることができる、と思うようになりました。

2. 正しい努力を継続すれば、成果は出る
自分自身が努力をすること、また努力している人がとても好きです。
原体験としては以下があります。

小学生サッカー時代。冬休みに毎日、父と体を強くする特訓をして、それまで当たり負けしていたチームメートと互角に渡り合えるように。
高校受験時代。中学3年の夏の時点で偏差値が20足りない高校を目指して受験まで8ヶ月猛烈に勉強して、後期受験でギリギリ合格。
高校生時代。ギリギリ合格したので1年生最初の模試は270/300位くらいだったが、そこから毎日部活終わりに2時間必ず勉強するようにした結果、3年生では30/300位くらいになり、部活を3年の10月まで続けながらも、筑波大学に現役で合格。英語は一度も塾に通わずに独学で勉強して、上智大学の外国語学部英語学科に合格。
mikan時代。SQLを全く書けない状態から、勉強しつつ教えてもらいながら1ヶ月で、mikan内の数字は大体みれるように。

このような経験から、「正しく努力すれば成果が出る」が信念となり、コツコツと努力するのが好きになりました。

また、「何かができるようになる」のはとても素晴らしいことなので、他の人が何かできるようになるために自分がサポートをするのも好きです。

3. 英語ができると、人生の幅が広がる
小学校の頃の友達から洋楽(当時はUsherやR.Kelly)を教えてもらい、ハマったこと、そして中学校でドラマ「プリズンブレイク」にハマって「マイケルかっこ良すぎる」と憧れたことがきっかけで、英語に対して興味が湧きました。

高校に入ってから、洋楽にドップリはまりつつ、大学受験を見据えた時に英語を得意科目にする必要があったという、「自分の興味」と「将来からの要請」で英語を本格的に勉強し始めました。

色々な勉強法を試した中で1番効果的だったのが「文法」でした。

高校で配られた文法書『Forest』を2周くらいして、複雑な英文を解きほぐす色んな概念や、文法に隠れた英語独特の文化を学んでいくことで、英語自体を好きになりながら、どんな英文でも意味を掴めるようになり、できるようになることでまた英語を勉強するようになるという最高のサイクルでした。

志望大学に合格し、座学で一定の成功体験を積んでからは、実際に英語を使って海外の文化に触れるために頻繁に1人で海外バックパック旅行をして、旅先で出会った人に大きな影響を受けました。

例えば、UCB(カリフォルニア大学バークレー校)という超名門校を卒業しても、定職につかず東南アジアで英語を教えながら旅をしているというアメリカ人との出会いで、「こういう生き方もあるのか!」と触発され、後に大学を2年休学したり、一般的な新卒入社をしない決断にもつながったりしました。

英語で人生が変わったと言えます。

英語を楽しく勉強できて、英語によって希望の大学にいけて、英語を使えたことで自分の価値観が広がる。このような経験を通して、「英語ができること」は本当に素晴らしいと思うようになりました。

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幻冬舎、Progateとの出会い

mikanとの出会いは2018年秋ですが、その時期は主に幻冬舎とProgateでライターの仕事をしていました。

きっかけは2018年。その年の1月から3月の間は、起業をしようと動いていましたが、結局自分が何をやりたいのかわからない上に、何もできなかったのが理由で起業を諦めてしまいました。

そこで4月から、せめて会社に依存せずに生きていけるようにまずライティングとTwitter運用を頑張ろうと思ったことです。
ブログを開設し、英語学習について、およびその他雑多な記事を書き、その拡散用にTwitterの運用を始めました。


2社ともTwitterがきっかけでお手伝いすることになりました。

まずは、幻冬舎のブロックチェーンメディア『あたらしい経済』をやっているたっけさんから、「記事書こうよ」とDMでお誘いいただき、2018年5月くらいから、『あたらしい経済』を手伝い始めました。
そこでは業界のキーパーソンへのインタビュー・記事作成、ポッドキャスト配信、海外記事翻訳などを行いました。
(実は、今この記事を添削してくれているmikanのデザイナー兼採用担当をしているミゾさんは、僕が幻冬舎にいるときに、ブロックチェーンイベントの記事を寄稿していただいたときに僕が記事を添削していた、という関わりがありましたw)

また、Progateの尾嵜さんが「英語ができてTwitterが好きな人募集!」というツイートをしていたので応募し、Progateも手伝うことになりました。
そこでは社員インタビューを行って広報記事として出したり、レッスンコンテンツの英訳、そしてTwitterの運用などを行いました。

その他にも、翻訳の案件やインタビュー記事作成の案件をフリーランスとして受けて、2018年夏までに多くの企業、個人とお仕事をさせていただきました。


フルコミットの誘い、そして悩み

とてもありがたいことに、幻冬舎さんからも、Progateさんからも、稼働時間を増やしてガッツリやってこう!とのお誘いをいただきました。

2社とも、新規性もあり、成長率も高く、一緒に働く人も素晴らしくて、客観的にみたら間違いなく(少なくともどちらかを)ガッツリやっていく意思決定をするのが合理的だと思います。

しかし、個人的には、1つだけどうしても悩む部分がありました。
それが「領域に対する自分の手触り感」です。

確かにブロックチェーンは、当時エンジニアではなかった自分でも画期的で素晴らしいとわかる技術でした。しかし、自分自身がブロックチェーンの技術で人生が変わった、などの経験をしておらず、実感を持ってその領域に関わるのができなさそう、というのがありました。

ブロックチェーンの正しい理解を促進して、業界を盛り上げるためのメディアをやっている人間として、そこに関して確固たる自信がないまま関わるのは、何か違うと思いました。

プログラミング、およびプログラミング教育も、今後の教育を考えると間違いなく大事な部分です。しかし、当時は自分自身がプログラミングができるわけではなく、むしろ一度挫折を経験している側です。ここでも同じように、自分はサービスに関わる人間として相応しくないのではないか、という考えが消えませんでした。

改めて書いてみると、言い訳っぽいし、そこまで考えなくてもやってるうちにドメイン知識や思い入れもついてくる、とも思います。

しかし当時の自分にとって、ここのモヤモヤを置いといてフルコミットするのは申し訳ない、と本気で思っていました。


mikanとの出会い、mikanへ入る1回目の意思決定

そんなモヤモヤを抱えている2018年秋に出会ったのがmikanでした。

mikanのカルチャーデックにも出てくる投資家の松山太河さんにTwitterで声をかけていただき、
当時はカスタマーサポートのメンバーしか稼働していないmikanを手伝うことになりました。

ところで、冒頭に書いた通り、僕はmikanに入る意思決定を「2回」しています。
2018年秋に太河さんに誘われて業務委託として手伝い始める時、
そして2019年春に正社員として入社する時です。

最初の意思決定では、「領域への実感が湧くこと」「カオスでおもしろそう」というのを考えていました。

まず、「サービスの領域に実感が湧くこと」が絶対に必要だと思っていた当時の僕にとって、mikanの取り組む英語領域は、自分の得意、かつ好きな領域で、まさに「ドンピシャ」でした。

さらに、300万DLを越えたアプリに(色々事情があり)フルタイムの運営メンバーがいない、というカオスな環境は、僕にとって非常に魅力的でした。今まで売りにしてきたライティングスキルだけでなく、自分の努力次第では、スキルの幅を大きく広げられる環境だと感じたからです。

2018年9月末から少しずつ手伝い始め、11月にはフルタイムで働き始めました。
年末までの3ヶ月は1人でしたが、2019年からは、現代表の高岡さんが入ってくれたので2人でmikanをやることになりました。
2019年春に正社員入社するまでに経験した業務は以下です。

・SQLでユーザーの行動分析
・分析に基づいた施策立案
・新規ユーザーの登録画面のデザイン作成
・Twitter, Facebookの運用型広告、およびそのクリエイティブ作成
・代理店、および個人連絡でYouTuberを起用した動画広告
・Pythonを使用したスクレイピング、API構築
・英単語コンテンツの作成

上記全て経験ゼロの状態だったので、勉強するところからはじめました。

今振り返ると、上記を1人で全部勉強から始めるのは相当しんどかっただろうと思いますが、当時は何が当たり前かもわからなかったし、とにかく結果を出したかったし、カオスな状態がとてもエキサイティングでした。

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mikanへ入る2回目の意思決定

2回目の意思決定は2019年春、mikanが会社化するタイミングでの正社員入社です。
(今まで会社じゃなかったの?という話は別記事で...。)

1回目と同じく「英語領域であること」「カオスであること」は変わらず僕にとって魅力的でした。それに付け加えるとすると、「高岡さんの存在」があります。

価値観の部分で触れた通り、「人間関係」は僕の人生の中で最重要です。それは仕事においても同じで、仕事の楽しさ・充実度は「一緒に働く人との関係」に大きく比例すると考えています。

高岡さんの魅力はこの記事では語り切れないのですが、ここでは「プロダクトの成長のためになんでもやる姿勢」と「雰囲気」について紹介します。

「プロダクトの成長のためになんでもやる姿勢」は、高岡さんの魅力であり、かつmikanの会社としての魅力でもあります。

イベントの企画・運営や、ユーザーテストで全国行脚したり、全国英単語選手権の宣伝で高校にビラ配りをしたり、開発経験はないがAndroid版のリリースしたかったのでJavaを勉強しながら開発する、といったように、その時に必要で自分ができることを全力でやる姿勢があり、今のmikanにもその文化があります。

もちろん泥臭さに関しては賛否両論あると思います。しかし僕は、ロジックは置いといて、ここに至るまでのフェーズで、持ちうるリソースで最大限前に進むために何でもやった、という姿勢がとても好きです。

「雰囲気」は実際に会えばすぐわかると思います。全く威圧感がなく、丁寧で、リスペクトを持って接してくれて、「個人の感情」ではなく「プロダクトの成長」という「コト」に重点を置き相手の意見を真摯に聞いてくれる姿勢。

また、会社で成果を出すのと同時に、中長期的にその人がどうキャリア、ひいては人生を歩んでいくか、を親身に考えてくれる人です。

高岡さんの会社なら、仕事だけでなく人生というスパンで良い人間関係を作れるような人と一緒に、プロダクトを伸ばすために全力を注ぐ、という最高の仕事ができると確信し、入社を決めました。


入社して1.5年経っての変化

さて、僕の場合は入社したからといって何か特別変わることはなかったですが、業務としてはさらに幅広くやるようになりました。

特に、2019年5月からiOS開発(Swift)の勉強を本格的に開始し、現在はmikanのiOS開発が業務の中心となっています。

さらに、出版社様が関わるアプリ内機能開発を、立案からbizdev、開発まで携わってリリースしたり、ユーザーインタビューを通してヘビーユーザーのモデル化を行い、施策をうって継続率を向上させたりと、アプリ開発・グロースの楽しさも味わいました。

会社としては、この1.5年の間で、Gunosyから星さんがジョインし(今後さらに増える予定)、業務委託メンバー合わせると10人を超え、組織としても事業としても、成功と失敗の両方を経験し、学び、変化がありました。

ひとことで言うと組織も事業も「より腰を据えて長期的にやっていく、会社らしい体制」になったと思います。

まず事業としては、「より本質的な価値提供ができるような基盤の構築」にリソースを割く方向性で進んでいます。
去年は7日後継続率や課金CVRを短期間で上げるために施策を打っていくことに集中していました。
一方で今年は、短期的な指標には直接響かないかもしれないけれど、より本質的な改善が行っていくために必要な土台づくりに時間を使うようになりました。

その例として、iOSで行った「リデザイン」や、現在絶賛開発中の「データベース移行」があります。
リデザインでは、いきなりデザインを変えるのではなく、カスタマージャーニーマップを作り「mikanを使う上でユーザーはどこでどう感じているのか」を整理した上で、効果が高そうな部分をリデザイン対象として選びました。

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次に組織としては、会社としての「ベクトル」や「価値観」が決まって、メンバーのまとまりや向かっている方向に関する納得感が高まりました。

今年春から「会社の向かうベクトル」としての”ミッション”を定め、そこに最速でたどり着くための「価値観」として”バリュー”を定めました。さらに現在地点とミッションの中継点である「5年後のあるべき姿」を定めたことで、mikanを今後どういう風に成長させていくのか、についての解像度が高まり、今やっていることに対する納得感が高まったと思います。
「メンバーでひとつの目標に向かっていく感」が増しました。

改めて言語化してみて、このおもしろいフェーズにフルコミットできていること自体、自分は本当に恵まれているな、と感じます。

今のmikanでの想い

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僕は今年定めたmikanのミッションが大好きです。
価値観でも触れましたが、自分自身が原体験として、英語ができることによって人生の可能性が広がると確信しています。

英語ができることで、働く場所や会社は「日本」から「世界」に広がり、アクセスできる情報は量・質ともに爆増します。

にも関わらず、英語に対して苦手意識を持っていたり、学習を挫折してしまったり日本人がこれほど多いのは本当にもったいない。

純ジャパの僕でも、コツコツ勉強すれば英語ができるようになったので、日本人でも正しい学習さえできれば、絶対にできるようになるはずです。

難しいと思われている英語学習を、テクノロジーを使ってサポート・実現していくサービスにしていきたいという想いで、mikanをやっています。

実際に今、mikanが多くの人々の英語学習への認識を変えている、という実感もあります。mikanのSlackには「mikanを使って英語が好きになった、できるようになった」というユーザーさんからの声が日々流れてきます。

多くのユーザーさんの役に立っているという実感が湧くのは大きなモチベーションになりますね。

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また、「人生の可能性を広げる」のもう1つの解釈として
「英語学習での成功体験を通じて、他のことに対しても努力できるようになる」
というのがあると僕は思っています。

僕自身、英語を独学でできるようになったことを通じて、「正しい努力を継続すれば、成果は出る」と考えるようになりました。
これは英語ができるようになるのと同じくらい、もしくはそれよりも大きなことだと思っています。

なぜなら、この価値観があると、大抵のことができるようになるからです。
僕自身、英語学習での成功体験があったから、Swiftなどのプログラミング言語を学び始め、さらに勉強を継続でき、ある程度自走できるようになりました。

英語学習における成功体験によって、こういう意味でも人生の可能性は大きく広がると思っています。

一方、そこに向けて、まだmikanでは英単語やその周辺しか勉強できないことは、大きな課題です。

もちろん、英語を勉強するにもまずは単語、という意味で、英語学習者の良いスタート地点、通過地点にはなっていると思います。しかし、英単語ができるだけで英語ができるようになるわけではありませんし、むしろその他の部分の方が、英語ができるかどうかにおいては大きな変数になります。

mikanとしては、より多くの人が本当の意味で英語ができるようになってもらうためにも「英単語アプリ」から「英語アプリ」へ進化していく方針です。

ここはmikanが創業当初からやりたくてもできていなかったことですし、自分自身も、純ジャパながら英語を自力でできるようになった経験を活かして大きく貢献していきたいです。


最後に

mikanは人々の人生の可能性を広げる素晴らしいプロダクトであること、そして今後より多くのユーザーにより大きな価値を提供するために、最高のメンバーで走っていること。
これらは自信を持って言えます。

英語学習や教育に興味がある人、良いプロダクトを作りたい人、努力が好きな人、そしてこの記事を最後まで読んでくださったあなた。
ぜひ一緒に最高のプロダクトを作っていきましょう。

https://mikan.link/#wanted

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