◇Kylemore Abbey カイルモア修道院
ゴールウェイで一日ゆっくり過ごした後、翌日から北東に進路を向けスライゴーを目指し移動する。
目的地でもある宿泊ホテル到着前にカイルモア修道院に立ち寄るだけのこの日も緩い日程であるがカイルモア修道院からホテルまで距離がある為立ち寄り先を欲張ることは難しい。
routeはゴールウェイ市内からN59だけで約78km、一時間半のドライブ。
これまでの移動を復習すると:ダブリンから南下しキルケニー、ウォーターフォード。この後は北西に北上してほぼダブリン真西に位置するゴールウェイまで来た。アイルランドを円に例えて前半は右から左に向けて下半分を移動した。後半は続く上半分を左から右へとスタート地点ダブリンを目指す。これからの移動はカイルモア修道院を経由しスライゴーから北アイルランド、南下し起点ダブリンに着く。
日本では見られない風景が続くこともあって移動が続く旅行だが楽しい。
この日は市があるようでこうした運搬車と何台かすれ違う。
「ある晴れた昼さがり市場へ続く道 荷馬車がゴトゴト子牛を乗せてゆく
かわいい子牛売られて行くよ、悲しそうなひとみで見ているよ
ドナ ドナ ドナ ドナ 子牛を乗せて
ドナ ドナ ドナ ドナ 荷馬車が ゆれる」
二人同時にこの曲を思い出してしまい、何だかフクザツ。
旅の半ば、まだ出会う羊らに飽きてもいず、且つ、諦めも切れず接触を試みているが…、missionはことごとく失敗。一頭でよいから触れさせて、の願いは彼らには通じない。
まるで邦題ミスリードよろしくの「カイルモア修道院」。
私たちは旅行計画を立てる中で「修道院」に惹かれて此処に寄ることにした。この日は中々雲に動きが無く小雨が続き、青空の下に在る湖と修道院を見ることも、西部で一番美しいと云われる庭園の散歩も残念ながら出来なかった。
入園料を払い、Top写真の内部に入るが最初から「違和感」が拭えない。
修道院でどうしてここまで贅沢なのか理解出来ないのだ。
英語による説明案内を読むと19世紀イギリスの富豪下院議員が妻の為に造らせた城が売却後修道院になったそう。修道院生活を垣間見るというよりも当時の貴族生活を見る城だった。
彼は愛妻家だったのか恐妻家だったのかどちらだろう。上記写真はこれも妻のためだけに造られた御堂。何か違う、と同意できない。
身内だけの為の「贅沢な」祈りの場に同意は出来ずとも、その内部の美しさには目を瞠る。個人的な御堂故に当然その規模は小さいが、彫刻をはじめ、種類を変えた列柱のマーブル石の模様等々美しい。贅を極めるとはこういうことなのだと次元が違う世界の見学だった。
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