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インリンとアーモンドアイの不定期万冊 第8回 フランチェスカ・リア・ブロック『少女神第9号』

【AARON - フェイス】

シスターフッド。

 インリン「アイちゃん、息子さんのデビュー決定おめでとう」
 アーモンドアイ「ありがとうございます。何とかデビューにこぎつけて良かったです」
 インリン「アロンズロッド君の名前って、イクイノックス君にも負けず劣らず凝った命名ね」
 アモアイ「はい。旧約聖書の故事に由来するものです。私の名前にあるアーモンドからの連想です」
 インリン「下手に多神教絡みの名前をつけるよりもかっこいいね。それはさておき、今回の本はアメリカの女の子向けライトノベルだけど、日本のライトノベルとはだいぶ方向性が違うね」
 アモアイ「はい。アメリカの作家フランチェスカ・リア・ブロックさんの『“少女神”第9号』(理論社)ですが、日本語訳を金原瑞人さんが手掛けています」
 インリン「2000年1月第1刷発行という事はつまり、1990年代の作品集だね」
 アモアイ「いわゆる『9.11』以前の豊かなアメリカの文化の香りがたっぷりですね。虹色に輝く世界観ですし、日本よりもはるかにフェミニズムが浸透しているのを感じさせます」
 インリン「性的マイノリティーの人たちも何人か出てくるね」
 アモアイ「異性愛の恋愛物語もありますけど、中心となるのは『シスターフッド』です」
 インリン「ある意味、日本の女性向けコンテンツのアンチテーゼなのかもしれない」
 アモアイ「逆に言えば、日本の女性向けコンテンツはアメリカに輸出してもほどんど売れないでしょう」
 インリン「あの『セーラームーン』は数少ない例外の一つだけど、タキシード仮面の存在よりも、セーラー戦士たち同士の関係性の方が大事なんだね」

【椎名林檎とのっち - 初KO勝ち】



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