秋風

生活の探究と、その記録

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  • 生き様

    わくわくの日常・非日常を描いた、素直なゆるエッセイです

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    生きづらさと、それに対するTipsがまとめてあります

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    せっかく医師なので、医学を使ってわたしの生活を豊かにします

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わたしの失恋の精神分析

0.はじめに 実はわたしは、1年ほど前に、相思相愛で5年間付き合い結婚目前であった恋人と破局している。 彼に対する気持ちが一区切りついた感覚があったので、破局からいまに至るまでの己の心のありようを振り返ってみた。 すると、わたしが破局の事実を受け入れたプロセスは、とある論に近いことに気がついた。 あなたは、キュブラー・ロスが提唱した、「死の受容」プロセスをご存知だろうか。 ここに、死を宣告されたひとりの患者がいるとする。 彼は、死の宣告に対し、まずはじめに「そんなはず

    • 病人だって、グルメでいたい!おかゆのアレンジレシピ3選

      私は食べることが大好きだ。 料理の彩りに目を喜ばせ、香り、味わいをたっぷり楽しむ食事という行為に生きがいを感じる。 一方で、私はかなりの頻度でレトルト粥の世話になってもいるのだが…。 お粥って、白い。味や香りが薄い。だから、いまいちテンションが上がりきらない…。 そこで、短時間台所に立つのもしんどい自分のために、「おかゆしか受け付けない身体でも!食事で幸せを感じたいんじゃ!!!」という強い気持ちで考案した、 ・待ち時間なし、一手間でできる ・彩り、味が良い おかゆアレ

      • 【トラウマ治療】治療者を探し始めてから、出会うまで

        わたしが「トラウマ治療」の存在を知ってから、実際に治療を始めるまでの道のりを書きます。 大まかな流れは、 ⓪自力だけでなんとかしようと足掻く  ↓ ①先駆者の声に出会う  ↓ ②安く済ませようと足掻く  ↓ ③無理してでも早く終わらせようと足掻く  ↓ ④技術があり、無理のない治療の場に辿り着く というもの。 おそらくサバイバーあるあるの思考や失敗がてんこもりなので、これから、という方はぜひ参考にしてください。 既に同じ道を辿られた方は、苦笑して、笑い飛ばしていただける

        • 夏越の祓

          身体が重くて、ぼーっと過ごしていた16時過ぎ。 ふと気がついた。 今日は6月30日。 夏越の祓(なごしのはらえ)の日ではないか。 夏越の祓とは、茅の輪をくぐることで、1〜6月分の穢れを落とし、残る半年の無病息災を祈る神事だ。 各地の神社で、6月下旬から茅の輪をくぐれるようになり、一年の折り返しである6月30日には大祓が行われる。 行きたいなあ。でも、行きたい神社はちょっと遠いんだよなあ、きっと体調を崩すなあ…。 そこまで考えたところで、むう、いかん、思ったことを初手で

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        記事

          わたしは自己を客観視し続けることを心がけているのですが、 「身体という相対系に存在しながら慣性系の観測者の視点を持ち続ける」って、ちょっとカッコよくないですか

          わたしは自己を客観視し続けることを心がけているのですが、 「身体という相対系に存在しながら慣性系の観測者の視点を持ち続ける」って、ちょっとカッコよくないですか

          「体調管理」がわかってきたよ

          「頑張りすぎないで、無理しないでね」とか。 「体調管理も仕事のうちだよ」とか。 そういう言葉をかけられたとき、当たり障りのない返事を返しながら、 「そうはいってもですね…。私の身体では、無理しなければ毎日を送ることはできないのです。無理するか、無理に無理を重ねるか、それ以外の選択肢など私には存在しないのです。どうしろというのですか…?」 と、内心では困惑していた。 でも、最近、その問いの答えがわかってきた気がする。 ポリヴェーガル理論によると、自律神経の状態には、 「

          「体調管理」がわかってきたよ

          休養中、なんでもない日の記録

          9時に目覚めた。 世界が蒼く、身体は重く、うまく動いてくれない。 「ああ、また『凍りつき』に入っているのね、了解」 自分の身体に優しく声をかけ、寝る前に枕元に置いた水を飲んで、目を開けて横になったまま、動けるようになるのを待つ。 1時間程して、お腹がすいていることに気づいた。 しかし、固形物が食べられるほど胃腸の調子は良くなさそうだ。おかゆの気分でもない。 「ごはん…は食べられる状態じゃないね、でも、あったかいものをおなかに入れたいね」 どうするかな、と考えて、買い置い

          休養中、なんでもない日の記録

          note書き始めたばっかりの頃の自分に、「トラウマと自律神経の関係について勉強しよっか(=゚ω゚)ノ」とか、「アタッチメントって、知ってる?(^_^)」とかウザ絡みした〜〜〜〜い!!!! なんもわかってなかった自分に知識をひけらかしてェ〜〜〜〜ッ…!!!

          note書き始めたばっかりの頃の自分に、「トラウマと自律神経の関係について勉強しよっか(=゚ω゚)ノ」とか、「アタッチメントって、知ってる?(^_^)」とかウザ絡みした〜〜〜〜い!!!! なんもわかってなかった自分に知識をひけらかしてェ〜〜〜〜ッ…!!!

          夏バテごはん①10分で豪華そうめん

          ここのところしばらく体調が良かったので、本日、調子に乗って、気温34度の外に出た。 その結果、熱気にやられ、ぐったり人間に逆戻りしてしまった。なんということ。 あなおそろし、日本の夏。 さて。 夏バテのときに、わたしの胃腸はあつあつの米は受け付けない。 麺だ。麺が食べたい。 幸いなことに、10分立っていられる程度の体力が残っていたので、今日の夕飯はそうめんにした。 作ってみたらあまりにも美しくおいしくできたので、レシピとしてここに残しておく。 ⭐️材料(1人前)⭐️

          夏バテごはん①10分で豪華そうめん

          「裏庭」(梨木香歩)を、もう一度。

          この本に出会ったのは小学生のとき。 まだ幼かった私は、この本を単なるファンタジーとして楽しんだ。 「面白かった」とだけ感じたように記憶しているが、その記憶も頭の片隅で長年埃をかぶっていた。 さて、わたしは成長し、大人になった。仕事を始め、心を病んだ。 休みながら、ふと、この本のことを思い出し、もう一度読んでみることにした。 すると、なんということだろう。幼い頃とは物語の様相が全然違って見える。 これは、心に傷を負った娘が「裏庭」という無意識を旅する物語だった。 鏡を通じて

          「裏庭」(梨木香歩)を、もう一度。

          輿

          友人と外で遊ぶ。 楽しいが、立っているのがしんどくなってくる。 いますぐ座りたい。いやそれでは足りない、いますぐ横になりたい。 そんなとき、口からついつい 「ハアハア…こ…輿じゃ、輿をもてぃ……」 などと零れ出る。 友人達は、「そんなものはない」「貴族か?」「この山道はかつての天皇ですら徒歩で超えられたところだが?お前は…なんだ?」などと口々に言う。 突拍子もない発言だから、冗談としか思えないだろうーーーだが、これは私にとって冗談でもなんでもない。 「身体は限界だが、心

          WAIS受けたら処理速度がカンストしていました

          この度、自分の発達特性や心理傾向を把握すべく、WAISというものを受けてきた。 WAIS。「言語理解」「知覚推理」「ワーキングメモリ」「処理速度」という4つの指標と、その総合評価から個人の特性を評価する心理検査だ。   ようするに、学術的に裏打ちされた「どれが得意かな?テスト」である。 結果、どの値も非常に高く出ていたのだが、まさかの処理速度が評価上限カンスト(具体的な数値はなかったのだが、IQ160ぐらい?)。言語理解が一番高いと予想していたので意外だった。 いやー

          WAIS受けたら処理速度がカンストしていました

          はじめての精神科 誰に何をしてもらえばいい?

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          今日のごはん

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          【藤原道兼の絶望、底つきと希望】 光る君へ 第十五話

          遅ればせながら、光る君への第十五話を視聴した。 道兼が自暴自棄になるさまが他人事とは思えなかったので、それらについて書いていく。 いや、ほんっっっっっとうに他人事ではない。 正直、道兼のシーンは全アダルトチルドレン必見だと思う。なんだこの解像度の高さは。 まず、道兼が関白にしてもらえなかったことをきっかけに出仕しなくなったのは、これまでの自己犠牲が報われなかった、つまり無意味だったと気づき、その虚しさで、なにかがぷつんと切れてしまったからである。 ACでない方にもわかる

          【藤原道兼の絶望、底つきと希望】 光る君へ 第十五話

          短編小説 立ち食いのそば

          こちらの投稿に導かれて、生まれて初めて小説を書いてみました。 短編小説 立ち食いのそば 私、そば、駅のホームの立ち食いそば屋で出される、安いそば。 あなた、ちょっとあなた。いままさに私を食べようとしているあなた。あなたですよ。おおい。 せっかくのご縁だから、お話ししてみたかったのだけれど。 そうか、あなたには私の声が聞こえないのね。 虚ろな目で、時計を気にしながら…んまぁ急ぐわねえ…新幹線なんて数分おきにあるんだからどれに乗っても同じでしょうに…ちゃんと味わって食べて

          短編小説 立ち食いのそば