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Rider's Story 一瞬だけ恋した

割引あり

バイク小説短編集 Rider's Story 僕は、オートバイを選んだ
 武田宗徳 オートバイブックス 収録作品


 免許取り立てのサンデードライバー。それが、今の私です。

 高校を卒業して免許を取得。そして就職。ウィークデイは電車通勤。車に乗るのは日曜日だけ。運転するのは好きだけど、当然あんまりうまくない。
 それだから、よくあおられたりクラクション鳴らされたりするんだけど、そうなるともう心臓バクバク。「あんたらしくない」と友達は言うけど、ホント、私は気の小さい女の子なのです。

 今日は街までドライブ。いつもは交通量の少ない山の方にある温泉や喫茶店へ行くんだけど、今日は自分に鞭打って交通量の多い街へ行ってみることにした。いつまでも車で街へ行けないなんて、情けないしね。普段電車で行くところへ、自分の車で行ってみるというのも新鮮で面白そうだし。
 
 大谷しほ十八歳、頑張るぞ。いざ、街へ向けてレッツゴー!

 バイパスへの合流、大丈夫かなあ。車線変更、どっちだっけ。冒険心や恐怖心、いろんな意味でドキドキする。でも道は間違えない。だって、一本道だからね。
 
 あ、いや~な問題発生。
 大きなオートバイに後ろつかれましたー。 
 

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