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アベ一族が大嫌い

アベ一族が大嫌いで大嫌いで仕方がありません。と言っても安倍晋三元内閣総理大臣のことではありません。アベノミクス3本の矢で損したわけでもないので。得をしたわけでもありませんが。消費税増税はどうかと思いますけどね。
わたくしが大嫌いと申し述べたは森鴎外『阿部一族』のことです。なぜ嫌いかと言いますと、冒頭の登場人物紹介のせいです。あの紹介が長いからに他なりません。それも馴染みのない肩書を引っ付けて。はっきり言って覚えられません。特に重要人物でもないのにこまごまと紹介されたら、このあと何かあるのだろうと必死で覚えようとしてしまいます。あれ、やめて欲しいんです。

そう言えば似たような小説あったような……と思ってホコリだらけの本棚の奥を漁りました。
私の本棚、横や縦じゃなく、奥に長いんです。変でしょう?
アレルギー性鼻炎にもかかわらずホコリを浴びました。幸いコロナ禍で余ったアベノマスクを装着したためクシャミ地獄は避けられましたけど。コロナには罪しかないと思っていたのですが、あら不思議、功の部分もあったんですね。

さて、何の小説を手に取ったかと言いますと、猪瀬直樹『昭和16年夏の敗戦』です。これも冒頭、人物紹介のオンパレード。『阿部一族』同様、聞き慣れない肩書を引っ付けて。しかし『阿部一族』よりはマシです。必要な登場人物の紹介ですから。でもまあ、次の登場人物を紹介しているときには、すでに前の登場人物の肩書も名前も忘れてしまっていますが。

猪瀬直樹緒『昭和16年夏の敗戦』

「お前の記憶力と読解力に問題がある」と言われればそれまでです。そこはご愛嬌と言うことで。
登場人物の名前が覚えられないという理由でロシア文学を忌避する方も多いと伺いますし。

小説と映画の違いはあれど、黒澤明監督『悪い奴ほどよく眠る』の冒頭はよくできています。あの登場人物数、インシデント、アクシデントをあそこまで整理しながら紹介できるんですから。さすが、 小國英雄、久板栄二郎、黒澤明、菊島隆三、橋本忍、お歴々の脚本家が名を連ねていると言ったところでしょう。
菊島氏、橋本氏、小國氏なんて欧米ではレッドカーペット敷かれるぐらいの大物です。ちなみに私は菊島隆三御大が大好きで、大好きで。丸々1年間『男ありて』の脚本を研究をしていたほどです。研究内容・結果はすっかり忘れてしまいましたが。

ちなみに『ゴッドファーザー』シリーズの冒頭は必ず、『悪い奴ほどよく眠る』の冒頭を真似ています。
おっと! 『バービー』に出てくるマンスプレイニングそのものをやっちゃいましたね。申し訳ありません。猛省、猛省、また猛省。ただただ恥入るばかりです。
ただし、私は性別を明かしてはいません。あるいは男女2人体制で書いているのかも知れません。ですから、今のがマンスプレイニングかウーマンスプレイニングかは伏せておきます。

とにかく、長い肩書きを引っ付けて紹介するのだけはご勘弁。