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「ファシリテーション」と「ひまの大切さ」

あるとき、仲間3人で飲んでいた。
それぞれが「保育を語る場」を作っていた。

〇「君の場作りは計画的だよね」
☆「あなたの場作りは即興性が高いよね」
△「僕は参加者にだいぶ助けられている」
☆「いいね、君の場作りを参考にしている」
〇「僕も真似て、あえて計画的に進めているよ」

それぞれの思いでざっくばらんに話していた。
飲みの席だし、この場にファシリテーターなんていらない。
それぞれ対等に、言いたいこと言って。
日本酒が進む、進む。


さてさて、先日の投稿で綴った「授業「保育者特論」が興味深すぎる件」と、今想う「対話する場」についてメモしたいと思います。特に「対話と語り」「語りたくなっちゃう風土」について。

先日、興味深い授業があったので紹介したい。

その授業で「とある文献を読んで、要約と考察をレポートとして提出する」という課題が出た。結構な分量があったが、内容は面白くて読むのは楽しかった。また自分なりの考察を書くのも楽しかった。そして課題提出日、講師は「それぞれ、どんな内容を書いてきたか。簡単に話してください。そしてそれに思ったことがあれば言って下さい」という。学籍番号順に1人ずつ答えていく。1人が話し終えると、講師がフィールバックする。そして次の人が答える。そしてフィードバックする。これの繰り返し。

ここで興味深い点が2つ。
①生徒が回答したときの講師の反応
②「答える⇄フィードバック」ばかりの構図

①について、講師にはおそらく授業を進める上で、生徒から出てほしいキーワードがあるのだろう。そのキーワードが出ると反応が良く、そうでないとサッと流す。これはどうなんだろうか。確かに講師には授業で伝えたい目標もあり、それも大事である。しかし、であれば自らキーワードをあげれば良いのではないか。わざわざ1人ひとり時間をかけて、レポートの要約を話させる意味は何なのだろうか。

②「答える⇄フィードバック」ばかりの構図、これは必要なのだろうか。必要であればレポート提出および回答を文面的に行えば良いのではないか。確かに他の生徒が他生徒のレポートを内容を知り、知見を広げることは大切である。しかしであれば、もっと効率的な、かつ有意義な方法があるのではないか。

この授業を受けて、教育の難しさというかモヤモヤを感じた。確かに授業の目標も分かるし、授業時間や計画も分かる。でも、あまりにも「いま」を大切にしているようには思えず、また「固定的な学び」のように思う。しかし一方で、僕は途中、色々発言をして意見を言った。そのことで他の生徒の学びの広がりが見れたら良いし、僕の知見も広げられたらと感じた。だがしかし、僕が発言することで、学びの方向が違うベクトルに向かってしまったり、授業が進まないこともあるとも思う。でもでも、それも良いと思う。他の生徒がどう思うかは分からないし、自分の学びに貪欲でありたい。けど、他の生徒の発言や考えも聞きたいし、学びにしたいから一方的ではありたくない。なんかグルグルしてきたが、要するに「より良い学びの場って、どんなもんなんだろう」ってことを考えた夜でした。確かにそれは決定した事でないし、場によって、時によって、人によって、風土によって違うとは思うし、違うから面白いのだと思うのだが、受け手として「なんだかな〜」って思ったので、逆に作り手になった場合、どうなんだろうと思った次第です。

語る場、職場、研修、飲みの場、ZOOM、LINEなどなど、色んな場があって、色んな雰囲気や風土がある。それこそ、それぞれで良いし、それぞれだから面白い。でも、もしその場ごとにより良い場作りがあった場合、それはどんなことなんだろう。それは、その場の作り方なのか、はたまたそれ以前のことなのか。ファシリテーターという言葉で片付かない、それこそ場作りという言葉でもない、語れる場、いや「語りたくなっちゃう場」ってどんななのだろう。そんなことを考えたいな。いや、皆さんの場って、どんなのでしょうか。心地が良い場ってどんなのですか。


先日、授業「保育者特論」でとても興味深い文献を紹介してもらいました。

「保育の質向上と保育者の成長を支える往還型研修 : 実践と研修の往還がもたらす新たな意味と価値の創造過程 」高嶋景子.岩田恵子.松山洋平.三谷大紀.大豆生田啓友/保育学研究/日本保育学会

「読み込みたい!」と強く思ったテーマですが、特に興味深かったのが「Ⅳ.総合考察 ⑴外部研修との往還がもたらす新たな意味や価値との出会いと対話」の部分です。その中で「対話の重要性」が綴られています。個人的に、この対話の重要性と、それが出来る園風土の構築やあり方について非常に関心があります。これは「さぁ、話し合おう」という場作りだけでなく、「あのさぁー」から始まるその場の立ち話にも通じ、時間に追われ、かつ専門性や質を求められる保育者がどうあるのかも興味があります。そんな話を「えどぴ」でしたいな〜。みんな、どうしてるか聞きたいな〜って感じな日でした。


追伸

今日ラジオを聴いていたら、テーマが「ひまについて」でした。皆さん、暇してますか?僕はヒマが苦手です。でも、「ひまが人を成長させてくれる」とも思っています。言い換えれば「ひまが心身整える」ということかな。しかし、何かと(詰め込んだり)(ながら)が多い自分です。わかっちゃいるけど、やめられない。ひまが楽しめるようになったら良いし、ひまを楽しめる人に憧れなぁーーー

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