[夏の薬膳]梅で夏のトラブル解消するぞ
梅雨があっという間に明け、7月7日の小暑には蝉の鳴き声を聞きました。7月23日には大暑を迎える今、本格的に「夏」になりましたね!
我が家の息子さんも、頭から汗をかきながら顔を真っ赤にするほど遊んだりしています。水遊びやプールに入ったり、夏の活動真っ盛りです。
とは言いつつも、日本の夏はとにかく湿度が高く、ジメジメしていてダルさや食欲不振など夏の体調トラブルはつきものです。
今日は、梅雨時期に手に入れた「梅」を使った夏のトラブル解消方法をご紹介します。
▼ 台風や大雨が降ると一気に梅雨に戻ったような感じに。ジメジメの過ごし方「梅雨の薬膳」もご参考にしてみてください。
梅仕事は毎年欠かせません!
2015年くらいから梅酒を作り始めました。梅雨の季節仕事として興味があったのと、意外すぎるくらい簡単だったからです。
子どもができてからは、昨年くらいからはヘタ取り名人の息子と一緒に作業をしています。
梅もたくさん品種があるようですが、徳島ではスーパーで地元農家さんが納品する梅も多く、大ぶりの青梅は地元徳島産にしました。そして今年は、なかなか手に入らないと思っていたパープルクイーンをゲットしました。こちらは和歌山産で、小粒で芳しい香りの梅です。この時期、並行して青山椒をちりめん山椒にするのですが、これも和歌山産でした。
今年はパープルクイーンで梅シロップ
毎年、主人から梅干しのリクエストをもらうのですが、作業工程が多く天候チェックも欠かさない梅干し作りは、正直あまり乗り気ではないんです。と言っても、梅干しは好きだしなぁと思っていたタイミングでパープルクイーンを偶然見つけたので、直感で「シロップ!」と決め早速作りました。
梅シロップなら、炭酸割りでジュースにしてもいいし、何よりもキムチ作りで欠かせない調味料なので即決したのは言うまでもありませんw
梅シロップはほんのり梅の酸味がありながらも、砂糖の甘みがたっぷり含まれています。韓国だとキムチ作りやピリ辛の和え物などに使うことが多いです。
汗はかくし、喉も渇くし… そんな時こそ”梅”です
ようやく、本題です。梅がなぜ夏バテ予防や夏のトラブル解消にいいかというと…
ここに「梅」は大きく関わってきます。
梅をイメージすると、口の中にじわっと唾液が広がりませんか?身体が梅の酸っぱさを覚えているからですよね。これは、薬膳でいうと「酸味」が潤いを生み出す作用を持っていることにも通じます。
夏の暑さで大いに汗をかいたら、梅(または酸味のあるもの)を食して身体や喉を潤す、ということを思い出してみてください。
ちなみにこの「酸味」は、漏れ出しを防ぐ(収斂)作用もあります。古くから下痢止めにも使われていますね。潤い補給をし、これ以上水分(汗)が出ていかないようにする、といったことにも有効です。
また、梅のクエン酸は疲労回復にも一役買いますので、梅は夏場の潤いチャージだけでなく、下痢対策、疲労回復や食欲不振などの夏バテケアといった、様々な効果がある夏のサポート食材ではないのでしょうか。
梅の薬膳的効能
ここで、”潤いチャージ”に薬膳的効能をUPさせるヒントがあります。それは
夏場やスポーツ時のハチミツレモン水、さっぱりとした酢の物など「酸味」+「甘味」の組み合わせは割と簡単にイメージできると思います。「酸味」で潤いを生み出し、「甘味」でそれを留めるという効果的な組み合わせ。
タイ料理の味付けもそうだし、インドのカレーとラッシーの定番セットもこの組み合わせですよね。湿度が高いタイやインドは辛いものを食べて、体内の不要な水分(湿)を”発散”し、過剰な発散予防を兼ねて”潤い補給”と言うメソッドなのかもしれません。
このnoteを作成しながら、”酸梅湯(サンメイタン)”と言う中国の飲みものを思い出しました。甘酸っぱい味で、中国では夏に親しまれている伝統的養生ドリンクだと過去の薬膳学習で記憶していたので、梅の生薬「烏梅」の代りに梅シロップで作ってみましたよ。
基本の梅・山査子・陳皮に、ハイビスカス(洛神花)と氷砂糖の組み合わせにしました。
基本以外の茶材だと、棗なども使われることが多いそうです。写真の梅は梅シロップのもので、取り出して甘露煮にしました。
梅が夏のトラブル解消食材だと改めて理解した今、毎年の梅仕事は次の季節「夏」の準備のためにより大規模にやろう!と決めました。
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