その84 今日の気持ち

自分の気持ちを冷静になって考えてみたら、1つ気付いたことがある。

わたしは、彼に求めることがブレたんだなあって。

仕事人として、母親として、女としての自分がいる。どれも、大切なわたし。　女の部分は、ある時期までは、「妻」の自分とも言えたかもしれないけど、夫と性的な部分が破綻したあと、わたしの中では、「女」と「妻」は分離させた。　そうしないと、婚姻関係まで破綻する。

自分では、その都度、優先順位をつけるようにしてきた。仕事は大切だけど、病気のこどもは、なによりも優先しよう、とかね。

彼との4年間を振り返ってみると、仕事人としてのわたしを充分に満たしてくれたけど、女としては、あまり満たしてくれなかったと思う。　

彼にあちこち連れて行ってもらって、建築の話を聞くのは本当に楽しかった。

でも、わたしを不安にさせたり、寂しい気持ちにさせたりすることには、とても鈍感だった。

何回か言っても、伝わらないなら、わたしの心のシャッターは閉ざされてしまう。　もう、この人に言っても無駄だなあって、諦めたことが山ほどある。

ここ1年くらい、「もうセックスは無くてもいいかな？」って何度か言ったことがある。彼は本気にしていなかったけど。

最初、彼と付き合い始めたころは、夫以外の誰かと、スキンシップしたかったことが動機だったけど。

1年に1回でも、身体を重ねることができたら充分かなと思っていたけど。

わたしはもう、それでは満足できないんだなあって気づいた。

実際問題として、もう、本当に彼と会うのをやめるかどうか。

コロナ禍の状況を見ながら、ゆっくり考えることになるんだろうなあと思う。

数日前に、「もう、彼とは二度と会わない！」って、思った日よりは、ちょっと冷静になった気がしている。