AB社コラム第53回:ホワイトな《信用》で仕事をする状態が理想!
前回に続いて、仕事での《信用》と《信頼》についてお話したいと思います。
マイナスを引き換えにした《信用》は、ブラックな働き方になりやすい。
《信頼》関係がある状態で仕事を依頼したり、依頼されたりするのは、ベストのように思えますが、依頼された方は仕事を自分ごととして捉えるので、必要以上に情熱をかけてしまいがちです。
そうなると、依頼側が求める「QCD」(品質、コスト、納期)を超えた結果を勝手に求めてしまい、長い目で見るとあまりよろしくないかもしれません。
仕事の基本は、依頼側が求める「QCD」を守ること。
そう考えると、仕事は《信用》に基づいて行われるのが良いと思います。
《信用》とは、相手に対して「この人は自分を裏切らないだろう」と期待していることです。
しかし気をつけたいのは、《信用》とは損得勘定を計算できる相手に対するものです。
《信用》に基づいて仕事を依頼したとき、相手は引き受けると忙しくなったりするリスクはあるけど、引き受けなかったときのコストのほうが大きいとわかっているから引き受けてくれます。
この仕事をしないと、怒られたり、評価が上がらなかったり、マイナスが大きいからやる。
このマイナスが大きくなればなるほど、仕事を引き受けてくれる可能性が高まるのですが、「バックレるとひどい目に遭うからやる」というブラックな働き方になる恐れもあります。
恐れがあるというか、たいがいの場合、ブラックになりますね。
“ブラック”だと感じる基準は人それぞれですが、その側面があることは否定できません。
プラスのゲインを得るために仕事をする状態が理想。
マイナスのコストが大きいから仕事をする、という状態は健全とは言えません。
仕事をやらないと、プラスのゲインが得られないからやる、という状態が理想です。
ホワイトな《信用》です。
わかりやすいのは、
この仕事をすることで昇進できる、資格が取れる、という明確なプラスがあれば、喜んでやりますよね。
しかし、そんなわかりやすくプラスを可視化できる仕事ばかりではありません。
組織内での仕事のほとんどは、調整アンド調整のような目に見えない仕事ばかり。
そんな見えにくい頑張りを可視化するためには、
会社支給のデバイスで仕事を記録できるようにすることが
現時点ではベスト(せいぜいベターかも)だと思います。
会社支給のPCなどのデバイスで仕事を記録する、と聞くと、「監視されている」とマイナスのイメージがあるかもしれませんが、そうではなくて「見えにくい頑張りを拾い上げる」ことを目的としたプラスの側面を見てほしいです。
見えにくい頑張りを拾い上げて、認めてもらえると、褒めてもらえるから仕事をするようになります。
怒られるから
ではなくて
褒めてもらえるから。
仕事をすれば褒めてもらえるのに、仕事をしなければ褒めてもらえません。
会社は褒めてもらえるところ。
「褒められる」というプラスのゲインを失うことが怖いから、仕事をするようになるのが、組織としては良い状態です。
ホワイトな《信用》で、組織を動かそう。
改めて、仕事での《信用》と《信頼》の話をまとめると
《信頼》がある状態での仕事は素晴らしいように思えますが、「QCDを守る」ことが至上命題のビジネスにするのは大変です。
《信用》がある状態で仕事をするのが良いですが、それはあくまでホワイトな信用であること。プラスのゲインを作ることで、組織を動かしていきましょう。
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