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雰囲気は「ふん・い・き」と読みまする

 雰囲気の読みは「ふんいき」。それしかありません。しかし、「ふいんき」と読むのだと間違って覚えている人が意外といる。たまにSNSなどで「なぜか『ふいんき』が漢字に変換できない~(-_-;)」とか、投稿しているのを見かけます。そりゃ、「ふいんき」なんて書くからじゃ、とツッコミたくもなります、てか、マジレスしたくもなります。


 ところがです、ところがですよ奥様っ!あたしが信頼している某公共放送の言葉に関するサイトがあるんですが、そこに寄せられた質問、「雰囲気」は[フインキ]と発音したらいけないのでしょうか。に対する答えが、[フインキ]のように発音しても通じないことはありませんが、放送では[フンイキ]と発音するのが望ましいように思います。だったのには心底驚きました。「はい、いけません」という答えしかないと思っていたからです。


 これと似たような現象に、「原因」[ゲンイン]⇒[ゲーイン]などの例が挙げられていましたが、う~んどうも解せぬ。漢字テストで、雰囲気の読みを「フインキ」と書いたら、絶対×にしてください。先生お願いします。


 しかし、しかしです。他人のことをとやかく言っている場合ではなかったのです。最近はタトゥーなどと言い、一部の人たちの間ではファッション感覚でとらえられているようですが、いやいや昭和生まれにとっては、なかなかそうは思えません。刺青というやつのことです。


 特に和彫りというんでしょうか?遠山の金さんは桜吹雪ですが、龍とか寅とか鳳凰とかが背中いっぱいに彫られている方々は、もう……(涙目)。江戸時代、博徒(ばくと)[ばくち打ち]が背中に倶利迦羅竜王を背中に彫るようになったといいます。倶利迦羅竜王は、岩上に直立する宝剣に火炎に包まれた黒龍が巻きついているさまで形象されていたので、倶利迦羅竜王を背負っていると人を威嚇することができたのです。そんな、倶利迦羅竜王から刺青のことを「倶利迦羅紋紋(くりからもんもん)」と言うわけですが、あたしこれを「からくりもんもん」だと思っていたんです。つい最近まで。。

 思い込みとはいえ、思い出すと恥ずかしい限り。穴があったら入りたい。そういえば、昔「ネコババ」を「ネコバカ」と思い込んでいる人がいたのですが、あまりにも堂々と使うので訂正できなかった記憶があります。早めに訂正しておけばよかった。


 ところで、腕や背中にくりからもんもんのある人たちの集団は、やっぱ職域接種なんでしょうかね? ご時世なので、ふとそんなことを思いました。

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