2020年6月30日火曜、「宿題」の答え合わせに3800名が集った。 #瀧本ゲリラナイト
2020年6月30日。
「8年後の今日、2020年6月30日の火曜日にまたここに再び集まって、みんなで「宿題」の答え合わせをしたいんですよ。」
8年前の講義の最後をこう締め括った瀧本哲史さんの「伝説の東大講義」。audiobook.jpは、そのオーディオブック版をYouTube Liveで生配信する「瀧本ゲリラナイト」を開催しました。
こちらのnoteでイベントの模様についてご紹介していきます。
2020年6月30日、オーディオブックで再結集
6月30日火曜の夜、瀧本哲史さんの「伝説の講義」がオーディオブックにより再現されました。開催場所はYouTube上です。
開始直前には待機している方が1000名を超え、運営は緊張で胸が高まるとともに、「あの瀧本さん」の講義を聴けるのを心待ちにしていた人がどれだけ多いのか改めて実感。
audiobook.jpを運営するオトバンク社長の久保田も、「TT(瀧本さん)は人気あるなー」と呟いてしまうほど。
はじまってからすぐに参加者は3000名を突破し、次々に書き込まれるコメント。最大同時視聴者数は3800名に到達しました。
瀧本さんの言葉は、2020年の今も変わらず私たちの心を突き動かしたのです。
書籍化された、2012年6月30日の”伝説の東大講義”
本作がオーディオブックになるまでの過程について簡単にご紹介させて下さい。本作は、書籍として今年4月に発売された『2020年6月30日にまたここで会おう』のオーディオブック版です。
編集者の柿内芳文です。昨年(2019年)瀧本哲史さんが急逝し、担当編集者として自分にできる「宿題」は何かと考え、僕は『2020年6月30日にまたここで会おう』という本をつくりました。
https://note.com/doourhomework/n/n2b78080bef8e
常に若い世代にエールを送り続けてきた瀧本さん。その思想を凝縮した8年前の“伝説の東大講義”を多くの人に届けるため、柿内芳文さんの編集により『2020年6月30日にまたここで会おう 瀧本哲史伝説の東大講義』が出版されました。
オーディオブック化プロジェクト始動
瀧本さんの言葉をさらに多くの方に伝えるために、オーディオブック化もすることになりました。
「瀧本さんの最後の作品になるだろうから、とことん瀧本さんを再現したものにしたい」
この先もずっと瀧本さんの言葉を残せるよう、オトバンク社長の久保田はとことん瀧本さんを再現した「バーチャル瀧本さん」を作ることにします。
オーディオブック化にあたり、制作チームを発足。
制作監修は、オーディオブックを10年以上作り続けているプロ中のプロ、瀧本さんがいうところの「オトバンクにしかない」と言えるだろう10年以上にわたり数千点のオーディオブックを制作してきたベテランディレクター伊藤が担当。そして、瀧本さんの口調を再現するための監修を、久保田が担当しました。
収録時の様子はこちらにまとめられていますが、独自の言い回し「ぼわあ」だけでも100回以上収録を重ねたそうです。声優さん自身も瀧本さんの講義の様子を、何度も何度も見た上で収録に臨んでくださってました。
「収録終盤には、スタジオに入っていく声優さんの姿が瀧本さんに見えた」(久保田談)
こだわりの人たちによる執念によって、出来上がったのが今作です。
講義の熱気をできるだけ再現するために
本来は配信に合わせてリアルイベントの開催を予定していましたが、新型コロナのリスクがある中なので実際に集まるのは断念。
そこで、オーディオブックを生配信してオンライン上で集うという新しい取り組みにチャレンジすることにしました。講義の熱気をいかにオンラインで再現するか。本の編集をされた柿内さんや「ツドイ」の今井さんと相談しながら、オトバンクのメンバーがさまざまな工夫にチャレンジしました。
・止まらないコメント欄
気軽にコメントをして互いに気づきがあり、手を上げて議論する講義感を味わえるように。
・より深く楽しむための解説
瀧本さんの話はとてもスピーディなのと前提知識があることで何倍も楽しめるので、補足解説をいれて一層味わっていただけるように。
こういった取り組みも無事にうまくいき、当日の熱気と盛り上がりはすさまじいものとなりました。ライブで集まったコメントは、講義を聴きながらの自分なりの解釈や感想、当時の思い出などで溢れかえります。
今回のオーディオブック生配信を実施するにあたって、中心となっていたメンバー2人に感想をもらいました。
iizumiさんからのコメント
講義の再現にとどまらず、参加者によるコメントで新たな発見があるような場となり、充実した2時間半でした。宿題をやろうと言ってくれた人が何人もいたことは嬉しかったです。
2012年の講義から8年後、技術も情勢も変化した世界。その変化に合った形で、当時を知らない人にも思いを届けることができたかなと思います。
この配信が、持ち場でそれぞれの宿題をやる、そんなきっかけになり、誰かの背中を押せていたらこんな光栄なことはありません。
(ちなみにこの方は、8年前の瀧本さんの講義に参加した300人うちの1人です。)
itoさんからのコメント
今回初めて瀧本さんの作品や講義に触れるという方も多かったと思いますが、瀧本さんのことを知っている方々がたくさん参加し、盛り上げてくださったことで、初めての方にも講義の雰囲気を感じていただけたのではないかと思います。きっと、思想を伝えて行く人は今の時点でもたくさん生まれているんだなと改めて実感しました。これからも増えていくはずです。
あとは、DO OUR HOMEWORK!!!
瀧本さんがよく口にしていた、そして今回の講義でも登場した「DO YOUR HOMEWORK」。
たくさんの方と共に、瀧本さんの講義を再び聴き、気持ちを共有することができました。
あとは、聴いて終わり、感動して終わり、ではなくて、私たちも含め参加した一人一人が少しでも行動に移せるようなそんな日々を送れているとしたら、この企画は成功と言えます。
8年前のあの日と同じように、2020年6月30日の今日が、たくさんの人が「自立」し自分で考え動きはじめるきっかけの日になったのであれば、これ以上に嬉しいことはありません。そして、このオーディオブックが、これからも聴いた人に変化をもたらすことを願っています。
瀧本さんは、講義の中で「人の人生は誰にも盗めない」といいました。
私たちは、とにかく「自分」で考え、「自分の人生」を生きるべきなのです。
瀧本さんが「オトバンクにしかないもの」と評してくれた「オーディオブックへの熱量」そして「ひたすらオーディオブックをつくってきた」というユニークな実経験をこれからも大切に、私たちは私たちの方法で、未来を少しでも変える力になっていきます。
DO OUR HOMEWORK!!
ぜひ、みなさんの「宿題」をnoteやTwitterで
とつけて宣言してください。
また、どこかで「宿題」の答え合わせをしましょう。
・書籍
https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000341338
※本日7/6 24時まで全文公開中です!!!
・オーディオブック版
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