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何回もはじめましてする話(脚本・演出家 藤井颯太郎)

初対面の人と話すのが好きだ。駅のホームで隣りあったお爺さんから、戦時中に仕方なく喰った象の肉の味について聞いたことがある。深夜の誰もいないホームで「象、食べたことあるか?」と話しかけられ、チビりそうになった。横断歩道で声をかけてきた中国人の女性は205番のバスが来なくて焦っていた。バス停へ案内してあげると、バスを待つ間、過去にあった205という数字にまつわる嫌な出来事を聞かせてくれた。ゲストハウスのロビーで出会ったフィラデルフィアの彫刻家と「演劇と料理」について話していたら、私の好きな本をあげる、と言って、アンソニー・ボーディングの『Kichen Confidential』をくれた。その後も本の内容と、彼女の彫刻と日常的な調理との繋がりについて話を聞かせてくれた。

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