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急遽野宿

「インド洋の真珠」とよばれるスリランカ。
だからスリランカに来たら、インド洋に入りたかった。

私が目指したのは、スリランカの東側、ベストシーズンの「トリンコマリー」という街だ。

シーギリヤに滞在中に、トリンコマリーで何処に宿泊するか、ブッキングサイトで検索していたがベストシーズンということもあり何処も価格が高騰。安いところやガイドブックに掲載されている宿は満室だった。

(もう探すの面倒くさい)と思った私は、とりあえず表示されていた一番安いゲストハウスのドミトリーを予約しようと思った。一つ気になったのは"部屋には窓がなくて、蚊帳もなかった"という口コミ。しかし、(なんとかなるだろう)と思って予約した。

シーギリヤからバスでトリンコマリーへ到着。ここからゲストハウス付近まではバスで行けると思われたので、乗務員に行先を告げるが、GPSの動きを確認しているとどんどん遠ざかって行く。やっと降ろされた場所は、ゲストハウスからかなり離れた場所だった。仕方なくオフライン地図を参考に歩いて向かい、やっと辿り着いた。

インターネットで予約した旨をオーナーに伝えると、「予約入ってないよ。だから君のベッドはない。」と言われた。

「私はア●ダで予約してクレジットカードで決済もした。確認して。」と。するとオーナーは「うちはア●ダで予約を受け付けていない。はやく予約をキャンセルしなさい。」と言う。

私は決済した画面のスクリーンショットを見せるが、「君のベッドはない。ア●ダFUCK!」と言い出した。私的には(おまえをFUCKだ)と言いたいところだが、別の宿を探すべくWi-Fiを借りる。しかしネットが重すぎて探せない。

もたもたしていると、「どこのホテルもいっぱいだろうから、あと500ルピー出したらテントを用意できるよ」とオーナーが提案して来た。

そのゲストハウスでは、屋内の宿泊施設とは別に、テント泊というのも公式で用意していた。とはいえ、利用している人はパッと見た感じ、カップルか家族かグループといった感じ。一人で利用している人はいない。

(もう探すのは面倒くさいし疲れた)と思った私は、あと500ルピー出してテント泊をすることを決めた。

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敷地内にはたくさん人がいるし、大丈夫だろうと思ったが、早々にテントに入って横になった。周りではBBQをしながら、盛り上がっている人たちの声がする。

ちなみにこのテントには鍵がない。自分の持っている鍵を使えばよかったのだろうが、いまいちつけ方が分からず無施錠の状態で寝る。

テントの中にいると必要以上に人影が大きく感じて怖い。しかし、テントにはちゃんとマットレスも敷かれているし、入口もメッシュの窓にしておけばさほど暑くなくて快適だった。

翌朝、オーナーに聞いた朝日が昇る時間に起きた。一番海側に立っている私のテントからは、ごろ寝した状態で朝日が見られる。サイコーだ!

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早く起きたし、(海に一番乗りだ!)と思い、水着に着替えて海に入る。泳ぐわけではなく浸かる。

実は私、海では泳げないのである。プールでなら泳げるが、海で泳ぐと波に引きずり込まれそうなイメージがあって無理なのだ。

浸かっていると、隣に立ったまま波に身を任せている人がいた。真似して自分もやってみた。

(楽しい!)

トリンコマリーの波はおだやかで、ときおり大きな波が来る。その大きな波に乗ってフワッと来る感じが快感。

すると見知らぬスリランカ人が「こうすると気持ちいいよ」と言って、背泳ぎで波に乗り出した。(怖い)と思ったが試してみたら本当に気持ちよかった。

34年間生きて来て、初めて海の楽しみ方を知ったのはまさかのインド洋だった。

休みを入れつつ、気づけば4時間も海に入っていた。

今日はドミトリーに空きが出たのでテント泊ではない。部屋に移動して寝る。

「暑い」

窓はあるが、扇風機が天井に付いている大きいタイプではなく、置き型タイプで限られた場所にしか当たらない。しかも、小さな部屋に二段ベッド3台。6人中4人が図体が大きいメンズで人口密度MAX。

とはいえ、気付いたら寝ていた。

翌朝、もうトリンコマリーとはお別れ。あとで思えば他の都市へ行かず、ここでもう少しインド洋を楽しめば良かったとちょっと後悔。

【スリランカのバックパッカー宿情報】
スリランカの宿はあらかじめブッキングサイトでの予約がおすすめです。(Web割があったりでお得)そして急速に発展をして来ていること、ベストシーズンだったこともあり、ガイドブックの価格表記とかなり誤差がでていました。

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※2016年8月6日~7日 スリランカ・トリンコマリー
「Over30女子バックパックでアジア周遊」

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