Salesforce構築プロジェクトの進め方 虎の巻

はじめに

前回はSalesforce 導入後のブラックボックス化問題に対して、納品物による解決策についての記事を書きました。
今回は導入・構築プロジェクトの進め方について、記載します。

どのように構築を進めるのか?

結論、「Salesforceを知り尽くした担当者または構築パートナー企業がまずは作ってみて、ユーザに触ってもらいながらブラッシュアップする」という進め方が最強です。

ここからより詳細な進め方に迫っていきます。

フェーズ1.要望を聞き出す(1週間~2週間)

ユーザ側の説明力、コンサルタント(又は構築パートナー)の業務への想像力がカギになるフェーズです。
構築の起点は、ユーザの「ああしたい、こうしたい」や「こういうことができるといいな」といったざっくりとした要望です。"Salesforceでできること" は一旦抜きにして、現状の業務整理・課題の洗い出しを踏まえ、どのような状態が理想的かを考えます。

このフェーズでの成果物の例は、業務フローです。
この業務フローは、コンサルタント(又は構築パートナー)が作成すべきです。
コンサルタントは業務の流れを資料におこすことに慣れているためであり、また業務担当者が指摘側に回ることで業務の抜けもれを防ぐことができます。

フェーズ2.Salesforce 構築の要件を決める(準備1.5週間、合意1.5週間)

このフェーズは、構築パートナーの腕の見せ所です。
「ユーザから出た要望や課題をSalesforceの言語に翻訳し、いかにして要望実現・課題解決をするか」を考えます。
ここで考えた内容を資料などにまとめ、ユーザと合意を取ります。

フェーズ3.プロトタイプを構築し、実際に操作する(8週間)

フェーズ1、2で大まかな目標・枠組みは決まりました。
このフェーズでは、「構築パートナー企業が実際に構築し、ユーザが操作する」というサイクルを回していきます。

レビュー:構築パートナーとユーザが対面で機能ごとに動きを確認
 → 対面で確認することで、ユーザ側は画面や機能の操作方法を短時間で理解でき、構築パートナーは「ユーザがどこに違和感を覚えるか」を肌で感じることができます。
改修:上記で出た指摘事項を2~3日で修正
 → 短期間での改修はきついですが、頑張りましょう。

特にレビューは、ユーザ側に丸投げせず、構築パートナーが協力して進めるべきです。

フェーズ4.Salesforceを使って、業務が遂行できるか確認(2~4週間)

Salesforce構築の最終フェーズであり、カギを握るのはユーザです。
これまでのフェーズでは、機能ごとに構築・確認を実施しました。最後の総仕上げとして、ユーザが一連の業務を実施し、確認をします。

各社の責務

これまで、どのように構築を進めていくかを見てきました。
ここでは、改めて構築プロジェクトでの各社の責務・役割を見ていきます。

ユーザ企業

  • できるだけ具体的に業務を伝えることが大切です。新規参画者向け資料があると、より具体的に要望を伝えられるでしょう。

  • Salesforce を使う側として、構築時に理解しきる姿勢を持つ必要があります。受け身になってはいけません。

構築パートナー企業

  • 業務を理解した上で、最も適した形にカスタマイズするのが構築パートナーの役目です。

  • 「要望が出ていないから」や「仕様が固まっていないから」といった言い訳は通用しません。

まとめ

今回はプロジェクトの進め方を記事にしました。
次回はユーザ側が発注する内容の理想形について、記載します。

本記事で、コンサルタント・パートナー企業のハードルを高く設定しましたが、私たち合同会社AtWILLはそのような業務コンサルティングから構築までを得意としています。


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