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名作ラジオCM_269

■帝国ホテル/帝国ホテル大阪 企業
コンソメの微笑

SE:ふっふっふっふ(コンソメを煮る音)

N:この音は、帝国ホテル23階フレンチレストラン
「レ セゾン」のコンソメスープを煮ている音です

SE:ふっふっふっふ(コンソメを煮る音)

N:コンソメの煮方は
目と耳で確かめろと言われています
ちょうど微笑んでいるように感じたら
それが正しい火加減
決して怒ったり

SE:ぐらっぐらぐら(煮え立つ音)

N:泣いたり

SE:しゅっしゅっしゅ(消えそうな音)

N:してはいけません
あくまで微笑むように

SE:しゅっしゅっしゅ(消えそうな音)


N:微笑みながら微笑みながら
約2日間かけて黄金色のスープはでき上がり
やがてその微笑みはお客様に伝わります

女:ふっふっふっふ(微笑む声)

N:フレンチレストラン「レ セゾン」をはじめ
帝国ホテルのおいしいサービスを
どうぞ召し上がれ
さあ、帝国ホテルを楽しもう


■帝国ホテル/帝国ホテル大阪 企業
マッチの軸

SE:(バーのBGM)〜
   シュッ(帝国ホテルのマッチを擦る音)

N:ここに帝国ホテル「オールドインペリアルバー」のマッチがあります
今どきマッチなんてどこにでもありますが
このマッチは大正12年生まれ
その当時から帝国ホテルは
マッチの軸の品質にこだわり続けています

SE:(マッチを吹き消す音)

N:同じマッチでも、これぐらいで
軸が燃え落ちてしまうものもあります

男:あっつー

SE:(落ちた火をふり払う音)

N:ほら、ね
でも「オールドインペリアルバー」のマッチは

SE:シュッ(帝国ホテルのマッチを擦る音)

N:燃えつきるまで決して軸が
燃え落ちることはありません
帝国ホテルは、たとえマッチ一本でも
心のこもったおもてなしをしたい、と思います

SE:(マッチを吹き消す音)

N:さあ 帝国ホテルを楽しもう


■帝国ホテル/帝国ホテル大阪 企業
大理石の靴音

SE:コツコツコツ(大理石を歩く音)

N:ここは、帝国ホテル1階のロビーです
見た目にも美しい大理石の床
でも、ただ美しいだけではありません
実はこの大理石の床
歩く靴の音がいちばん美しく響く厚さに設計されています

SE:ゴツゴツゴツ

N:ジェントルな靴の響き

SE:カツカツカツ

N:エレガントなハイヒールの調べ

SE:(タップを踊る音)

N:というお客様もいらっしゃいます

SE:コツコツコツ(ホテルマンの靴音)

N:お客様に美しい音で歩いていただくこと
私たちが美しい音で歩くこと
これも帝国ホテルのサービスの1つだと考えます
さあ 帝国ホテルを楽しもう

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1997年 ACC年鑑 郵政大臣賞



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