名作ラジオCM_262
■サントリー/サントリーニューオールド
こころの引き出し
娘:物置の片隅に母の古い文机を見つけた
SE:(物置の扉開ける)
娘:引き出しには、錆びた鍵
私が開けるのを待っていたように
指をかけると静かに開いた
SE:(引き出し開ける)
M:BG(セピア調の「夜が来る」)〜
娘:中には、黄ばんだ手紙が赤いリボンで束ねてあった
SE:(封書の和紙)
娘:宛名を見ると、ゴツゴツした男文字で
結婚前の母の苗字
裏返すと差出人は知らない男の人の名前だった・・・
これ、もしかして・・・
SE:(慌てて引き出し閉める)
母:ゆみ子〜 ゆみ子〜
娘:読みたいような、読んではいけないような・・・
SE:(夕暮れの情景)
母:ゆみ子〜 夕飯できたわよ
どこ行ったのかしら、ご飯冷めちゃうのに
娘:呼ばれてちょっとホッとした
今夜、父は出張でいない
M:BG(「夜が来る」)〜
娘:お母さん、それはいい恋でしたか
お母さんが、まだ母でも妻でもなかった頃の物語・・・
ウイスキーが一緒なら、聞けそうな気がします
SE:(グラスの中で氷のぶつかる音)
N:こころの引き出し、開けるとき・・・・
サントリーニューオールド
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1996年 ACC年鑑 ACC賞
ここまで知名度があると「味」「値段」などの訴求をする必要はなくて、商品と消費者との新しい関係性の構築する方が得策と考えたのでしょうか。
お母さんが、まだ母でも妻でもなかった頃の物語・・・
ウイスキーが一緒なら、聞けそうな気がします
要するに言いたいことはお酒のチカラを借りるときに、商品を使ってもらう。
どう言うかは、母の結婚前の恋愛を聞いてみたい。
ウイスキーのCMは名作ばかり。アイデアの宝庫ですね。
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