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名作ラジオCM_260

■森永製菓/森永小枝
時報スポット「愛の劇場」

女:森永チョコレート小枝

男・女:「愛の劇場」

SE:(街頭ノイズ)タタタッ(近づき靴音)

女:ゴメン、待った?

男:遅いなぁ・・・今何時だと思ってんだよ?

SE:ピポパ

女:8時です



女:森永チョコレート小枝

男・女:「愛の劇場」

SE:(居酒屋ノイズ)

男:ぜんぜん飲んでないじゃん

女:でもそろそろ・・・・

男:まだこんな時間だよ

女:何時?

SE:ピポパ

男:10時です




女:森永チョコレート小枝

男・女:「愛の劇場」

SE:(足音)

男:休んでいこうか?

女:えっ?こんなお城みたいな・・・?

男:電車ないんだろ?終電何時?

SE:ピポパ

女:1時です



女:森永チョコレート小枝

男・女:「愛の劇場」

SE:(シャワーの音)

男:シャワーながいなー

女:いいじゃない、時間あんだから
ねえー 今何時?

SE:ピポパ

男:2時です

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1996年 ACC年鑑 ACC賞

●企画意図
これまでの時報スポットといえば、CMはCM、時報は時報と分けた
スタイルがお定まりでした。このCMでは「○時です」という時報分を、CM中の重要なセリフとして取り込んでしまおうという目論見です
午後8時から午前4時まで、男と女が出会ってから、別れるまでを1時間ごとに追いかけるオムニバス ミニドラマ。リスナーは現実の時間の流れと同時進行で展開する「愛のドラマ」を、時報とともに楽しめる訳です。


2015年にHINOの2トントラックのリリーフランキーさんと堤真一さんの掛け合いが印象的だった時報CMに出会って、その可能性に魅力を感じて自分自身のクライアントにも提案したことがあったほど好きなのです、時報CM。

普段、仕事でFMなどをながら聴きしている人でも、時報CMの歌を口ずさむと「あ!知ってる」と知らぬ間に耳に入っていることがあります。

そんな時報CMの原点は「森永」だったんですね!

「広告枠」まで新たに作ってしまえる。
既存の枠でどうするか、既存の枠以外でどうするか、こんなことも広告にできるのでは?アイデアは無限ですね。

やっぱり広告というお仕事は、たのしいおもしろい。そして苦しい。

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