「そんなバイト、無いから」と言う前に、そう言わなくて済むだけの労働環境なんて無いじゃないか。

今日も、電車内でこの広告を目の当たりにした。
そして、広告を見ただけなのに、怒りが込み上げてきた。
その広告は、こんな感じ。

政府広報が出す、闇バイト撲滅広告。
近年、闇バイトは社会的に問題になっており、少年犯罪や若者の検挙のニュースを見る度にちょこちょこと「闇バイト」の文言が出てくる。

併せて、検挙してもなかなか撲滅に至らず、同じタイミングで副業詐欺に遭い、痛い目に遭う人も無くならない。

確かに、広告の通り「高収入」とか「即日入金」とかと騙るバイトは大多数が詐欺or犯罪行為幇助であるが、被害者が無くならないどころか、撲滅出来ていない「幾つかの理由」を政府が理解していないのでは、と広告を見て思ったので、書く。

理由・その1「闇バイトをしなくても済む程の賃金・労働環境の改善がなっていない。」

一番の問題は、闇バイトに手を出したくなる理由を国が軽視し、日本国内の全ての会社が「お金がない」等の理由で軽視し、改善しないだけでなく、ブラック企業や触法レベルの労働環境を野放しにしている事である、と私は考える。
ハッキリ言って、この問題は日本国内の全ての会社、市町村、公的機関、政府がすぐに考えないと拙い問題である。

近年問題となっている「とある中古車販売等のチェーン店」の運営会社の不祥事報道を激化させた、現役+元社員の告発は、その会社の労働環境が、余りにも「お世辞抜きのレベルで」荒んでいたから、快く引き受けたのではないだろうか、と考えさせられる。

実際、その会社を調べたり、口コミを見たりすると、かなりの頻度で「ブラック企業」というワードを目の当たりにする。
併せて、その様な企業に飛び交うのは、社員がパワハラでうつ病や精神疾患等を患い、自殺を図ったり、労働基準監督署や近くの警察等に相談して労災判定になったりしている事案も耳にする。

しかし、そんな会社が無くならない。どころか、それ以上に事態が悪化していると、私は思う。

余談だが、以前、「ウラのウラまで浦川です」の中で浦川アナが言っていた意見に、こんなものがあった。

「仕事は辛くて当たり前。逢いたくない人と付き合わないといけないのも、必死こいて耐えるのも全て仕事。勿論、嫌な事も率先してしないといけない。そうして、やっと飯を頂くのだから。」

確かに、番組内で浦川アナが語る「働かざる者食うべからず」の理論とサラリーマンの言葉の由来には理解が出来る。
しかし、その代償で心を傷付けて鬱病を発症したら、元も子もない。

併せて、私の様な発達障害持ちの大人が手帳を使って就職や転職をしたら、賃金がぐっと下がり、総支給額が20万円を下回る。

その為、週末や休日限定でバイトや内職等の副業に手を出す必要があるが、多くの会社の就業規則で副業を禁止する会社が今も多く存在する。

また、会社によっては「残業した分だけ賞与や給与を減らす(残業代は一銭も払われない)」、「ノーワーク・ノーペイの為、有給を使っても休んだ分を給与から減らす」等という事を規則で行なうケースもある。
(私が所属する会社もその一つ。)

そして、会社主催の式典や飲み会に社員強制参加という暗黙のルールが作られるが交通費やその分の手当(時間外労働時間に該当する手当)は一切加算されないというケースもある。
(私が所属する会社もその一つ。)

そんな中で貯金するのは、決して容易いことではないし、勤続年数が上がり、住民税等が上がっても総支給額が上がらない為、減らされる額が増え、手取りが減り、生活が覚束無くなる。

理由・その2「物価高で物や電気代、水道代、ガス代等の値段が上がり、日常生活に支障が出る」

物の値段が上がり、日常生活に必要な食用品の価格や、電気代、ガス代、水道代等の光熱費に当たる費用の高騰が問題になっている。
その為、今夏の様な猛暑・酷暑や寒さ厳しい極寒の場合、エアコンや暖房、冷房を使う必要があり、その分の電気代や灯油代等が上がっている今、生活するのが困難になっていると嘆く人が少なくない。
エアコンや暖房・冷房等は下手にケチったら体調を崩したり機械や食料品の状態悪化、火災の誘発等を引き起こし、最悪の場合、怪我を負ったり、状態悪化で亡くなったりする事もある。
今夏、熱中症や熱射病等で体調を崩して救急搬送されたケースが頻発し、死亡例も少なからずある報道を耳にする今だからこそ、電気代をケチる余裕は難しい。

理由・その3「求職しても仕事がない、あっても賃金が少なくて手取りが雀の涙程度。」

これに関しては私個人の目線で話を進めるが、発達障害の人がオープン就労という形式で働こうとした場合、自分の特性にあった職場に中々巡り会えない事がここ最近多いと感じる。
勿論、ハローワークや障害者専門の転職エージェント数社から届く求人募集を見ての感想である。
コロナ禍で就職や転職が中々上手くいかない時期が続き、それに附随して障害者枠の採用や求人募集があまりない。
よく
「入れただけマシだと思いなさい」
とか
「苦手な事から逃げるな、会社に順応しなさい」
とか言う人を見かけるが、自分の特性とマッチしない職場で働く事は二次障害や鬱病等の精神疾患の発症、自傷行為や自殺行為に繋がる自責行為の原因になり、間違いなく殆どの確率で病院のお世話になりやすい。
併せて、人によっては時間やお金等を浪費して、借金をしてしまう原因に繋がる事もある。
だからこそ、自分にあった職種・職場環境が求められる。
容易に
「働けるだけ有り難いと思え」
なの
「会社に順応・適応しなさい。忠誠な社畜になりなさい。苦手な事から逃げるな」
なの、
「そんなにお金が欲しけりゃ、クローズのままで働けよ」
なの言うのは、お門違いじゃないのかと思う。

だからこそ、言わせて欲しい。

結論:「そんなバイト、無いから」ではなく、「そんなバイトに手を出さなくて済むだけの良い労働環境、無いから」。

この一言に尽きる。

そして、以下の3つを改善する様に求める。

改善すべき点①「日本国内の会社の多くがホワイト企業であれ。無理でも、ホワイト企業とブラック企業の見える化と、ブラック企業の根絶を。」
改善すべき点②「増税をしなくて済む「税金の無駄」撤廃と税金の減額を。」
改善すべき点③「発達障害、精神疾患等を持つ労働者やオープン就労で働いている人達に、クローズ就労並みの高い賃金を。」

これに尽きる。

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