Study16.ゴボウポタージュを美味しくする方法2
前回、ゴボウを「炒めてから→煮込む」という工程を挟むことで、ポタージュの元になるペーストが一段と美味しくなることを体験しました。しかし、ゴボウだけでポタージュにすると、食べるスプーンが進まなくなります。ゴボウはコクがとても強い食材であるがゆえに、スープとして飲むにはコクが強すぎる感覚があります。
そこで、ゴボウのコクを邪魔しない程度に「何を」「どのくらい」「何のために」合わせたらいいのかを探ることにしました。
「何を」「どのくらい」「何のために」入れるのかを探る
用意した食材はシンプルに3つ
A ゴボウ
B タマネギ
C ニンニク
どれもポタージュによく加えられる食材です。それぞれ炒め→煮込み→豆乳・ひとつまみの塩と合わせる→攪拌の工程でペーストにします。ニンニクは下記写真の色になるくらい炒めています。
ペーストにしたものがこちらです。それぞれ味の比較をしていきます。
まずAのゴボウ、こちらは何度も実験に登場しているペーストです。強いコクを感じます。Bのタマネギは、とにかく甘みが強く、炒めているので香ばしい良い香りもしてきます。最後のCニンニクは、タマネギよりも強く食欲をそそる良い香りと、最後にほのかにピリッと舌を刺激します。
いるべくして、いる
何となくポタージュに入れていた食材ですが、それぞれ個性を生かして「いるべくしてそこにいる」ということが確認できました。ポタージュに混ぜられた時のそれぞれの役割分担をまとめると、
A ゴボウはコク
B タマネギは甘み(香も)
C ニンニクは香り、スパイス的な役割
コクが無いと物足りなさが残ることになります。甘みは美味しさをアップするのにとても重要な役割をしますし、良い香りがすると料理の美味しさを一段とアップさせてくれます。そして甘いだけでなくピリッとさせることでぼやけた味を引き締めてくれます。
ゴボウはコク、味はタマネギで
それぞれを混ぜる量についてですが、ゴボウメインとは言えタマネギを入れるほど美味しくなっていく感覚がありました。試した比率の中で一番美味しく感じたのは、ゴボウ2:タマネギ3 ほど(ニンニクは少量で良いです)ゴボウはコクを加えるイメージで加え、タマネギで味を作るような感覚で量を調節すると良いです。
「ゴボウをコク出しに」と頭において、ゴボウの底力をぜひ感じてみてください。
ゴボウに関する下記実験も、合わせてご覧ください。
Study12.ゴボウの皮はどこまで剥くべきか。(部位ごとの味の違い)
Study13.ゴボウを和え物でもりもり食べるのに向いている切り方。
Study14.豊栄の郷土料理を再現してみる。(ゴボウ編)
Study15.ゴボウポタージュを美味しくする方法。
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