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#料理リレー 蒸し焼きアスパラとニンジンごはん

料理研究家の脇雅世先生が発起人となってスタートした料理リレーがまわってきました。料理家たちが家にある身近な食材で作れる簡単レシピを紹介してくリレーです。野菜Laboからは、「蒸し焼きアスパラとニンジンごはん」を紹介します。4月中、商品開発のためひたすらアスパラガスと向き合い、3月にはニンジンの研究を重ねてきました。

その中で発見した、個人的に”微笑みが溢れる美味しさ”だったレシピです。手順は簡単で、大切なポイントをしっかりと抑えるだけです。

主な食材は3つだけ

材料(3人分)
・米…2合 
・ニンジン…1本
  米油(サラダ油でも良い)…大さじ1
  塩…小さじ1/4
・アスパラガス(太)…9本
 (写真はアスパラ3本です)

※以下アスパラガスを「アスパラ」と記します。

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つくりかた
(1)米は研いで浸水する。ニンジンは皮を剥かずに厚さ3㎜ほどのイチョウ切りにする。フライパンに米油とニンジンを入れ、10分ほど炒める。(※1・2)
(2)研いでおいた米に塩を混ぜ、上から炒めたニンジンを加え、炊く。
(3)アスパラのお尻の皮をピーラで剥く。1と同じフライパンで蓋をしながら5分ほど中火で蒸し焼きにする。(※3)皿に盛り付けたら、完成。

おいしい食べ方
塩(分量外)を小皿に用意しておき、摘んでごはんに振ったり、アスパラをちょんちょんと付けながら食べる。


すごく単純な手順でできますが、大切なポイントがあるので詳しく紹介していきます。

今回は太いアスパラを選ぶ

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広島の露地では4月末から出始めたアスパラ、穂先が黒っぽい物は、出始めの特徴で寒さにあたり甘さが増しています。そして最初のポイントは太いアスパラを選ぶこと。メインの食材として大胆に味わうには太い方が食感が抜群によく、みずみずしさと甘みを感じやすいです。

※1ニンジンは薄いイチョウ切りに

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ニンジンは3㎜ほどのイチョウ切りに、サイズを合わせるため下の方は半月切りにします。炊き込みごはんが美味しくなくなってしまう原因の一つは、具が水っぽくなってしまうことです。それを防ぐために、水分が飛びやすい薄切りにします。

※2しなしなになるまで炒める

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フライパンに米油とニンジンを入れ、10分ほど弱〜中火で炒めます。焦がさないように気をつけます。ニンジンが”しなしな”になるほど美味しいので、余裕があれば15〜20分ほど炒めると良いです。まんべんなく焼くことが目的なので混ぜすぎる必要はなく、焦げないようにたまにひっくり返しながら混ぜる程度で良いです。最低限、見た目の量が3/5ほどになったと感じたら十分です。

※3美味しい部分を最大限に残す剥き方を

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アスパラは下の部分をポキッと折って捨ててしまいがちですが、捨てている部分こそが甘くて美味しいので捨ててはいけません。剥き方にもコツがあります。写真のように個体によって固い部分の長さは違います。両手でアスパラを持って曲げると「固い部分の境」が分かります。そこから下をピーラーでまず1周向きます。向いた部分の下半分をさらにもう1周剥きます。2週目は、緑の部分がなくなり白くなったらそれ以上剥く必要はありません。
より詳しい方法は、こちらのページをご覧ください。→Study35.アスパラの部位ごとの甘さと食感の違い

以上の細かすぎる4つのポイントだけ抑えれば、美味しい「蒸し焼きアスパラとニンジンごはん」の完成です。

最後に、美味しい食べ方

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レシピでは最低限の塩味しかついていません。少量の塩分で美味しく食べるには小皿に入れた塩を食卓に置き、摘んでごはんに振りかけたり、アスパラをちょんちょんと付けながら食べるのが良いです。ニンジンごはんは甘さにほっぺたが緩み、アスパラは食べるごとに変わる味と食感、甘さに嬉しくなるはずです。ぜひお家ごはんで試してみてください。

このレシピが完成するまでの下記実験も、合わせてご覧ください。
→Study29.人参ご飯をあま〜く炊く方法。
Study35.アスパラの部位ごとの甘さと食感の違い
Study36.アスパラは太いのと細いの、どっちが美味しいのか
Study37.アスパラは太いのと細いの、どっちが美味しいのか(2)
→Study38.アスパラの下の部分はポタージュに入れるべき。

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