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商品開発奮闘記

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東広島市豊栄町の野菜を使い「野菜っておいしい!」を増やすための商品開発を行っています。商品開発のために行った比較実験・加工所様とのやりとりや試行錯誤を紹介しています。
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2023年6月の記事一覧

Study88_2.【トマトの基本を押さえよう!】ペクチンによって状態が目まぐるしく変わる/酸性の煮汁で煮ると硬く仕上がる塩水で煮ると早く柔らかくなる

Study88_2.【トマトの基本を押さえよう!】ペクチンによって状態が目まぐるしく変わる/酸性の煮汁で煮ると硬く仕上がる塩水で煮ると早く柔らかくなる

前回の記事では、トマトの構成成分や香りの種類についてまとめていきました。今回は、加熱方法について踏み込んでいきます。

トマトの加熱温度固形トマトを硬く保つには低温加熱
ペクチンの作用と関係してる

ジャガイモは煮崩れを防ぐために低温で煮る、と聞いたことがありますが、トマトも煮崩れを心配するタイミングがあるのですね。だいたいの場合刻んで水分を飛ばしてしまうことが多かったので新鮮な視点でした。そして

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Study88_3.【トマトの基本を押さえよう!】オーブン焼きで何百種類もの新たな風味分子が生まれる/加熱のしすぎで風味は落ちる

Study88_3.【トマトの基本を押さえよう!】オーブン焼きで何百種類もの新たな風味分子が生まれる/加熱のしすぎで風味は落ちる

前回の記事では、トマトの加熱方法によるトロミの変化についてまとめていきました。今回は、焼き方の違いによる変化について踏み込んでいきます。

蒸す、焼く、オーブンで焼く、は
酸性な環境に置かれるので硬く仕上がる

「煮込み」だけではなく、焼きの話に派生してきました。「焼き」は水分でふやけないから硬く仕上がるのかな、くらいに考えていたのですが、自らの弱酸性の細胞液に晒されることも硬い仕上がりに繋がって

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Study88_1.【トマトの基本を押さえよう!】トマトは肉の代用にすらなりうる/トマトの香りは、エキゾチックと青葉の香り加熱方法によってバランスが変化

Study88_1.【トマトの基本を押さえよう!】トマトは肉の代用にすらなりうる/トマトの香りは、エキゾチックと青葉の香り加熱方法によってバランスが変化

今回のテーマは「トマト」。野菜Laboが販売している、東広島野菜をつかったポタージュスープ「朝のひとくちめ」の2023年夏のレパートリーにトマトポタージュを加える予定です。そのため、今回の最終目標は「おいしいトマトポタージュをつくること!」商品化に向けて進めてまいります。

まずは文献調査トマトは多くの方にとって馴染みの深い野菜なのかなと思いますが、改めて「成分」「香り」「調理による変化」「保存方

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